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フケ撲滅 and 頭皮の赤み改善を目指す固形石鹸レシピの探究メモ #2

脂漏性らしきフケの大幅縮小によく効いたDIYの固形石鹸。
今度はなかなか引かない頭皮の赤みも改善するためのシャンプーバー(固形石鹸)レシピの試行錯誤の記録メモ。


これまでのまとめ

  1. パームオイルはフケを爆発的に増やす

  2. キサンタンガムは塩石鹸の泡持ち向上に使える

  3. 塩、フケ撲滅には要らないかも

  4. 現時点でフケ撲滅に一番効くと分かっているレシピ

    1. オイル

      1. ココナッツオイル40%

      2. ひまし油(キャスターオイル)10%

      3. 米油50%

      4. ディスカウント0%、水分量約40%

    2. キサンタンガム少々

      1. 泡持ち改善目的、フケには無関係

    3. 作り方はホットプロセス&レンジリバッチ

    4. ただし頭皮の赤みは残っている状態

今回のまとめ

  1. ひまし油スーパーファットは、頭皮の赤み改善に少し効果あり

  2. パーム核オイル100%石鹸はフケを撲滅した

  3. シアバターのスーパーファットで頭皮の赤みに良い影響はなかった

  4. オリーブオイルを入れたらフケが復活した

  5. 牛脂(orグルコースorエタノール)もフケが復活する

⑥後乗せひまし油のスーパーファット

もはや作ったとは言えないレシピ

  • レシピ

    • これまでのまとめにもある、前回の⑤の石鹸の使いかけの石鹸

      • ココナッツオイル100%石鹸:40g(オイル重量)

      • ひまし油100%石鹸:10g(オイル重量)

      • 米油100%石鹸:50g(オイル重量)

        • 上記石鹸は全てディスカウント0%、水分量約40%

      • キサンタンガム:小指の爪くらい

    • ひまし油(キャスターオイル):親指の先くらい

      • 消炎効果がありそうなオイルを選定。

      • これがダメだったらマカダミアナッツオイルを試す

  • 作り方

    1. 使いかけの石鹸の上に、垂れないギリギリくらいの量のひまし油を塗り広げる

  • 備考

    1. 大きな固まりで石鹸を作ってしまう前に、ひまし油のスーパーファットで泡立ち悪化やアレルギーが無いか確認したいと思い、ただ垂らすだけにした。

    2. ひまし油、粘度が高いので結構たくさん塗れる。そして意外に半分近くは石鹸にしみこんでいた。 

消炎機能&保湿目的でひまし油使った

そもそも論でこの頭皮の赤みを考察すると、

  1. 脂漏性皮膚炎らしきフケが出やすい頭皮

  2. 頭皮は全体的に、上気したようにうっすら赤い

  3. 薄いカサブタ状のフケが張り付いていた頭皮は、フケが出た直後が特に赤い

  4. 痒い・痛いなど不快感は無い

なんというか、自分の皮脂や、皮脂が原料になってるフケにかぶれてるんじゃないか?
という印象。

原因と対策を求めて色々読み漁るが、結論、
「要因色々、色んな可能性がありうる、確度の高い判断はむずかしい」
と理解。

頭皮の赤みの一般的な対症療法は「ステロイド塗る」のようで、つまり炎症を抑える何かを塗ると。
石鹸で出来る対処としては

  • 保湿

  • 脱脂

  • 制菌・殺菌

  • 炎症抑える

など、色々アプローチがありえるが、
うちのユーザ様は、顔に限っては強めの洗顔料使うと逆に皮脂大量分泌する肌質なので、頭皮も脱脂するのはよくないかもしれない。
まずは炎症を抑える&保湿寄りアプローチを試すことにした。

あり得るのは、

  1. 消炎機能のあるオイルを追加、スーパーファットにする

    1. α-リノレン酸(エゴマ油(シソ油)やアマニ油)

    2. リシノール酸(ひまし油)

  2. 消炎機能のあるエッセンシャルオイルを追加 & 保湿機能のあるオイルを追加

    1. パイン、ティーツリー、ラベンダーとか色々ある

    2. オイルは大体保湿効果ある

この中で、AMAZONで「フケと頭皮の赤みに効いた」とレビュー(しかし1件だけ)があったひまし油を試すことにした。
αリノレン酸は酸化安定性が低いようなので、石鹸に使うと使っているうちに効果が落ちていく可能性も高そうと思ってパス。

泡立ちやフケに悪影響なし。頭皮は白くなった、はず、、、

3日ほど使ってもらった結果、

  • 泡立ちが悪化は無かった

    • 正直、ひまし油なんて入れたら、そっちに界面活性剤持ってかれてかなり泡立ちが悪化するのではと思っていたが全く影響なし。

    • つまり、この石鹸はひまし油を洗浄する機能は無いという事か。実際にこの石鹸を使った直後は、しっとり(というよりグロスを石鹸で洗った後のように軽ーくべっとり。ひまし油なので)する。

