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[Hoi4]ナポレオン6世によるWW2フランス生存戦略(Ep.1 - 史実での敗因の分析と領土拡大戦略)

今回は、スウェーデンのParadox社が開発した大人気ストラテジーHoi4ことHearts of Iron 4のフランスで、この前のアップデートで追加された帝政ルートでWW2を生き抜いていきます。Paradox社のゲームは、ストラテジーの中でも硬派な方で、非常に細かく操作が必要になるため、仕様を理解するのが難しくなっており、このゲームも勿論例外ではありません。また、ストラテジーゲームのため他のゲームには存在する”主人公補正”は一切ありません。つまり、AIと全く同じ条件の中、己の頭だけを使い、戦争を生き抜いていく必要があります。というわけで、プレイに入る前に史実の敗因を分析して、ある程度の作戦を立案しましょう。

フランスは第二次世界大戦で何故敗北したか?

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それでは、上の画像を例に史実での敗因を分析していきます。まずは、防衛線の確認をしましょう。まず、ムッソリーニ率いるイタリアとの国境にはアルパイン線(③)という非常に急峻な山々を利用した防衛線がありました。山岳地帯では防衛側の方が基本的には有利であるため、設備面では問題はありません。また、ヒトラー率いるドイツ第三帝国との国境には、有名なマジノ線(②)と呼ばれる塹壕やトーチカを張り巡らせた非常に強力な防衛線があり同じく設備面では懸念点はありません。問題はベルギー線(仮)(①)です。このような名前になっているのは、史実では防衛線が存在しなかったためです。ここで、第一次世界大戦(以下WW1)を振り返ると、ビスマルクのバランス外交を放棄したポンコツ(ヴィルヘルム二世)はシュリーフェンプラン(①)という作戦を元に、中立国であったベネルクス三国を迂回(無断で道路工事(軍事侵攻))して、フランスになだれ込むという算段でした。しかし、WW1ではベルギーの森でお互いに塹壕戦となり膠着、結果押し戻されてドイツ帝国は敗北します。WW2においてもドイツはフランス侵攻作戦を2つしか持っていませんでした、それはシュリーフェンプラン(①)とタンネンパウム作戦(②)です。タンネンパウム作戦は、図の通りスイスを迂回してフランスになだれ込む作戦です。しかし、皆さんご存知の通りスイスはアルプス山脈があり、ドイツは機甲部隊を中心とした編成であったため補給や戦車の輸送の問題から侵攻はあまり現実的ではありません。さらに、スイスは強い軍事力に裏付けられた中立国であったため、物量作戦で侵攻しても膠着する可能性がありました。つまり、実質的にはシュリーフェンプランしか存在しなかったため、WW2での史実のドイツは機甲部隊を用い、電撃的にベネルクス三国に侵攻、防衛線のないベルギーとフランスの国境から戦車で侵攻し、数週間でパリを落とし、フランスは降伏したというわけです。まあ、国内がガタガタだったり、軍の士気が低かったりというのも大きな要因でしたが...(むしろ、そっちの方が大きい)

1936年時点での軍備の確認

このゲームでは、1936年よりプレイヤーが操作を開始するので、まずは開始時点での陸、海、空軍の軍備を確認しましょう。

陸軍:総勢74個師団(このゲームでは1師団約1万人)
機甲師団:7個師団、自動車化師団:6個師団、騎兵師団:6個師団、歩兵師団:55個師団
・この時代のフランスは、東南アジアからアフリカまで広範囲にわたって植民地を持っているため、世界中に師団が点在しているが、本国の防衛に徹するため植民地は一度放棄し、全軍本土に帰還させる。

空軍:戦闘機約400機、爆撃機約200機、海上爆撃機少々
・これといって特筆すべき点はない。主要国としては普通。ただし、戦闘機は旧式のため早急に研究し、近代化改修が必要。

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海軍:空母1隻、戦艦5隻、重巡洋艦7隻、軽巡洋艦7隻、駆逐艦52隻、潜水艦63隻(建艦中の戦艦1隻、巡洋戦艦1隻)
・主要国らしい非常に堂々たる艦隊、枢軸国相手なら簡単に蹴散すことができる。ただ、日米英と比較すると見劣りする。(日本は史実と同じく空母5隻保有)

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史実とは違う帝政復古での生存戦略の模索

フランスは先日のアップデートで、新ルートが追加され、帝政復古(ロマン)できるようになった。下記の通り、帝政復古でも三種類あり、オルレアン朝、ブルボン朝、ボナパルト朝がある。

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今回は、ナポレオン6世を元首にしたいので、ボナパルト朝ルートを選択する。ナポレオンというからには、目標は欧州全土を平定することである。このルートは、ロマンの他に列強諸国への宣戦布告事由が簡単に得られるのがメリット。(このゲームでは、諸外国にむやみやたらに宣戦布告できない)という訳で、このルートでやっていくわけだが、このルートの一番初めに”ワーテルローの復讐”という選択があり、これはイギリスへの宣戦布告事由を得るもの...つまり、枢軸国からの侵攻を許す前に宥和政策で弱腰外交のイギリスに侵攻し、陸海空軍の増強と国内の立て直しを図るのです。ただ、簡単にイギリス侵攻とはいうものの、イギリスは島国であることから、上陸する必要があります。しかし、先程確認したように海軍にはハンデがあり、さらにイギリスは連合国の盟主であるため、戦争となると愉快な仲間たち(英植民地やカナダなど)が参戦してくる可能性が大いにあり、決して簡単なものではありません。アメリカ(ヤンキー帝国)は、モンロー主義を掲げているため恐らく参戦してこないと思われるが、時間をかけ過ぎるとアメリカも連合国に加盟し、参戦してくる可能性はある。そうなると、勝つ手段がなくなってしまう。イギリスは後回しにして、まずは枢軸国と対峙すればいいのでは?という意見があるかもしれないが、イギリスは時間が経てば経つほど海軍も空軍も強化されるため、欧州の全面侵攻を考える上で順番的に一番最初に侵攻せざるを得ない。という訳で、簡単にはいかないので、非常に慎重な作戦立案が必要なのである。

それでは、次回からは詳細な作戦立案と史実に代わる防衛線の構築を目指し、実際にプレイしていきます。それでは...



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