(2)日本版帰化試験問題 第41問
【アメリカ市民権試験問題】
■第41問 合衆国憲法によれば、いくつかの権力は連邦政府に属す。それをひとつ挙げよ。
(答)紙幣の発行、宣戦布告、軍の創設、条約の締結。
【帰化試験問題】
★第41問 内閣の役割をひとつ挙げよ。
(答)
国務を総理すること。外交関係を処理すること。条約を締結すること。官吏に関する事務を掌理すること。予算を作成すること。政令を制定すること。大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を決定すること。
【解説】
「地方主権」という論理矛盾の言葉がある。
主権について非常に重要なのは、それが「絶対的」なものであって、地方が振りかざすようなものではないということである。
だから、地方分権はあっても、それは国家権力の下位に属する権限の移譲にすぎないのであって、主権の1部を移譲することではない。
言葉の問題に過ぎないという向きもあるかも知れないが、主権は個々の国民にあるとは言っても、それを行使するのは、国民の代表たる国会議員の集合体である国会であり、そこで選ばれた政府なのだ。
そこのところをはっきりさせておかないと、住民投票(国民投票ならまだいいが)で何でも決めるべきだという、学級会民主主義的な考えが台頭する危険性がある。国家主権に関わること、或いは国家の戦略と関わりがあることは、あくまでも国家の責任の下で決められるべきものである。米軍基地しかり、原子力発電所しかりである。
ここでは政府の役割を問い、地方分権の限界をはっきりとさせる必要がある。