生けてみた。
数年前まで華道を嗜まれていた93歳のご婦人。
「一緒に花を生けてみよう」ということになり、生まれて初めてやってみました。
ご自宅に生えていたセンリョウとツワブキを切ってきて、ご婦人のアドバイスを受けながらえいっと挿した作品。
ちなみに「剪定鋏ありますか?」と尋ねて出てきた鋏がこちら。
な…なんか凄そう!
「新品だけど、ド素人の僕が使っちゃっていいんですか?なんでも鑑定団に出さなくていいですか?」と言うと
「道具は使うものよ」
と当たり前すぎるけどどこか含蓄のある言葉が返ってきた。
90年以上生きた人が当たり前のことを言うと深くなる現象である。
「名言を残したければ長生きしろ」
という迷言を残しておこう。
3本挿しただけなのにめっちゃいいじゃーん!とわきゃわきゃした僕たち2人は、「みんなにも見てもらわなきゃ!」ということで、客間に持っていくことに。
ちなみに「みんな」とは、訪問診療医・ケアマネジャー・訪問介護士・訪問看護師のことだ。
もちろん客間でケアをする人はいない。
「古い洋室に生花は映えそう」という判断だ。
これから一週間、ご婦人はみんなを客間にお通しするそうだ。
庭に生えていた草木を切って、素人がぶっ挿しただけのものかもしれないけれど
「何年ぶりかねぇ…」
と呟くご婦人の笑顔が最高に美しかったから、これは「いけばな」と呼んでいいのだと思う。
いけばな楽しかったです!秋峰さん!
頂戴したサポートは「眼鏡オジサンになる日」を日本記念日協会に登録する費用(15万円)に充てられる可能性がありますので、ご注意ください。