映画「怪物」を観て。これこそがリアル。
ただの映画が好きなだけの、
ただ肌で心で感じるだけの、
完全なる右脳五十路女の感想です。
同じ時系列の3部構成?
3人それぞれの視点から構成されているこのお話。
小学校の新任先生
そのクラスの男子生徒
その生徒の母親
3 人それぞれを主人公にした世界は、
当たり前だけど、全くと言っていいほど違う世界があって。
同じ人が、
違う人の視る、生きる世界では全くの別人になってて。
善人が悪人で、被害者が加害者で、強者が弱者で・・・
それぞれみんなが、怪物で、そうでなくて。
安藤サクラさん、永山瑛太さん、小学生役の子役の2人、
私たち世代には堪らない田中裕子さん、
この人たちじゃなきゃダメだったんじゃ?というくらい素晴らしかった。
そして、出演場面はそう多くないけど「ああ、役者さんて凄い」と唸った
高畑充希さん、中村獅童さん。
獅童さんにあたっては、同じ男の子の父親という立場にあって
とても苦しい役作りだったと思い、心が震えた。
人間なんて、どう頑張って真っ当に?正しく生きても、
どこかの誰かに、悪人のように語られたり、
人の何気ない一言で、イメージが一変したりする。
でも、だからこそ、自分の視点をしっかり持つことの大切さ、
自分を信じることの強さをしみじみ感じるこの頃の私に
めちゃくちゃにリンクした。
「あー、よかったねー!」
「すごく面白かったねー!」
というそれとは違う、
静かな残り火のような余韻が、燻り続けているような
なんとも懐かしい?人間臭い?香りと共に
今もなお、私に残ってる。
詳しくないけど、昭和文学のような?
いつまでも語り合えて、語り合いたくなくて、
答えは出なくて、
まさしく?映画の内容のように、
観る人によって、視点も感じ方も違うのだろうなあ。
実際、50歳男性の知人は酷評だった。
環境、人生、全然違う彼の感想は、ある意味驚きで、新鮮で。
一つの映画の感想で、彼の知らなかった部分が見えたようで、
そんな意味でも、不思議な深い作品だ。
REALの怪物を見付けたような・・・
あ、私も他者から見たら怪物も怪物、大怪物なんだろうな〜。ハハ。
私は、全てに愛を感じた。
人間の弱さが故の、悲しさが故の愛。
弱いほど、脆いほど、愛は透明なのかなあと
あー、愛ばっかり探して生きてるなー。
探すばっかりじゃなくて、自身の愛を育てなくては、と思う今日この頃でっす。
(^^;
実は、同日にもう1本観た。
宮崎駿監督ジブリ作品「君はどう生きるか」
2本の残り火のせいか、
映画を観てからの数日、相当に久しぶりに夢をみ続けてる。
体のどこかの回路が刺激を受けたのか。
ということで、「君はどう生きるか」の感想は明日にでも残そ。
(・ω・)ノ