「これまでの仕事 これからの仕事」を読み終えた
このイベントに参加することで知った。市谷さんの「これまでの仕事 これからの仕事」を読み終えた。
去年出版された書籍だったのですが、完全にノーマークでした。
市谷さんの書籍は、これまでたくさん読んできた。
これまで読んできた本
すべて良書なんですが個人的には、「組織を芯からアジャイルにする」が好きです。
このイベントに参加するために 「これまでの仕事 これからの仕事」を読むことにした。もちろん新しく出版される 「アジャイルなプロダクトづくり 価値探索型のプロダクト開発のはじめかた」も購入して、届いたら読み始めるので楽しみしています。
本書について
この本は、「これまでの仕事」と「これからの仕事」とパートが分かれた形になってる。
From:これまでの仕事
to:これからの仕事
From -> to:これまでの仕事からこれからの仕事へかえていくためにどうすればよいか
これまでの仕事からこれからの仕事ではどのようにやっていくのか書かれた書籍です。
タイトルにアジャイルと書かれているが、内容的にはアジャイルといった基礎知識がなくても読めるような構成になっています。
本書で書かれた仮説検証やアウトカムといった単語などが散りばめられており。、新しく出版されたアジャイルなプロダクトづくりに内容と繋がりが感じられました。
「数字だけ」から「こうありたい」へ
目先の効率から本質的な問いへ
想定どおりから未知の可能性へ
アウトプットからアウトカムへ
マイクロマネジメントから自律へ
1人の知識からみんなの知識へ
縄張りから越境へ
思考停止から行動へ
全8章で区切られた形になっています。
「数字だけ」から「こうありたい」へ
目標が次へどのように活かせているか。
自分が立てたチームが立てた目標を実際に次に活かせているだろうかと改めて考えてみた。
実際のプロダクトでも目標は立ててるが、数字的なタスクに近い目標になりがちなところがある。
半年後、実際に動けているかというと出来てないのがあったりする。
そして、先延ばしたりしている感覚になってる。
自分たちの芯はどこにあるのか。
チームにとっての共通理解を深めていく必要がある。
芯とは、仕事を進める上ので中核。もくしは前提となる存在。
本書では、ゴールデンサークルを用いて自分たちの芯を捉えていく手法を紹介されていた。
ゴールデンサークルとは、2010年にサイモン・シネック氏が提唱した理論です。
書籍「Whyから始めよ」に載っています。
自分も最近読んでて、このゴールデン・サークルは意識し始めてる。
ゴールデン・サークルを用いてるのが、シンプルな内容だからこそ落とし込みやすい。
複雑な概念では、陳腐化されやすいのもわかる。
ルールや多い・やることが多いことは継続することが難しくなる。
WHY: 目的
HOW:方針・手段
WHAT:事業やプロダクト
このシンプルな定義があるからこそ、チームに定着がしやすいのだろうと感じた。
目先の効率から本質的な問いへ
これまでのやり方問題で、圧倒的な問いの不足について述べている。
これまでのやり方は、他でも通用はしない。
目先の効率に重きをおくと、やり方のルーティンになりがちで本質的な問いを考えなくなる。
プロダクトごとに本質的な問いが重要になってくる。
本書では、仮説検証という形で5つのステップが書かれていた。
問いを立てる
問いに答えるための仮説を立てる
仮説を検証するためのプランを立てる
検証を実施する
結果を確認し、理解を得る
1から始まり5のタイミングで結果を理解して、前提の違いなどの違いがあるかを結果と照らし合わせていく。
仮説が成り立たない場合は、最初の仮説を棄却して、再び仮説を立て直すという繰り返しをしていく。
何事も仮説を立てて、その結果を見つつ繰り返していくしかないという学びがありました。
想定どおりから未知の可能性へ
目標管理シートが機能しているか。最初に立てた目標通りであったか。
たしかに自分も目標シートと呼ばれるものを書いたことが、半年・1年と見返してみると乖離がおきてる。
とくにチーム開発での目標も同様な気がしている。
適度なふりかえりを意思する。
ふりかえりは、チームにとっても自分にとって大切なことだ。
