あつ森がおしえてくれたこと
最近気付いたことがあるので聞いてほしい
あつ森をやっています。
うちの島に住んでいるどうぶつで、どうしてもすきになれない子がいます。
そ奴からもらった初めてのプレゼントが、便器だったからです。
「ぼくだと思って使ってくれ」と言われて便器を渡されたからです。
いやゲームやん、他の物でも同じように渡すプログラムやん、たまたま便器やっただけやん?
というのはわかっているのです。プログラムとか言うの無粋なのであんま言いたくないんですが。
でもそ奴、今度は小便器を「ぼくの使用済みだけど」と寄越してきたんです。
いや言い方な!!????
プログラムに悪意を感じる。これがAIの叛乱というやつか(違います)。
そんなわけで「こいつ気持ち悪いな」としか思えなくなってしまったんですが。
ぼくは「どんな相手でも優しく接するのが正しい人間のあり方だ」と思って今まで生きてきたもので、例え自分に害をなす相手であっても無理にニコニコヘラヘラして決して「あなたが苦手です」というのを表に出さず我慢してきました。
それが、例えゲームであってもです。
ぼくはしばらく、他のすきなどうぶつたちと平等に、そ奴と接していました。
お手紙をもらえば「キモ…」と思いつつ返事を書き、あだ名で呼んでいいかと聞かれれば「無理…」と思いつつ快諾し、アイテムを買い取ってくれと言われては「いらねぇ…」と思いつつ必ず応じました。
だってちょっと気持ち悪いこと言いながら便器くれたくらいで、嫌ったり冷たくしたらかわいそうじゃないかと思っていたので。
けどふと気付いたのですわ。
ぼくはゲームの世界でまでなにをしてんのやろう、と。
キモいとかいらんとか思いながら相手の望みに応じて、一体何になるのかと。
現実世界でもずっとやってきたそのクソ不毛な行動を、何故ゲーム世界でまでやっているのか。
しかも自由度MAX、どんな風に遊んだっていい、どうぶつの森で。
なんか、スーッと冷静になって。
嫌ったり冷たくしたらかわいそうじゃないか、とか思ってるけど、実際嫌ってるくせに嫌ってないふりして良い人ぶって内心クソミソなこと言いながら相手の望みに応じている自分の、なんと醜いことか。
ほんまは「いらん」と思ってるくせに、断ったら「かわいそう」だとか、何様だお前は。嫌ったりするより、そっちのがよっぽど相手を馬鹿にしているではないですか。
※あつ森の話をしています。
もしかして。
自分に必要ないと思うなら、断っていいんちゃうん。
自分が嫌だと思ったなら、嫌だと言っていいんちゃうん。
ゲームでも現実でも、そうなんじゃないんかしら。
テレレッテッテッテー♪
ほーがちゃんは「ことわる」と「ことわるのはべつにわるいことではない」をおぼえた!
それから、お手紙が来ても気が向かなければお返事もせず、何かを買い取ってくれと言われてもいらなければいらないと言い、ご用事がなければ無理に話しかけたりもしなくなりました。
それをぼくは今まで「意地悪」だとか「冷たい」だとか、「とても酷い行為」だと思っていたのです。自分と合わない人を「苦手」だとか「嫌い」と思うことは許されざる悪だと思っていたのです。聖人君子でもないくせに。いや、まじで。
ぼくは島の皆から、「おじょう」と呼ばれています。
バーバラ姉さんがつけてくれたの。なんかつよそう。かっこよ。
今日、そ奴から「ぼくもおじょう、ってよんでもいいかい」と訊かれまして。
ぼくは秒で、
「やめて」を選択しました。
そ奴は残念そうな顔をしていたので、ちょっとかわいそうなことをしたかな、不必要に傷つけたかもしれない、と思ったのですが。
ぼくはただしてほしくないことを、やめておいてくれと言っただけなので、それで相手が傷つくかどうかは、ちょっと別の話なんじゃないかと思うことにしました。
※あつ森の話をしています。
なんか、任天堂さんの意図していないところで、意図していないことを学んだ気がします。
まさかゲームで人間関係のリハビリができるとは。ありがとうあつ森。ありがとう任天堂さん。
そ奴のことを嫌いではあるけれど、特別追い出す行為をしたいわけではない。別に嫌いであっても存在は否定しない。それでいいじゃないか。ねぇ。
ぼくの嫌いなそ奴のことを、だいすきな人だっているんだろうし。
現実世界と同じだなぁと、
思った次第です。
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