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【SSW14:STORY】自分だけの『音』で表現する・ なみやん

山口県と広島県を中心に活動しているギター弾き語りシンガーソングライター、なみやん。音楽好きの両親のもとに生まれ育ち、小学6年生からオリジナル曲を作ってきた彼女は、「いつかワールドツアーをしたい」と夢見る。その半生を追った。

父の背中に憧れて

山口県岩国市出身のなみやんは、幼いころ、母に連れられてダンス教室に通っていた。「両親とも音楽が好きだったので、私も自然と好きになっていました」。小学4年生からは、より本格的に歌とダンスを習うため、広島県にあるスクールへ通い始めた。

ギターも、物心ついたときから、身近にあった。

「私の父は、バンドのギターボーカルをやっていました。私にもギターを弾かせようとして、子ども用のギターを買ってくれたんです」。

しかし、当初は、あまり興味をもっていなかった。「何度か弾いてみたけれど、すぐに指が痛くなるので、『やりたくない』と言っていました」。

だが小学5年生のとき、父親のライブを見て、感銘を受ける。

「すごくカッコよくて、私もギターが弾きたい!ってなりました。早速、大好きだったYUIのコードブックを買って、練習しました」。

同年には、地域の祭に参加し、公民館のステージで弾き語りを披露した。

彼女の意欲は、高まるばかりだった。

「もともと、私の父は、英語で作ったオリジナル曲を歌っていました。だから私も、ギター弾き語りを始めたときから『オリジナル曲がやりたい!』と思っていたんです」。

父親に作曲の方法を教わり、初めてオリジナル曲を完成させたのは、小学6年生のときだ。

「私は、友達とおしゃべりをするのは好きですが、言いたいことをまとめて、きちんと伝えるのは苦手です。でも歌なら、一つの形にできる。だから、歌で自分の思いを伝えたいんだ、という歌詞を書きました」。

そのころには「将来は歌手になりたい」と、意志が固まっていた。

小学校卒業後は、さらに積極的な活動を行うため、広島県の中学校へ進学。すぐにライブハウスへ出演するようになった。

「父の仕事仲間の方が、広島で音楽活動をされていて、『がんばっているなら協力するよ』と言ってくださったんです。最初は、大人の方々に囲まれて、一人だけ『中学生です!』という感じでやっていました」。

転機となったのは2018年1月、BLUELIVE HIROSHIMAで行われたイベントへ出演したことだ。

BLUELIVE HIROSHIMAといえば、収容人数830人を誇る県内有数のライブホールであり、back numberやRIP SLYMEなどのメジャーアーティストがツアー会場として使用したことでも知られている。

「私はそのころ高校1年生で、オリジナル曲を増やしながら、ライブ活動をがんばっていました。BLUELIVEでのイベントをきっかけに、同年代のアーティストの知り合いが増えて、活動の幅が広がりました」。

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翌年には、広島県で活動しているバンド・AMBER KNIT GIRLのギタリスト、川端浩平氏の協力を得て、自身初となる音源制作を開始。

20年12月12日に1st Album『たからものみつけた』をリリースし、岩国Rock Countryにてレコ発ライブを開催。成功を収めた。21年5月28日には、同アルバムの収録曲のひとつ『眠れない夜に』のMusic Videoを公開している。

「ライブ活動を続けていくなかで、素敵な出会いに恵まれて、音源やMVを制作することができました。とてもありがたいことです」。

ワールドツアーをできる歌手になりたい

現在は、新しく始まるバンドでの音源制作に勤しむなみやん。

「次のアルバムには、私にとって新しい挑戦となる楽曲ばかりを収録する予定です。楽しみにしていてください!」。

将来の目標を訊ねると、「ワールドツアーがやりたいです」という答えが返ってきた。

「高校2年生のころ、2週間の海外研修で、カナダへ行ったんです。現地の空気や音楽に生で触れて、『ここで歌ってみたい』と思いました」。

また、部活動でも刺激を受けたと語る。

「中高の6年間は、茶道部に所属していました。音楽系の部活と迷ったんですが、勧誘されて入ってみたら楽しくて。茶道部の活動は水曜と木曜だけだったので、音楽活動と両立しやすかったというのも理由です。水木は部活して、他の日は早く帰って家でギターを弾いて、土日はライブして、という生活をしていました」。

作法や掛け軸の言葉から精神的なことを学び、人生観を培った。

「なにより大きかったのが、高校3年生のとき、『裏千家ハワイセミナー』に参加したことです。ハワイ大学の茶道部の方々と交流したり、晩餐会でハワイアンギターの演奏を聴いたり、自由時間には現地でストリートライブしている人たちを見ることもできて、多くの学びがありました」。

それらの体験は、「海外で歌いたい」という思いを強くした。「夢を叶えるためにも、今は、広島の大学の英文学科で学んでいます。遠からず、英語の歌詞の曲も作りたいですね。世界中の街で歌うのが最終目標です」。

さらに前段階として、日本を制覇することを目標に掲げる。

「今のところ、中国地方は制覇しました。コロナ禍が落ち着いたら、もっといろんな場所へ行きたいです」。

他にも、やりたいことはたくさんある。

「よりよい音源を作って、よりよいMVを作って、より多くの人に見てもらえたら。若い人たちにも聞いて欲しいです。そのきっかけのひとつになればと、最近は、YouTubeへのカバー動画の投稿をがんばっています」。

「みんなに贈る歌ではなく、ひとりひとりに寄り添える歌を歌いたい」と語るなみやん。彼女の歌が、どこまでワールドワイドに羽ばたいていくのか、楽しみである。

text:Tsubasa Suzuki edit:Momiji

INFORMATION

2021.11.19(Fri) open 18:15 start 18:30
【SECOND CRUTCH x Yise presents】
YiSecond ワイズとセカクラ魂のコラボLIVE

[会場]セカンドクラッチ(広島県広島市中区堀川町4-20 4F)
[料金]前売¥2,000 / 当日¥2,500(+1drink)
[出演]Tom・マツバラ, 燈たか,大仲ヒナタ(おなかグーグース),なみやん,藤月まりい(飴色りぼん。),夕葵

2021.11.28(Sun) ふくろう Music Fes
[会場]愛宕山 ふくろう公園(山口県岩国市愛宕町1-4-1)
[料金]観覧無料
[出演]Nore,Lokahi,なみやん,ムカイダー・メイ,KEISUKE,楓子,岩瀬敬吾

YouTubeチャンネルにて、オリジナル曲やカバー動画を多数公開中。最新情報はTwitterにてご確認ください。

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