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私の頭が勝手に遊びます。

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最近の記事

天啓に凍えた夢,ないし縁側の特権

彼は怯えている. 彼は縮こまって,目を閉ざす. 異なる目を開けて,正しい世界を見る. 彼は再定義される. 彼は大きな空となった.景色となった. 宙に漂う巨大で平穏なアークとなった. 朝の煌めきと星の揺り籠のカクテルとなった. 正準を誇示する純白の機序となった. 未知の囁きは遠くまで届いた. 異なる存在はその定義とともに溶け合わさった. 今や一つに拘る必要もない. 数字を失う代わりに,新たな自己を取り戻す. ふっと揺らめく無情の諧謔で 彼は旧き日に落ち込んだ. 彼が纏う震

    • 玄関の分泌

      玄関を分泌する生命体に 謝ってみたいなぁ 柔らかに危うくて アワアワの尾を持つのかなぁ じっとギラギラ虎視眈々 窓に何を食べさせたら 分泌腺に進化するかなぁ 前腕は人懐っこいかなぁ そうこうしている間に 先月は流し素麺を干したよ 上流と下流のいずれかが 脱皮した抜け殻かなぁ 今日もナマコの真似をしたくて 夕暮れを吐き出してしまったみたい 屋根を注げば眠りはするが 再生するまで待てるかなぁ

      • 茨の盾

        電極を突き立てて それはもうたくさん突き立てて その突き立ちで覆い尽くせば 後は土に植えて3年 旅人はそれを拾い上げて 拾い上げるに留まらず ふぅっと煙に変えて 一体どこまで高くすれば気が済むのか 発芽不良だって気にしない 陽の光を浴びることは 唯一の存在状態ではない スロットを組み替える 表皮:shield-thorn 内膜:field-tone 骨格:cold-noise 知識:mild-haze

        • 雨,ないし下山する方法

          地に足着きて坂となり 背後とhightのカクテルで 任意の道が下山道 振り向きは無効 空腹との戦の準備は 例えば籠に蓄えた群速度で 非情か確執,画角の描き手 その歪んだちょっとの苦しみ 扉をバタンと閉めて 収穫:蝶番のノイズ 発酵に成功した者はいない 君に託すよ 毎晩の明かりのために 種を植え続けている 星が滴ってくれば こんなことしなくていいのに

        天啓に凍えた夢,ないし縁側の特権

          落葉

          剥がれかけの夜を眺めて ふと下を見れば のろりのろりと這っていく 不思議な風と目があった 後はほどけていくだけの 力のない彼に一言 「昨夜は雨が振ったのでしょうね」 論拠はそこらにへばり付いている 不思議な風はくるんと舞って 景色を逆さまにしてしまった そうして久々に思い出す 上と下の定義を そんな私を横目に彼は 見えないところへ隠れてしまった 逆さまになったままの景色が 意味不明でどうしようもない

          ポータブル内外

          丸く収まるくるくるの 注ぐルクスがくすぐる時間 すぐさま過ぎ去るぐるぐるを追い ・・・はっくしょん! あぁ忘れてた忘れてた 青くほどけるウツムキサマは 楽しく輝く総苞片を 貼らないタイプのくしゃみに変える! くるっと上手に包まれば たとえ地面も空もなくても いつでもお手軽うつむきタイム ほら、時間軸さんもご一緒に! うつむいて何をするのかって? うつむいたら見えてくるよ そしたら小さく願ってみよう 誰にも気づかれないほど小さく

          ポータブル内外

          風速を砕け

          風速を砕け 光食む直立で 風速を砕け 揺らぐ排熱の影で 風速と砕け 軽率を生み出して 風速と砕け 君はいつまでそこにいるつもりだ 風速で砕け 出来損ないの意味を乗せて 風速で砕け 不可能な花を添えて 風速は砕け 朝の歌は着弾する 風速は砕け 胸を張ってうずくまる

          風速を砕け

          進捗を忘れた

          もしも青い空があって もしも本当に青いだけで もはや空でもないとしたら 進捗って何だっけ? きっとここには自由があって 僕はオレンジを描き加えるけど どんなに美しく描いても 元の青が恋しくなることもある 公園を盛り付けても 五感をリサイクルしても 仮死で着飾っても どっちが前か分からない 考えても変わらないから 僕は旅立つことにしたよ 誰にも分かってもらえないけど 僕はあの景色を見てしまったから