  • フケの増加も無かった。

    • この時点では、頭皮の2か所に親指の先位の面積の範囲で、欠片のようなフケが4‐5ついてるくらい。

  • 頭皮の赤みはわりと引いている。うっすら赤い状態から、うっすら桃色・・?くらいに。

結論:ひまし油は頭皮の赤みを引かせるのにちょっと効くかも。

しかし、頭皮の赤み改善はまだ完璧とは言えないので、次の手を考えたい。

この先は、

  1. 別のオイルのスーパーファットで保湿

  2. エッセンシャルオイルで消炎機能もうちょい頑張る

  3. 以前、フケ対策には要らない説が浮上した塩で制菌/殺菌機能を再チャレンジする

どれにしようか、、と思いつつ、頭皮やフケとは全く関係ない理由でココナッツオイルを使うのをやめたかったので、そっちを先に試すことにした。

⑦パーム核オイル100%石鹸

ホットプロセスで作るレシピ

  • レシピ

    • パーム核油(パームカーネルオイル)

      • ディスカウント0%、水分量45%

    • 石鹸に後乗せするひまし油:適宜

  • 作り方:

    • パーム核オイル100%石鹸は炊飯器を使ったSHP。保温3時間くらい

    • ひまし油は頭に直接垂らして使用。

  • 備考

    • 水分量45%なのは単なる計量ミス。深い意味は無い。

      • 水分45%でもさすがパーム核というか、カチカチとは言わないがそれなりに硬いものが出来た。オリーブオイル100%・水分量30%(ディスカウント0%)の石鹸と同じくらいの硬さ。

パームオイルのようなフケ爆発は無し。てかフケ、完全に消えてる

ココナッツオイル100%・水分量30%の石鹸はレンジリバッチでは溶解が遅くて若干扱いにくいのと、ココナッツオイルと似たオイル組成のパーム核オイルが大量に余りそうだったので乗り換えたい。
そんなユーザ様に対しては割と身勝手な理由で今回の石鹸を試すことに。
ユーザ様、ごめんよ。いい石鹸作るから許せ。

以前パームオイル入りの石鹸でフケが爆発した経緯から、同じ樹種から採るパーム核オイルも危ないのでは、、、という懸念があった。ので、テスト的にパーム核オイル100%石鹸を使い、様子を見ながら前回と継続してひまし油を石鹸や頭に後乗せしつつつ3日間洗ってみた。

  • 泡立ち

    • パーム核オイルのみなせいか、ちょっと悪化。今回はこれでよい。

    • 逆に、意外と普通に使えなくもない泡持ちの印象。パーム核オイルにオレイン酸それなりに入っているから?

  • フケ

    • 頭皮の2箇所にあったフケ群生地ゾーンのフケが、完全に消えた

  • 頭皮の桃色

    • さほど変化なし。

  • 刺激

    • ユーザ様によると、「顔に泡乗せっぱなしにしたときにピリピリしなくなった」とのこと。多分、カプリル酸やカウリル酸のせいではない(オイル組成考えたら増えたくらいだから)。原因不明だが、とにかくパーム核オイルでいいらしい

パーム核オイル石鹸でフケ悪化はしなかった。

それどころかこのフケに関しては脱脂力高めにした方が良いのかもしれない。正確には、米油に多いオレイン酸・リノール酸より、パーム核オイルに多いパルミチン酸・ミリスチン酸・ラウリン酸が多い方が良い?

脂肪酸の皮脂選択洗浄性で言うと、

  • オレイン酸カリウムやミリスチン酸カリウムはコレステロール(細胞間脂質、再生に数日かかる)

  • ラウリン酸カリウムやパルミチン酸カリウムはスクワラン(いわゆる表皮上の皮脂。毎日生産される)

を、より多く洗浄する傾向にあるらしい。
ナトリウム化合物でも多分同じ、と言われていることを是とすると、フケにはスクワランをより多く洗い流す方向のオイル組成が良いのだろうか。

参考:オイル別脂肪酸組成

一方で頭皮の赤みに変化がないという事は、脱脂力(スクワラン洗浄力)が高くても炎症の原因は変わっていないという事。皮脂分解物が炎症の原因ではない?とするとこれ以上スクワラン洗浄力上げても頭皮の赤みには効果が無いかもしれない。

ええー、次どうしよう。頭が迷走。

⑧ひまし油スーパーファット石鹸(パーム核オイル版)

