アーティスト活動で成功する方法#2
第1章 アーティスト活動のレベル
長くなったため、別記事にしました。下記URLからご覧ください。
第2章 Lv.0の初心者が成功する方法
Lv.0:活動してみたいけどどうしよう…なアーティスト志望者
【実力】☆☆☆【収益力】☆☆☆【充実度】☆☆☆
「アーティスト活動をしてみたい!」「バンドがやりたい!」「カメラマンになりたい!」→でも、まだ何もやってない…状態の人です。実際の活動を始めていないので、実力も収益力も未知数。やりたいことをやれていないので、まったく充実していません。残念。
何かをやってみたいけど、まだ何もやっていない状態の人に贈る言葉は、ただひとつです。
「やってみましょう」。
音楽活動がしたいなら、動画を撮って投稿するなり、近所のライブスポットを探して行ってみるなり、なんでもいいから行動を起こしましょう。当たって砕けろ精神で始めれば、意外となんとかなります。
ただ、砕けてしまうと悲しいので、幾つかアドバイスがあります。
(1)本名は隠しておく
自分の名前が好きだったり、「この名を世界に知らしめるんだ!」という熱い想いをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、いきなり本名をさらすのは非常に危険です。
活動開始直後は、右も左もわからない状態といえます。怪しい人に詐欺目的で近づかれるかもしれないし、危ない人からストーカー被害を受けるかもしれません。見えているリスクは避けましょう。
そして個人的に声を大にして言いたいことは、現代社会では、一度表に出してしまった情報を完全に消すことは困難です。
特にインターネットは、たとえパスワードをかけた限定的使用であっても、本当の意味でプライベートなツールではありません。大勢のエンジニアや監視者や使用者などで物理的に構築されたパブリック空間です。
インターネット上に一度投稿すると、すぐに削除したとしても、投稿した事実は半ば永遠に残ります。技術があれば投稿内容の復元も容易でしょう。部屋でこっそり書きつけて、引出しに仕舞う日記帳とは訳が違うのです。
一度、本名で活動をしてしまうと、その事実は取り消せません。
想像してください。
きっとあなたは一年後、五年後、十年後に、進学や就職や転職や結婚など、人生の転機を迎えるでしょう。
そして生まれる新たな人間関係で、あなたに興味をもった誰かが、あなたのことを知りたくなって、その名前をインターネットで検索したら。
あなたがかつて活動していた記録が残っているのです。
相手は、その事実を、快く受け入れてくれるでしょうか?
もちろん、「すごいね!がんばってたんだね!」と褒めてくれる可能性は大いにあります。しかし、「えー…。こいつ、昔はこんなことしてたんだ。恥ずかしいやつだな」と軽蔑される可能性も大きいです。
また、その時のあなたにとって、かつての自分の活動は、誇りに思える過去になっていると断言できますか?