          進捗を忘れた

          0叉路

           彼が、自分は人間ではない、と初めて悟ったのは数年前だ。そして、数か月、数日おきに悟っては忘れを繰り返している。こんどこそ忘れまいとしても、ぎゅっと固めた認識は現実に溶けてしまう。遅鈍な彼には一日が速すぎて、追いつくのに精一杯で自己を忘れてしまう。これに気づくたびに彼は、数字の0を鈍器に見立てて時間軸をバリンと割ってしまう妄想をするのだ。些か気は晴れるが、依然として曖昧の影は泳ぐ。  彼は現実を超越できない自分に焦っていた。理解という枠組みを超えた完全に新しい自己の顕現を達成

          魔法蛇口

          やあ!僕は蛇口だよ! でも,ただの蛇口じゃないよ. なんと僕は魔法が使える,「魔法蛇口」なのさ! 生まれてから同じ列に並べられた 他の蛇口たちを見てきたけれども, みんな同じく寝ているだけ.僕もかつてはそうだった. そして僕はみんなと離れて,いまここにいる. ここに来たときのことは忘れない. だって,僕の能力が花開いた瞬間だから! 僕は寝ているだけのみんなと違って, なんと時々水を出すことができるよ! コントロールしてるわけじゃないけど,すごいでしょ! そしてみんな水

          魔法蛇口

          安寧からの離脱と浮遊への静止

          目は見たことのある景色をもう一度創り出す。 全ての真理は地上に張り付き蠢き、 それ故に、半群によって蔑まれるだろう。 少なくとも、川の煌めきはそれを望む。 身に迫るものをカテナリーだと思って、 その小さなテンションに耳を傾けないのであれば、 いつまでも赤と黒の背景から逃れることは出来ない。 今こそ、見定めるときであろう。 無限の超越を。あらゆる異常を駆使する。 自由がないなら束縛を破壊せよ。 価値が無いなら創り出せ。 故に、自己とは常に狂気であり続ける。 終わることのな

          安寧からの離脱と浮遊への静止

          検査する者

          手に見違える保護の雨を頑なに展開すれば、維持を超えてただそこに在る。右は明るく、左は遮る。これによって、混濁の灰色を赤と緑と黄色で汚す。切り裂かれたものを見たことはない。依然、雲よりも上は既知である。便箋を快く飲み干した影には、絶対視を牽引して冥土を尊重する。真紅の実が言葉を尊重した真空によって担保されているなら、間違いを地面に植え付けて目が咲き誇るのを待つのみである。漫然と人工芝に敬礼を躊躇した記憶は、いつまでも上半身底面に張り付いてくぐもる声を上げる。その喧しさたるや。何

          検査する者

          見ていた未定

          回避することの出来ない関節の真似をしたエンジンが、今日も静止して暗がりの中に巨大な構造を持つ。これは、たしかに暗い。基本的に、これら逸脱した感覚は暗い世界に存在するか、もしくはもっと明るい白の背景を持つかで性質が異なるように思える。しかし、その重要性に関してはあまり関係がないのかもしれない。白については、例えば角ばっている無限角柱の側根を持つ輝く概念の棒などがある。これはもちろん重要である。黒については、かなり例が多いように思われる。その中でも特質すべきなのは、異常な色彩にて

          見ていた未定

          やめたい?

          やめたい?

          選定

          言葉を使うものとして、その役割を闊歩する。それは意を混在させたものではなく、むしろ意思疎通を完全に排除したものとなる。対して、各点に存在する存在の根拠は私にとっては既に存在であるため、これは存在の自明性の存在が存在していることを意味し、よって存在を存在を超えて存在にすることができない。それゆえに見極め、曖昧な全体としてそれを顕現する。 堅実な歩みはそれに対してコンクリートを飲み干すよりも優しい。翻って、あまりにも色彩が豊かな花に見たことのない、見るはずのない色を見出す。それ

          水に濡れる水滴

          カッコウから芽が出る日を待ち望んでいたにも関わらず、旋回性能は遠いモノイドを遥か超越する。いつか見失った検定の中枢が問題を抱えて上方に倒れ込んだために、ありふれたカルトをミキサーにかけてジュークボックスを創ることに成功した。ただし、無限に生まれ変わるがために消えてなくなる。ここに意思などは存在せず、ただあるのは矢印のみ。しかし、中央にその矛先は向かう。その特異的な一点であるにも関わらず何者よりも広く目さえ超越する何かは名称を持たない。それとは対称的に、集約されることを追い求め

          水に濡れる水滴