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Revolution Evolution



お風呂でるから、パンツ用意しといて。

パンツはもう一枚もないよ。

なんで?

実は私、朝のウォーキング中に、河原であなたのパンツたち会ったのよ。

え??どういうこと?

河に飛び込もうとしてたのよ。
集団自決よ。
私、びっくりして慌てて止めたの。

え!自決って。なんだよそれ
だけど未遂に終わったんだよね? だけど、どうしてうちに戻って来ないの?

そういう無神経なところが、
パンツのみんなは嫌なんじゃないの?
パンツのこと、大事に思ってないでしょ?

なんでだよ。きれいに洗濯して、
畳んでしまって、大事にしてるじゃない。

ちょっとちょっと。自分でやってるような口きかないでよ。全部私がやってるでしょ?あなたはただ履くだけじゃない。タンスから選び出すのも私でしょ?ともかく彼らは、貴方からのパンツ愛が感じられなくて、悲しくて死のうと思ったらしいのよ。

確かに、俺はパンツをただ履いて
古くなったら棄てるだけだった。
そうか、悩みに悩んだ末に、死のうと思って
河原に・・・。

彼らは、毎日の貴方との愛のない生活の中で、思い悩んでいたけど、もう大丈夫よ。
私との話し合いの中で、それぞれの新しい道を見出し、旅立って行きました。

そうか、それなら安心し・・・って、
もしかして、一枚もうちに帰って来ないの?じゃ、
俺の今夜履くパンツは?

ないわね。コンビニに買いに行ったら?

パンツ履かないで買い物行けないでしょ?

仕方ない。私の下着をあげるから
それを履いて行ったら?新しいの
買ってあるから、それ使っていいよ。

え!女性用の下着を?
まあ、そんなこと言ってる場合じゃないか。
あれ?お前の下着、かなりセクシーなのが増えてるんだな?

そうよ。私のパンツも、愛の無い生活の中で進化してるの。
そのうちに、革命起こすから楽しみに待っててね。

(了)


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