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チェスのレシピ(1) チェスでまずスコア1000点超えを目指す人のために

へっぽこ将棋指しである私はまたチェスも指します。どちらが強いかというと、基準が異なるので俄には判断できないのですが、チェスのほうが強いのかなと思います(たぶん)。

オンラインチェスの世界最大のサイト(www.chess.com)で私のスコアは上位1%あたりをうろうろしてます。

このサイトの平均スコアは700〜800の間であるらしいですが、チェスの入門書を読んだり、実践を積んだりすれば、平均スコアには多くの人が到達できでしょう。

そこからもう少し頑張って900点になっても、その先の1000点あたりにやや高い壁があるらしいと思われます。

思われるというのは、1000点の壁に押し戻される人が多いことからの推測です(知り合いの二人もそうでした)。ここで自分の力はこんなもんかと諦めてチェスをやめてしまう人もいるでしょう。でも、ちょっとした手筋や指し回しのコツを知っていれば、そんなに高い壁ではありません。

1000点を超えると上位の20%ぐらいには入るみたいなので、ここはぜひ目指したいところです。1000点超えまでに力を蓄えておくとその先の1200〜1300点あたりまでは努力次第で到達できると思います。

「チェスのレシピ」では、そのタイトルのとおり1000点超えを目指す人向けの内容を中心にしますが、全部読んでいただけたら、1200〜1300点レベルでも十分に戦える知識になっているはずです。

ちなみに、1200〜1300点というのは、もし子供が達成したら神童と呼ばれる水準です。もうとっくに大人になってしまった人でも、神童に戻ろうではないですか。

というわけで、まずは1000点越えを目指している人に、できるだけ役立つ知識や問題を提供しようというのが「チェスのレシピ」の目的です。世の中にはチェスの戦術書はいくらでもあります。序盤の定跡、中盤の次の一手問題、終盤の速度計算が必要な駆け引き、そういう本はもちろん役に立ちます。そして、読んだほうが棋力(チェス力)はアップするでしょう。

しかし「チェスのレシピ」では、おおよそスコアが900〜1200台あたりの対局でよく出くわすであろう、そして実際に出現した局面を例にして説明や解説をしていきたいと考えています。そのほうが実践的かつ興味が続くと思うからです。続けないことには強くならないので。

また、同じような局面を何度も体験することでパターン認識の能力が向上します。短い対局時間では一手一手考えているわけにはいかないので、このパターン認識能力はとても大切です

1000点超えを目指す段階にある人にとって序盤の定跡はある程度ご存知だと思います。とはいえ、相手の指し手によって採用すべき定跡は異なるし、自分の型も欲しいところ。

そんなことも追々紹介していきますが、まずは手始めに頭の体操がてら次の一手問題を考えてみてください。

中盤の重要な局面です。

黒の手番です。

なぜこの中盤の局面かといえば、次の一手をピピと思いつくことができたとすると、その人はこの局面に至った序盤からの大局観が優れているはずですし、この後のメイトまで手筋もある程度視野に入っているはずだからです。簡単に答えられた人は次からこのシリーズを読むのは時間の無駄かもしれません。

時間はかかったとしても、答えを見つけられた人は、チェスの醍醐味を知ってしまうでしょう。

長くなりましたので、答えは次回。お楽しみに!

「チェスのレシピ」は、当初おそらく数十回は序盤を中心とした話になると思います。というのは、中盤は序盤の答え合わせのようなものだからです。中盤で悪い局面に気づいたとしても、指してしまった序盤の手は指し直すことができません。

初手から着々とミスなく手を進め、中盤の入り口あたりまでに少しでも相手に差をつけたいところです。チェスは数手で定跡を離れることが多いので、定跡だけに頼っていることもできません

自分がチェスを始めて間もない頃(もうはるか昔ですが)、定跡書や戦術書などを片っ端から読みましたが、当時まだ力が不足していたせいだと思いますが、どれもあまり役に立ちませんでした。その頃、こんな内容の解説書があればいいなと思っていたものを書いていくつもりなのがこの「チェスのレシピ」です。

それから時は流れ、チェスでもデジタル(ソフトやAI)の恩恵が受けられるようになりました。チェスの世界でもソフトやAIで研究することが主流になっています。そこで発見された新しい指し方や、温故知新的に刷新された手筋などもご紹介していきます。

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すでに1000点を超えている方は、「新・チェスのレシピ」からお読みいただいてもオーケーです。

それ以上のスコアの方は、「折々のチェスのレシピ」をお読みください。


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