「もちろん!結局、違う道を選ぶことにしたけど、あのころの私は素敵だった!」と胸を張れるかもしれません。しかし「うーん…。正直、思い通りにいかないことばかりだったし、消せるなら消したい黒歴史だなぁ」と顔をしかめるかもしれません。
その時になってみないと、きっとわからない。
不明瞭なリスクを、わざわざ負う必要はありません。
未来のあなたの自由と尊厳を守りましょう。
(1)のまとめ
「他者から害されることを防ぐ」「未来の自分の選択肢を狭めない」という二点を念頭に、活動開始時から本名を公開することは避けましょう。
どうしてもこだわりのあるかたは、下の名前だけを使う、ひらがな・カタカナ・アルファベットにしてみる、ふんわりもじったニックネームにするなど工夫しましょう。(例:太郎、やまだたろう、TARO.Y、やまったろ)
改名はいつでもできます。活動歴を重ね、ある程度コツをつかんでから「やっぱり自分は本名で活動したい!」と思ったなら、堂々と公表しましょう。
(2)経済的に無理をしない
もし、あなたが動画を撮りたいなら。
「新しいカメラを買おう」「編集用ソフトも買おう」なんてことは、考えないほうがいいです。
あなたがスマートフォンを持っていれば、十分に高画質・高音質の動画を撮ることができます。手元に一つも機材がなければ、何かを買う必要はありますが、5000円くらいの中古のカメラで事足ります。編集は無料アプリで、それこそWindows標準アプリのビデオエディターでも可能です。
もし、あなたがライブスポットで歌ってみたいなら。
「片道一時間離れた街にある、憧れのライブハウスに出演希望の連絡をしよう」「ノルマ10枚か…友達を呼びまくればなんとかなるかな」なんてことは、考えないほうがいいです。。
きっとあなたの普段の生活圏内に、もっと安く、もっと気楽に出演できるライブバーやカフェがあるはずです。たとえ小さくてしみったれてて客がいるのかいないのか分からなくても、立派なライブスポットです。
こんなことを言うのは、あなたの現時点の力量も、最終的に到達できるレベルも、どのくらい活動を継続していくかも分からないからです。
ちょっとやっただけで満足するかもしれない。自分は上手いつもりでいたけど、実際には全然ダメで、もう嫌になるかもしれない。「自分がやりたかったのは本当は〇〇だった」と気づくかもしれない。
そんな状態で、経済的に無理をしないほうがいいです。
「あれだけお金をかけたんだから元はとらなきゃ」と、自分に無駄なプレッシャーをかけることも防ぎましょう。
また、ライブに友達を呼びまくるというのは、諸刃の剣です。あなたにとって大切な人の、貴重な時間とお金を使ってもらうわけですから。できればワンマンライブ等、ここぞというタイミングだけ呼ぶことをお勧めします。
※住んでいる地域がとてつもなく田舎で、生活圏に全く何もない…という方は、自宅でできる動画投稿等からスタートするか、旅行で他県に行く際ついでに挑戦してみるといった方向へ転換した方がいいかもしれません。
(2)のまとめ
初期投資は「気軽に使えるお小遣いの範囲」におさめましょう。具体的に言えば、個人の経済状況にもよりますが、5000円以内が理想です。
(3)時間と手間をかけすぎない
もし、あなたが音楽系の動画を撮りたいなら。
いきなり「フルサイズのMVを撮ろう」「投稿用にYouTubeのアカウントを作ろう」なんてことは、考えないほうがいいです。
単純に動画時間が長いほど撮影や編集は難しく、短いほど簡単になります。TwitterやInstagram、Tiktokなど、15秒~2分程度の動画を投稿できるサービスはたくさんありますので、まずそこから始めることをお勧めします。
もし、あなたがライブスポットで歌ってみたいなら。
いきなり「30分のブッキングライブに出てみよう」「仲間をかき集めてイベントをしてみよう」なんてことは、考えないほうがいいです。。
一般的に出演時間が長い&関係者が多いほど、準備も当日のパフォーマンスも大変で、逆だと楽になります。多くのライブスポットでは、一人10分(2曲)~15分(3曲)程度の持ち時間で参加できるオープンマイクというイベントが開催されていますので、まずそこから始めることをお勧めします。
こんなことを言うのは、はじめから難しいことをやろうとすると、心が折れやすいからです。
