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チェスのレシピ(57) チェスでまずスコア1000点超えを目指す人のために
白がポーンをぶつけてきました。まだまだ序盤の局面です。
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黒に2つの選択肢があるでしょう。ナイトをcファイルに戻す、ポーンを取る、のどちらかです。
まずポーンを取り合うやり取りから。
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見てすぐにわかるように、白はポーン以外初形のままです。つまり手が進んでいません。
第1図の局面で黒のc5地点のポーンはf1のビショップで紐付けされているので取られた時に対応すればいいので、当たっているポーンは放置しておいてナイトを先にc6に戻してから手を作っていく選択肢も可能です。
白のd4という手は黒にとって厳しい手ではありませんでした。かといって悪手というほどでもありません。なぜなら自陣近くに進出したきた黒のナイトを押し返すことができるからです。
とはいえ、他にこれといった手がない時点で、すでに白はやや手詰まりに陥っています。黒の手が進んでいるにもかかわらず、白はなぜほとんど初形のままなのかというと、実は白は3手目にクイーンを前線に出してきたからです。それを黒にいじめられる形になり、結局元の位置に戻っています。つまり白はそれだけで3手損していました。序盤の3手を無駄にしてしまったら第1図のようになるのも仕方ありません。
どの局面でも手損はしたくないですが、序盤で3手損してしまうと、それ以降その損を引きずって戦っていかなくてはいかない為、相手より手が遅れた状態を常に強いられることになってしまいます。