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緩和ケア病棟見学で代々木公園事務所スタッフが見た、地域連携の必要性と訪問看護の強み。

こんにちは、人財企画の原口です!
9月に入り、朝晩には少しずつ秋の気配を感じるようになりました。

早く日中も涼しくなってほしいですね^^


1.企業理念の言語化と再認識

今月のASMでは、代表の柴田から企業理念である「もう一人のあたたかい家族」の言語化について話がありました。

今日お話ししたいことは、「理念・価値観・行動指針の解像度を上げる」という話です。

“リカバリーの訪問看護って何だろう、リカバリーらしさ、他のステーションと違うところはどこだろう”
これは理念、価値観、行動指針(MVV(ミッション・ビジョン・バリュー))に詰まっています。

これまで言葉が難しく、イメージしづらかった部分を内容はそのままに、言葉を変えて、より明確に理解できるようにしました。

理念の解像度について一例だけ紹介します。私たちの理念である「家族」の範囲はどこまででしょうか。
ご利用者様と家族になる?スタッフは家族じゃない?
今回『家族』の範囲も明確にしています。ご利用者様はもちろん、スタッフ、そして地域連携先もすべて私たちにとっての「家族」です。家族には優劣がなく、全員が等しく大切な存在であることを明記しています。

代表・柴田

言葉の捉え方は人によって大きく異なります。
今回の「理念・価値観・行動指針の解像度を上げるための言語化」により、リカバリーでは理念に対して共通認識ができました。

事務所用MVVポスター

業務やスタッフ同士での方向性に相違があったときもこのMVVをもとに舵を切っていけるので、一日でも早く全社に行き渡ればいいなと思っています!

2.緩和ケア病棟見学で見えた地域連携の必要性と訪問看護の強みとは?

今月は代々木公園事務所から、先日実施された日本赤十字社医療センター(以下、日赤)緩和ケア病棟の見学から得た気づきや、改めて感じた訪問看護の強みについて事例共有がありました。

代々木公園事務所は渋谷区を中心にご利用者様のもとへお伺いしています!
Instagramでも度々ご紹介していますが、リカバリーらしいスタッフ同士和気あいあいとした雰囲気の事務所です(*^^*)

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今回私が見学を希望した理由は緩和ケア病棟を実際に自分の目でみたり、そこで働く方とお話をしたことがなく、ネットなどから得られる一般的な知識しか持っていなかったため、がん末期のご利用者様やご家族様から緩和ケア病棟について質問されるたび、このままで良いのだろうかと感じていたからです。

一方で、在宅看護の現状や私達が大切にしている価値観についても、緩和ケア病棟で働く方々と共有し、ターミナル期における患者様の思いや望みに寄り添った支援を目指すための連携を図っていきたいという思いがありました。

今回伺った日赤緩和ケア病棟は、地域のがん診療連携拠点病院として、在宅で過ごしている方の必要に応じた早期の入院を目指し、迅速な症状コントロールを行った後は在宅に戻ることを勧めているそうです。

見学中にお話させていただいた看護師さんも「急性期病院の緩和ケア病棟」という意識を持って働かれていました。

入院時から退院支援を開始しているとも話されており、日赤の緩和ケア病棟はそこで最期を過ごすというより、早期の退院を予定して入院される方のほうが多いということが予想外でした。
退院後は外来通院や往診医、訪問看護との連携をとりながら、途切れない緩和ケアの提供に努めていらっしゃいます。

病棟内やケアを行っている様子を見学をさせていただき、様々な気づきや学びがありました。

まず、病棟の造りや各個室の特徴などを見学したときに、通常の病室では壁に設置されている吸引瓶や酸素の配管などが、緩和ケア病棟では見えないように戸棚の中に設置されていることに気が付きました。
これは、患者さんやご家族に恐怖感や非日常感を与えないような配慮だそうです。

私達は医療機器に慣れているため、違和感を感じなくなってしまいがちです。
しかし、在宅で使用する吸引器などもご利用者様や家族にとっては非日常的なものであり、恐怖感を覚えたり来客者にあまり見られたくないという方もいるため、在宅でも医療機器の配置への配慮は必要だと思いました。

また、病棟内を案内していただいている時に、ベッドのままでも行くことのできる屋上庭園も見学しました。
がん末期の車椅子の方や寝たきりの方にとって、屋外に出て日光を浴びたり外気に触れることがどんな意味を持つのか改めて考えさせられました。
訪問看護でも、終末期のご利用者様の希望に沿って、外の空気に触れるための介助もケアのひとつとして取り入れていきたいと思いました。

緩和ケア病棟で働く看護師の方とのお話の中で、在宅でよく使用するCADDは院内に1台しかなく、入院中の家族指導が難しいということを知り、そういった事情を訪問看護師が理解して、退院後速やかにサポートを行うことが求められると感じました。

家族指導のために退院を長引かせないように、私達が退院当日から訪問して指導していけるということを、日頃から積極的に病院側へお伝えしていく事が、患者さんを地域で支える連携のひとつだと思いました。

日赤の緩和ケアチームには一般病棟ではあまり関わらないような多くの職種の方が含まれていますが、そこにリハビリスタッフは含まれないと仰っていました。
弊社のように終末期であってもリハビリを受けられるということは、訪問看護の強みであると思いました。

今回の見学を通して、緩和ケア病棟のイメージが大きく変わりました。
日々の訪問の中でご利用者様からは「本当につらい状態になったら緩和ケア病棟に入ります」「家にいられなくなったら緩和ケア病棟に行こうかな」といった声が聞かれますが、限界を迎えてからではなく、そうなる前に入院をして、また自宅で過ごせるように状態を整える場であると知ることができました。

見学中に病棟看護師の方から、訪問看護師の業務や在宅療養されているご利用者様へのケアについて、在宅看護の現場で感じている課題等の質問を受けることもあり、お互いに良い情報交換を行うことができたと考えています。

今後も地域医療を担う大きなチームの一員として、連携を図っていきたいと思います。

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今回見学させていただいた日本赤十字医療センターさんのように在宅で過ごすための通過点として緩和ケアを利用できるようになれば、より多くの方が自分らしい人生を選択できるようになるんじゃないかなと思いました。

また、退院後の手厚いサポートや柔軟にリハビリ訪問ができるのは訪問看護の強みであり魅力ですね(*^^*)

3.さいごに

2024年に入って、リカバリーの様々な事務所から「◯◯◯と勉強会をしました!」というお話をよく耳にするようになりました。
また、リカバリー発のケアマネジャー様向け勉強会の開催も何度かあり、これまで以上に交流の活性化を図っており、相互理解を深める機会がもっと増えていくといいですね!

リカバリーでは2024年秋冬・2025年春に向けた募集を行っております!
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