訪問看護 × ICT = 「 ? 」
こんにちは!リカバリー企画情報の原口です。
今回のブログ記事では、リカバリーが進めているICT化についてお話したいと思います。
ICTってなに?
新型コロナウイルスの流行により、全国的に在宅ワークの動きが強まっています。その中でよく耳にするのがICT化ではないでしょうか。
ICTとは「Information and Communication Technology」の略で、日本語では「情報通信技術」と訳されます。
簡単に説明すると、「通信を使ってデジタル化された情報をやりとりする技術」を表します。
近年の医療現場においてはオンライン診療や電子カルテなどが代表的な例ですね。
しかし、こうして医療現場にもICT化の流れが生まれたのはここ何年かの話で、電子カルテの導入には高いコストがかかることから未だに紙文化が根強く残っていることも現実です。
2025年までには後期高齢者が800万人を超え、国民の4分の1が後期高齢者という超高齢化社会を迎えることが避けられない今、医療・介護の現場でもICT化を広める動きが強まっています。
在宅医療業界でも根強い紙文化
訪問看護ステーションでは患者様を訪問する際、主治医に「訪問看護指示書」を書いてもらう必要があります。
また、病院以上に訪問看護ステーションではスタッフ一人ひとりが他機関との連携も密にとらなくてはならず、情報共有のFAXだけでなく報告書や計画書、実績の送付となると必要になる紙も莫大な量になります。
大きな病院であれば電子カルテにまとめて記載されていることも、訪問看護ステーションであれば1件1件FAXで照会が届き、ご利用者様が増えるごとに一人の看護師やセラピストの受け取る量は雪だるま式に増えてしまうわけです。
リカバリーが抱えていた3つの問題点
リカバリーがICT化を進める前に抱えていた大きな問題点は次の3つです。
1.FAXや郵便物は事務所に戻らないと確認できない
2.会社からの伝達事項の速さ・正確さ・見やすさ
3.ケアマネージャーや医療機関、ご利用者様からの問い合わせが個人に集中してしまう
この3つはリカバリーだけでなく、在宅医療サービスを提供している会社の多くが抱える問題ではないのでしょうか。
現在リカバリーでは200名近くのスタッフが在籍しており、有り難いことにご利用者様も2000人を超えました。
毎日訪問業務をこなしながら、膨大な個人情報の中から該当する情報にアクセスするにはそれらをデータ化して管理する必要があります。
リカバリーではこれらの問題を解決するため、次の3つの取り組みを実行しています!
リカバリーのICT化への取り組み
1.FAXや郵便物はすべてクラウド管理
2.会社の伝達事項は社内サイト「リカマル」に掲載
3.問い合わせは新宿本社で一括対応
これらはリカバリーが取り組んでいる、訪問事業に関するICT化です。
それでは1つずつご説明していきます(*^^*)
1.FAXや郵便物はすべてクラウド管理
前述した通り、訪問看護の現場では訪問看護指示書、ケアプラン、提供表がご利用者様ごとに医療機関や居宅支援事業所からFAXや郵送で届きますよね。
リカバリーもかつては事務スタッフが届いた書類を振り分け、ご利用者様ごとにリングファイルを作成し、すべて紙媒体で管理していた時期があります。
しかし、ご利用者様や拠点が増えるほどに書類処理の業務は増え、本来届いていなければいけない書類の把握にも時間を要しました。
また、訪問スタッフもFAXや郵便物の確認のために事務所に戻る必要があり、会社全体としての時間ロスが目立った時期でもあります。
そこでリカバリーでは受信したFAXはすべて自動でPDFデータとしてクラウド上に保管し、郵便物もPDF化してご利用者様ごとのデータをクラウド上で管理するようになりました。
この取り組みにより、訪問中のスタッフは事務所に戻ることなく、貸与端末からデータにアクセスすることができ、逆に本社以外の拠点に届いていた書類をスタッフにPDF化してクラウドアップすることにより、本社の事務スタッフ側でも書類の確認をスムーズに行うことができます。
2.会社の伝達事項は社内サイト「リカマル」に掲載
全国に訪問看護ステーションを展開している弊社では情報共有の速さ・正確さ・見やすさに大きな課題を抱えていました。
そんな中、2022年3月から運用を開始したリカマルでは、トップページに会社からの最新の伝達事項を掲載することができ、急なお休みや訪問等でミーティングに参加することができなかったスタッフでも、簡単にアクセスすることが可能です。
実際にリカマルをリリースしてから2ヶ月が経過しますが、そのアクセス性の良さからか業務連絡は滞りなく行われているように感じます。
3.問い合わせは新宿本社で一括対応
現在リカバリーでは、訪問スタッフは緊急用の電話のみ直接受電し、訪問業務に集中できる環境にするため、電話でのお問い合わせはすべて新宿本社で受けています。
ご利用者様やケアマネージャーさん、医療機関から訪問スタッフ宛に問い合わせがあった際は要件を伺い、社内チャットで伝達するのが今のリカバリーのスタイルです。
初めのうちは社内外で「非効率的ではないのか」「本当に伝わるのか」との懸念の声もありましたが、リカバリーの訪問スタイルとして「チームでフォローする」というものがあり、一人のご利用者様に対し複数名が交代で訪問して密に情報共有していることから、チャットを見て、手の空いているスタッフが対応することができます。
これは一人のスタッフへの負担を減らすだけでなく、「訪問中だから電話対応ができなかった」という問題も解消できます。
これからの訪問看護事業ではICT化は必須
冒頭でもお話した2025年問題を迎えるまでに、訪問看護師は15万人は必要だと言われています。
働き方の多様性が問われる現代で、これまでは紙媒体・対面で行われていた業務も徐々にデータ化・オンライン化にする動きが出てきました。
上記でご紹介した取り組み以外にも、一人1台スマートフォンを貸与することで、事務所の外からでもWEBミーティングに参加できるようになったり、ユニットメンバーとカレンダーの共有をすることで、緊急訪問のスケジュール調整や、スムーズなコミュニケーションがとれるようになりました。
一見難しそうに見えるICT化の推進ですが、その先にある利便性や汎用性の高さは人手不足で苦しむ訪問看護事業の一縷の光となるのではないでしょうか。
リカバリーではそうした時代を見据え、ご利用者様だけではなくスタッフが安心して働けるように今後もできる範囲でICT化を進めていく予定です。
現在、リカバリーでは看護職、リハビリ職(PT・OT)を募集しています。
説明会や体験同行も行っていますので、少しでも気になった方は是非お問い合わせください。
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