【運動指導③】家事と介護で運動の時間がとれない | 理学療法士が解説
こんにちは。
大学院で学んだ公衆衛生・予防医療の知識を元に、健康的な社会を作りたい理学療法士のジローです。
地域の健康フォーラムで講話をしてきました。
会場の皆さんとのQ & Aコーナーがありました。
実際に質問された内容に対して、その場で答えた私なりの答えを文章化しました。
Q & Aコーナーで出るような生の声が、実際に地域の人が聞きたい内容だと思ったので情報を共有します。
また、仲間である理学療法士の方にも、様々な人の考えを読んだり、聞いたりすることで、自分なりの答えが醸成されていくと思いましたので、私なりの意見・答えを共有させていただきました!
‖ ケース3 家事と姑の介護で運動の時間がとれません
‖ ジローの答え
①早速運動を開始しても良い?
まずは、運動を実施して良いかの確認ですが、運動を中止すべき所見はありません。
ただし、私が着目しているのは、身長が3㎝縮んだことと、腰痛の事を懸念しています。
身長の急な縮みは、骨粗鬆症のサインとして知られています。腰部痛も長く続いているのであれば、メディアでよく言われていた、
「背骨のいつの間にか骨折」
骨にヒビが入っていないかの有無を整形外科等で調べてもらった方が良いかもしれません。
痛みのコントロールとしては、内服・外用薬・コルセットの使用など個々によって対応が異なります。
運動を開始する前に、かかりつけ医師や専門家に相談して、安全な運動レベルや制約事項を把握することが大切です。
また、急激な痩せも気になります。
しっかり食べているのに誘因なく痩せるのであれば、何かの病気が隠れているのかもしれません。
また、介護うつなど、気持ちの面は大丈夫でしょうか?
運動の効果が最大限に発揮されるには、
「運動の量に合わせて、適切なエネルギー摂取量の確保できている」ことが必要です。
食事を見直してみて、どのような量・内容の食事量が取れているか確認できると良いでしょう。
②家事・介護が忙しすぎて運動する時間がとれない
運動を継続実施すると言っても、お姑さんの介護などで時間が取れない可能性があります。
その場合は、日常生活の動作の中に運動を組み込むことが重要と思います
過去記事 ↓↓ NEATに着目した運動指導
例えば
といった普通の動きに合わせて運動をしていくという方法です。
③どのように運動を習慣化するか
女性は、やはり仲間を作ってが、男性に比べて上手です。
楽しくなければ続きません。「仲間と楽しく」というのが良いようです。
グループでの運動やチームスポーツに参加することで、新しい人々との交流や友情を築く機会が生まれます。
夫や、姑さんの愚痴や困りごとをちょっと聞いてもらえる仲間が外にできることは重要と思いますが、運動はその架け橋になると思います。
一般的に女性が好む運動とは、水中運動やヨガ、ウォーキングなどですが、どれも結構な時間がかかります。
運動の間は、夫が介護を引き受けてくれるか、介護保険のサービスなどを導入して運動の時間を確保することが必要と思います。
この方の健康が無くなってしまえば、現在のようなお姑さんの在宅介護もできなくなるわけですから、夫にも家事や介護の時間をしっかり請け負っていただいて、この方の運動のための時間を作り出して欲しいです。
先にも述べましたが、運動にはストレスを緩和する効果もありますから、在宅介護を継続するためにも、運動のメリットはあると思います。
運動習慣がない方には、特に習慣化に時間がかかります。焦らず、少しずつ習慣化していくことが重要です
‖ まとめと感想
地域の活動では、思いがけない質問が飛んでくることもありますが、できるだけ専門家っぽい答えができるように、日々自己研鑽しています。
スラスラ答えられたわけではありませんが、上記の内容をお答えさせていただきました。
一度答えた内容を、noteで再度文章にしてみることで、学びが深まりました。
理学療法士の一意見ですが、同じような悩みを持たれた方や、理学療法士の方の指導の足しになればと考えています。
読んでいただきありがとうございました。
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