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悪しき世界の縮図の、スーパーの片隅の本屋にて。

紙媒体から、電子書籍に移行してはや何年。

書店で立ち読みする人もめっきり減った。いや、書店自体も絶滅しつつある。

とあるスーパーに併設する書店で、立ち読みをした。本屋に行かなくなり、はや何ヶ月、否数年か。その書店も、人員削減か、無人販売。その向こうにある百均も、無人販売。

スーパーのレジが、書店の本と百均商品の勘定係りだが、そのレジでさえ、客がバーコードを読んでいくセルフレジ。

ほんの数年の間に、なんと変わったことか。


あきらかにこれは、こうだともとれまいか。

もう不況というより落下としか言いようのない経済状況からくる、人手不足。

加えて、乱伐乱開発による資源枯渇による、原料値上がりに喘ぐ産業発展の終焉。

トドメはあのコロナ騒動。

悪しき雲に覆われた世界の縮図が、田舎のこの1つのスーパーに犇めきあっているのでは、と。


まあ、僕は、そうはいってもスマホで自分の趣味を探るかといえば、そうでもない。他人の日記をみたり、どうでもいい動画に笑ったり。

目線がね、ブレるのよ。1点を見つめていない。次から次へと好き好きが1つの画面に出てくるから、さっきの興味はどこへやら、もう違う画面を同じ画面上で見ている。

あきらかに、脳に悪い。

チェンジがないのだ。頭の切り替えができない。だから、

「あれ?、俺、なんか調べようと思ってスマホだしたけど、何だっけ?」と、なる。

若い人なら切り替えもでき、記憶力の幅も利くだろうが、オッサン大変よ。頭、錆びとるし物忘れもあるしね。


それはさておき、久々に紙の雑誌やら本を手にとる。

モデルグラフィックスに、なんと、スズキRGV-γ(ガンマ)の、ラッキーストライクカラープラモ発売の記事発見!

ガンマといえば、ケビン・シュワンツ!ラッキーストライクカラーはもう少し後年で、シュワンツが出てきた年は、ペプシカラーだった。ペプシがスポンサー。白が基調でね。

しかし、彼は強かった。ガードナーやエディ・ローソンを押さえ優勝したとき、バイクの上で走行しながら立ち上がりのガッツポーズ、僕はポスターで持っていた。

ページを捲ったら、ラッキーカラーのガンマの横に見覚えある顔の老人が。「え!シュワンツ!?」、思わず声が出た。あの好青年が、ここまで年を取っていたとは。月日は残酷よのう。


ベースボールマガジン。近鉄バファローズの、あの帽子が目にとまる。三色カラーの例のやつ。

野茂が大リーグ行く前に被ってたね。懐かしい、皆がやれ巨人だの、中日だの被る中、かっこええ、と思い、小学生の僕が選んだのが近鉄の帽子だった。

ペラペラめくり、外国人助っ人に目が留まる。ローズはもちろん、ブライアントの次に目に飛び込んできたのが、、、オグリビー!🤣🤣🤣

小栗さんて子がね、いつも「オグリビー!」って呼ばれてた!🤣🤣🤣


懐かしいわーで、サブカル小説もちらっと見る。

何か怖いの、流行りかね。

怖い家、近畿地方のある場所について、に続き、モキュメンタリー形式で取材した、スタッフがいまだに行方不明だから心して読め、みたいな本、見ましたね。やな感じですね、大好きですがこういうの😏😏😏


そういえばサイエンス雑誌の老舗ニュートンに載ってた、音楽脳について、面白いことが。

絶対音感(鳴ってる音が音階の何か瞬時に当てる)より、相対音感(鳴ってる音が、前の音よりどれだけ高いか低いか判断する能力)の方が、音楽をやる上で重要なんだそうだ、と。

コード進行や譜面を読み進めるうえで重要なのは、強弱や高い低いがわかるかどうか、ということ。

なるほど、まったく音階の分からない中学生が、吹奏楽部に入りクラリネットをやり始めて、やがてふけるようになっていくのは、比較的身に着けやすい相対音感を、自然とみにつけてしまうからなのだ、という。


あと、ビリー・ジョエル、知ってますか?♫オーーネスティーーの人。

イメージ色で音が、見えてるんだって!ビリー・アイリッシュも、だそうだ。色聴、というらしい。共感覚(きょうかんかく:1つの刺激から複数の感覚が同時に働く知覚現象)の一種。しかし、なぜそうなるのか、科学的にはいまだに解明されていないのだそう。

なんとなく思う。相対音感と共感覚、色で見るか、感覚でみるかの違いだけで、本当は一緒だったりして、なんてね。

 

ぐるっと本棚一周、今度は文学コーナーかいね。


ふと目にとまる。


わたしの知る花  町田そのこ


手にとる。ページを捲る。

ひまわりの、文字。ふと思い浮かぶ、あの顔。

(またか😅どんだけ好きなんだお前)

ツッコミはともかく、あらすじは、、、

「あんたは、俺から花をもらってくれるのか」


犯罪者だと町で噂されていた老人が、孤独死した。

部屋に残っていたのは、彼が手ずから咲かせた綺麗な《花》――。

生前知り合っていた女子高生・安珠は、彼のことを調べるうちに、意外な過去を知ることになる。


淡く、薄く、醜くも、尊い。

様々な花から蘇る記憶――。

これは、謎めいた老人が描く、愛おしい人生の物語。

https://booklive.jp/review/list/title_id/1630200/vol_no/001より


なんとなく、なんとなくだけど、自分と重なる。

このまま、会えずに終わるのが恐い。もっと言うなら、先に年を取る自分を見せるのは、本当に恐い。いや、そうなった時の打ち捨てられた自分が、本当に本当に恐い。その姿を見せたくなくて、消える時の自分を想像すると、今すぐ消えた方がいいのでは、と考えてしまう自分が恐い。

あの笑顔が見たくて、僕はひまわりを送った。真冬生まれの、真夏のひまわりの様な笑顔と笑い声が聞きたくて、綺麗な花束をつくろうとして失敗した自分。

ひょっとしたら、この話は今の自分に当てはまるかも、と思い、思わずスマホでKindle版探し、試し読みポチリ🤣

最初の紙媒体どーのこーののフリはなんだよお前🤣


結局、悪しき世界の縮図であるスーパーの片隅の本屋で、レジに向かった自分の手に握られた本は

「初心者用ギター弾き語り最新140曲集」🤣🤣🤣

今、アプリでもあるんですよ、そう言う歌詞とコードが載ってて、ペースに合わせて歌詞も動いてくれる便利なの!(弾き語り上手い緑色の髪の女の子に教えてもらった)

だけど、スマホじゃ見えんの、字。老眼だから!

ピンチして画面を広げてもいいけど、歌詞全体見えてないと不安なんよ🤣


某配信アプリで、弾き語り配信者してるんですが、喋りの方がリスナー聴いてくれるんですね。


でも、僕は、弾き語り、したいんです!なんか、儲けとか色々あるらしいけど、ぶっちゃけ


歌わせろー!!


と、声にならない叫びオチがつきまして。

ま、紙媒体の本のほうがこうしてきちんと覚えてて、順を追って話せてるってことが、よくわかりますね。

ちゃんとリセットするが、メモリもきちんと残っているのがここまで記して確認できて、まだまだ自分の脳も大丈夫だなと、確認できる書店があるだけ、まだマシかも。あと数年して、今度は本が無くなり、紙がケツ拭きするためだけに存在するものとなったら。

ああ、恐いこわい、という所で、お粗末。

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