色のはなし
印刷をしたり、データをスマホで見たりして、色が変わった…!!!そんな経験はありませんか?
絵を描いていたり、写真を撮っていたりする作家やクリエイターで「色」を気にする人はたくさんいるように感じています。でも、実際に「色」を理解している人は少ないようにも思っています…。かなしみ…。
「色」がなにか理解して、これからの作品作りに生かしてもらいたいので
うずらは色のお話をします。
そもそも「色」ってなんだっけ?
色は光です。光の波長の長さによってさまざまな「色」が産まれます。
理科の教科書でむか~し見聞きしたことある人もいるのではないでしょうか?
光の中でも、目に見える光が可視光とよばれるものです。可視光の中には、様々な波長が存在していて、波長の長さに応じて目に見える色が決まります。
光の三原色RGB
みなさんはなにを使って絵をかいたり、写真や動画を撮っていますか?デジタル作品を作っている場合は、液タブやペンタブをつかっていますよね。また、写真や動画の撮影の場合にはデジタルカメラやスマートフォンを使用しているのではないでしょうか。
このとき、色を見るために モニター(ディスプレイ) を通して作品の色を見ていると思います。
モニターは光の三原色RGBを利用して、様々な色を描写しています。例外はありません。もし、例外があったら教えてください。
光の三原色であるRGBは、それぞれの色の頭文字とっています。
R Red
G Green
B Blue
RGBは、色が混ざり合うと白になる性質をもっています。
この性質を 加法混色と呼びます。
色の三原色CMY+K
絵具や色鉛筆、カラーペンなど、画材を使って絵を描いたことが人生で1度はあると思います。このときに、複数の色を混ぜると何色になるか知っていますか?黒色になり、この混色した際に黒色に近づいていく現象のことを減法混色といいます。
なぜ、黒に近づいていくのかというと、絵具や色鉛筆などは質量をもった物体で光を吸収する作用を持っているためです。
簡単に言うと、光ではないためです。
実体のある物質には、影ができます。影は光が遮られているか、物体そのものが光を吸収している場合に起こるものです。
つまり、絵具や色鉛筆同様に印刷で使用されるインクは光ではなく、減法混色される物体であるといえます。
光ではない物体が色を再現する際に使われる色のことを、色の三原色CMY+K
と呼びます。
色の三原色はCMYで
C シアン
M マゼンタ
Y イエロー
の3種となります。
ただ、実際のインクでCMYを掛け合わせた色は黒に近いグレーになってしまうためフルカラーの印刷の場合には黒色のインクも含めたCMY+黒が使われています。
印刷用語的なCMYKのKはキープレートと呼ばれるもので、正しくはK=KURO(黒)ではないのですがややこしいのでCMYKのことは
C シアン
M マゼンタ
Y イエロー
K 黒
と理解してもらって問題ないと思います。
RGBとCMYKのちがい
イラストや写真などデータを扱っているときに、カラーモードやカラー形式という項目にRGBとCMYKがあります。
RGB形式は光としてデータの色を再現・描写しますよという形式。一方で、CMYK形式は印刷など色の三原色であるインクを使った印刷物として出力できますよという形式です。
RGBからCMYKへ色を変換することはできますが、RGBをCMYKのインクとして出力した場合に再現可能な範囲の色に変換されてしまいます。
ことのため、蛍光色やRGBのみでしか再現の出来ない色はCMYKの中で一番近い色に変わってしまうので暗くなったように感じることが多いです。
なので、もし印刷することが決まっているのであればCMYK形式でデータを作成した方が、実際に印刷したときのイメージでデータをつくれます。
カラーモードやカラー形式を気にしたことがなかった人は、これからはその作品をどうやって具現化するのかでRGBとCMYKそれぞれを使い分けてみてはいかがでしょうか…?
補足
印刷物を作成する場合にはCMYKでのデータ作成や、CMYK形式でデータを変換して確認してみることをお勧めするのですが、残念なことにお絵描き用のアプリやソフトによってはCMYK形式を扱えない場合があります。
特に近年の作家がだいすきなクリスタですが、クリスタではCMYKが使えません!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!色がCMYKに変換されたときに困るような絵柄や色にこだわっている作品ならなにも迷わずにAdobeに課金しましょう……。
AdobePhotoshopしか勝たん。