リバッチで作るレシピ

  • レシピ

    • パーム核オイル100%石鹸:オイル重量で80g

    • 米油100%石鹸:10g

    • ひまし油100%石鹸:10g

    • キサンタンガム:小指の先くらい×2

    • ひまし油:20g

    • シアバター:10g

  • 作り方:レンジを使ったリバッチ。

  • 備考

    • ラウリン酸の総量が増えるようにオイル量を調整。これによってスクワラン洗浄力強め、コレステロール洗浄力弱めに。

      • 本当はラウリン酸じゃなくてパルミチン酸・ミリスチン酸多めにしたいが、今うちに牛脂が無いため断念。(パームオイルはフケ爆発するので使えない)

    • 保湿を求めてシアバター追加

      • シアバターは頭皮に直塗りしてアレルギーテスト済み(問題なし)

      • オレイン酸は避けたかったのでマカダミアナッツオイルは諦めた

    • スーパーファット量がかなり多いが、⑥の後乗せひまし油、実はこれくらいの比率は軽く入ってた。

特に変化なし。シアバター入れる意義は感じなかった。

頭皮のターンオーバーが改善するかも?ということで今回は長めに2週間ほど使い続けてもらった。

  • フケは相変わらず完全に無し

  • 泡立ち(泡持ち)は想定通り良くなった

  • 保湿を期待してシアバターを入れたが、特に保湿効果が上がった感なし。もともと特に乾燥した感じも無かったので問題はないが、シアバター入れなくてもよさそう。

  • 石鹸としては少し柔らかくなった印象。スーパーファットの影響と思われる。と言ってもオイル量100gで3週間以上もつくらいの消費スピードなので、まあ、許せる範囲。

    • パーム核オイルの石鹸(水分45%)はレンジリバッチだと想像通り快適な溶解スピードで扱いやすい。

  • 頭皮の赤みも、桃色から変化なし。

    • 何もしなければフケは無いが、頭皮を爪で軽くこするとフケ状に何かがはがれてくる。つまり、頭皮に皮脂老廃物?がそれなりに溜まっているということ。赤みが引かない原因はこれかもしれない。

今後に向けて、、
シアバターは一旦無しにするとして、洗浄対象をスクワランではなくコレステロールに寄せてみることにする

⑨ひまし油スーパーファット石鹸(パーム核オイル&オリーブ油版)

リバッチで作るレシピ

  • レシピ

    • パーム核オイル100%石鹸:オイル重量で20g

    • オリーブオイル100%石鹸:同じく25g

    • ひまし油100%石鹸:同じく5g

    • キサンタンガム:小指の先くらい×1

    • ひまし油:5g

  • 作り方:レンジを使ったリバッチ。

  • 備考

    • コレステロール洗浄力の高いオレイン酸を増やすため、米油からオリーブオイルへ変更。本音では安い米油の方がいいんだけども、、

ちょっとだけフケが復活。やっぱりオレイン酸が合わないのか

2‐3日使っただけで、うっすらフケ群生地が復活してきた。頭皮の赤みも変わらず桃色。

オレイン酸が合わないのか、米油は平気だったのでオリーブオイルが合わないのか、よくわからないが、、とりあえずオリーブオイルを使うのはやめる事にした。

⑩牛脂&ココナッツオイルの透明石鹸

リバッチで作るレシピ

  • レシピと作り方

    • このレシピA

      • カウブランド無添加せっけん

        • どうやら牛脂とココナッツオイルが原料の塩析石鹸

      • エタノール

      • グルコース(グラニュー糖)

      • グリセリン

      • レンジを使ったリバッチ。

  • 備考

    • パームオイルがダメでも牛脂はいけるかも、という発想のもと、もし牛脂でフケが増えないなら、カウブランドの石鹸そのまま使えばフケ治るじゃんという期待を、手元で余っていたカウブランド使用の透明石鹸で洗う事で検証した

ちょっとだけフケが復活。牛脂もダメだった

1日でフケ群生地が小さいが復活。群生地部分の頭皮がかなり赤く、ダメだこりゃ状態。

正確には、牛脂、グルコース、エタノールあたりが新しい成分だが、グルコースやエタノールでフケ増えるとかないだろうという決めつけのもと、牛脂が合わないという結論にした。

ちょっと待て、合わない材料多くないか。制約条件多いなー、、

ここまでのまとめ

  1. ひまし油スーパーファットは、頭皮の赤み改善に少し効果あり

  2. パーム核オイル100%石鹸はフケを撲滅した

    1. ココナッツオイル100%は未検証だが、使用感に苦情が出たので使わない

  3. シアバターのスーパーファットで頭皮の赤みに特に良い影響はなかった

  4. オリーブオイルを入れたらフケが復活した

  5. 牛脂(orグルコースorエタノール)もフケが復活する


ということで、フケ撲滅石鹸の試行錯誤は継続中、、(頭皮の赤み全然解決してない)


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