頭の中には美麗なMVができているのに、今の自分の技術ではそれを制作することができない。脳内シミュレーションでは完璧なパフォーマンスができているのに、実際にはその通りにできない。
初心者あるあるです。
まずは「やってみた自分すごい」と褒められればいいくらいの気持ちで、低いハードルから越えていきましょう。
私見ですが、最初は質より量を求めた方が上達しやすいです。ドラクエの勇者だって、そこら辺のスライムを倒しまくり、レベルを上げてから魔王に挑みます。ファンファーレを聞く喜びを知るには、雑魚からでいいのです。
(3)のまとめ
いきなり難しいことをしようとせず、「気楽に取り組める範囲」から始めましょう。具体的に言えば、動画なら1分以内(1番のサビだけ/テレビサイズ等)、編集もこだわりすぎず、最低限整えられたらOKとしましょう。
ライブ出演なら15分以内(事前準備も15分くらい)が理想です。まずは一人でギター弾き語りしてみるとか、伴奏してくれる系のオープンマイクに行って歌だけ歌うとか、ミニマムな編成から挑戦することをお勧めします。
(4)一回だけで終わらせない
あなたが動画を撮りたいなら、ライブスポットで歌ってみたいなら。
「とりあえず一回やってみよう」で終わらないでください。
一回だけでは分からないことがたくさんあります。
ビギナーズラックで、上手くいきすぎるほど上手くいくかもしれない。逆に緊張などで失敗しすぎるかもしれない。
初心者あるあるです。
もちろん人には事情があります。「高校生活も残り一ヶ月…。思い出を残すために、一回だけでいいからライブがやってみたい!」という心意気は、素晴らしいです。そういうのは全然いいと思います。
ただ、この記事では「何かを始めて成功するまで続ける」ことについて語りたいと思っています。この場合、一回だけやってみて「分かった気になる」ことは非常に危険です。
石の上にも三年といいます。何かを始めるのならば、「ちゃんと始める」までやりきってみてください。
(4)のまとめ
もしあなたの挑戦が「思い出作り」のためでないなら、一回だけで終わらないでください。具体的に言えば、3か月以内に3回以上、動画投稿なりライブ出演なりを行ってみることをお勧めします。
(5)短期目標を決めてからはじめる
Lv.0の初心者にとっての成功は、「やってみること」そのものだと私は考えます。そのためにも、最初に、自分にとっての成功ラインを決めましょう。
たとえば「『世界に一つだけの花』のカバー動画を上げる」と決めてみましょう。記念すべき初回は、一番のサビだけ撮って編集してアップロードしてみる。次は一番を全部。最終的にはフルサイズで。
目標を達成したら「よくがんばった!」と、自分を褒め称えてください。
できるだけ簡単で、すぐにも手が届きそうな目標がいいです。
「いつか武道館に立つぞ!」という夢は素晴らしいです。そのためにはクアトロ、Zepp、渋谷公会堂、日比谷野外大音楽堂、アリーナ、ツアー、、と段階が考えられるでしょう。
しかし遠くを見つめ続けることは困難です。「今の自分」が「ちょっとがんばったら達成できそうな」目標を設定し、まず一つクリアしましょう。
ゼルダの伝説でも「いつか魔王ガノンを倒すぞ!」とは思いつつ、最初は武器を集めて、スキルを高めて、手近なダンジョンを攻略するところから始まりますよね。……まぁ、ブレスオブザワイルドだと、開始30分ほどでガノンを倒してしまうプレイヤーもいるそうですが、常人には不可能です。やり方が分かっていたとしても、ましてや、やり方を見つけるなんて。
(5)のまとめ
壮大な夢をいつか叶えるためにも、笑えるくらい小さな目標をゴールに設定してから、活動をスタートすることをお勧めします。
***
Lv.0の目標をクリアしたら、晴れてLv.1に昇格です!おめでとうございます。
引き続き頑張ってください。
第3章 Lv.1の初心者が成功する方法
第4章 Lv.2の初心者が成功する方法
第5章 Lv.3-1の中堅が成功する方法
第6章 Lv.3-2の中堅が成功する方法
第7章 「平凡なアーティスト」が溢れる時代へ
おまけ
ここから先は、現時点での私の知識に基づき、より具体的な内容(おすすめのSNSや編集ソフト、ライブスポットの探し方等)をご紹介します。
インターネット検索を駆使すれば分かる情報が大半ですが、「自分で調べるのは大変だ」という方には、便利に使っていただけると思います。
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