ここをしっかりと取り組まないと次のステップに進まない。
半年とかと決めてるがチームが小さい・個人の場合は、もう少しサイクルを短くしてみるのも良いかなと感じた。
むきなおりも大切な工程。
目標づくりでも書いてたけど、むきなおりも大切です。
なかなかむきなおりが出来てない自分ですが、それはいままでやってきたが白紙にもどすとか出来なかったりするからなのかもしれない。
次へのステップやいままでやってたことを仮説検証含めて繰り返すなかの工程なので、むきなおりをしつつ見直していくことがチームや自分にとっても大切なことだと改めて感じた。
アウトプットからアウトカムへ
重要視すべき部分はアウトカム。
アウトプットが正しく作られてるかではなく、成果が得られるかどうか。
アウトプットを受け取るユーザーや顧客にとって価値があるかが大事になってくる。
プロダクトにとって、アウトカム大事なのがすごく伝わった。
仮説検証を繰り返しつつ、アウトカムを得ていくサイクルなんだろうと思った。
ただアウトプットだけでは、だめで顧客やユーザーの価値をとどけるために問い続ける必要あると感じた。
ゴールデン・サークルをつかってアウトカムの目的を可視化していくことがFrom Toのようだ。
個人的にアウトカム意識していきたい。
マイクロマネジメントから自律へ
チームの雰囲気があまりよくないときは、ファイブフィンガーをつかう。
ファイブフィンガーは簡単な質問を用意して、リアルタイムに状態を可視化する手段。
チームのインジケーターのような感じらしい。
まったくダメそう
このままではダメ
まあまあ
けっこういける
まったく問題なし
ファイブフィンガー3は、一見して問題ないようだが、普通が続くと生き生きさが失われる。
いわゆるマンネリ化なんだろうなと感じた。
はじめのうちは、やろうとかモチベーションは高いだろう。
目的が明確になってるとチームとしての活気がある。
フィンガー3だったら、改めて考えるようにしたい。
1人の知識からみんなの知識へ
仕事のやり方がアップデートされていない。
これはよく遭遇する場面たくさんあった。
新しく入ったプロダクトとかを渡り歩くことがあるので、まず初めにナレッジはどこにためているのか。
属人化?ドキュメントは?ということから始まることが多い。
自分はこのあたりは、ないものを1人から始めることを意識してる。
入れ替わり自分自身が別のチームに入ることはおおい。
そういうときに、まずは自分のナレッジをためていき、みんなの知識へ落とし込むことを意識してる。
例えば開発環境の立て方。これもアップデートされずに環境依存してるのがナレッジとして落とし込まれてない。
できる人からヒアリングするところからは、結構多いと思う。
属人化せず、変わったことは常にドキュメントをアップデートすることをチーム全体で取り組める体制にしたい。
縄張りから越境へ
越境って言葉を初めて知ったんだけど、チームの枠を超えていくんだろうなーというイメージでいる。
スクラムオブスクラムみたいな感じをうけた。
まずは1人の越境からチームの越境、組織の越境と一つずつ超えていく。
ただチームから組織は、人との対話を意識してきたい。
チームや組織は対話が重要。
相手と話して互いを理解していくのが、心理的ハードルも下がっていく。
これ聞いてもいいのか?とかこんな初歩的な?とかも互いを理解しておけば、聞きやすくなるだろう。
思考停止から行動へ
経験とは行動を起こした人にのみ与えられる報酬。
なにかの経験は、自分を強くする。だから手を挙げて果敢にチャレンジすることを意識している。
リーダーシップとは、こういうところから始まるじゃないかなと思ってる。
行動することで、チームのハブになれると思う。
意識して一つ一つの行動を考えて落とし込めればと思う。
まとめ
本書はとにかく読みやすく響く部分が多い書籍でした。
ぜひ今の現状の仕事で行き詰ってたら読んでほしいと感じました。
明日から使える知識というよりこれからの仕事の考え方の参考になる本になっています。一つずつクリアしていくことで本書のtoへ近づけて行けたらいいなと思っています。
アジャイル読書会も楽しみにしてます。