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分詞構文瞥見 (2)

分詞構文瞥見 (2)

昨日と今日は、以下の投稿のコメント欄で予告した<分詞構文>に関して管見を述べています。

https://note.com/real_hare9943/n/n714c03c7b713

これは以前、ある SNS に投稿したものの再録となります。
そのときは11回(11日)に分けての投稿でしたが、今回はそれを昨日・今日の2回に分けてまとめて投稿しています。

ということで、今日は第2回、後半。昨日の続きです。以下の動画を順次閲覧してください。

https://templatematching.jp/unmoved6.mp4

https://templatematching.jp/unmoved7.mp4

https://templatematching.jp/unmoved8.mp4

https://templatematching.jp/unmoved9.mp4

https://templatematching.jp/unmoved10.mp4

https://templatematching.jp/unmoved11.mp4


さて、細切れの動画が続きましたが、二日間どうもお疲れ様でした。

タイトルの「瞥見」という言葉が示すとおり、ここでは<分詞構文>のほんのあらましを述べたにすぎません。けれども、この構文のもつ核となる本質的な部分に対しては必要十分な形で分け入ることができたのではないかと自負しています。


ps
https://templatematching.jp/unmoved9.mp4

に出てくる「自前置詞」「他前置詞」という概念については
以下の投稿のコメント欄をご参照ください。

https://note.com/real_hare9943/n/n5bf49c33307f


ps2
例えば『ロイヤル英文法』などでは、<分詞構文>の<意味>として
  <時><原因・理由><付帯状況><条件><譲歩>
といった<意味>がいくつもただただ<列挙>されてしまっているのですが、
これは、あくまでも状況」や「場面」といった要因・因子が付与されたレベルで<類別化>された語用論的な意味>に他ならないのであって← 皮肉な言い方をするなら、やろうと思えば、原理的にはいくらでも恣意的に際限なく<意味>を<類別化>できてしまう……
分詞構文の<コアの意味>ではありません。<コアの意味>は定義上1つしかないからです。
分詞構文>の<コアの意味>は、畢竟<付帯状況>と一言で言い表せます。

因みに、<分詞構文>以外に目を転じても、巷では、例えば動詞 let に関して、
「LET」は「勧誘・命令・許可・仮定・放任などを表わす」:
a. Let us [Let’s] go at once, shall we? <勧誘>
b. Let her come at once. <命令>
c. Let me hear you sing. <許可>
d. Let the two lines be parallel. <仮定>
e. Let me be alone. <放任>
などといった具合に「説明」されてしまっています。しかしこれもまた、あくまでも「LET」の<語用論的な意味>をただただ<類別化>し、<列挙>しているにすぎないのであって、
「LET」のもつ<コアの意味>は、実は<非妨害>という一言で言い表せるのだという点に思いが至っていません。沈思黙考すべきでしょう。

あらためて質問です。
can の<コアの意味>って何でしょう。
will の<コアの意味>って何でしょう。
make の<コアの意味>って何でしょう。
cf. https://note.com/real_hare9943/n/na656d1d88a3b

現在時制単純相 の<コアの意味>って何でしょう。
完了相 の<コアの意味>って何でしょう。
進行相 の<コアの意味>って何でしょう。

こうした問に「一言で」(← コアですから)答えられない場合、厳しい言い方になってしまいますが、残念ながら英語の本質を理解しているとは言い難い、と断言できます。


ps3
ついでながら、伝統的に、
「with 〜」の<付帯状況>と<独立分詞構文>とは、一般に、まるで別項目であるかのように扱われがちですが、
上の動画をつらつらと眺めれば窺い知れるように、この二つは言わば親戚みたいなものだという本質が見えてくるはずです。

さらには、従来の伝統的な記述には、
without 〜」の<付帯状況>に対する言及がほとんどないこと、
また、
分詞構文>の従節の補語ないし述部に当たるカテゴリーとして「前置詞」や「to 不定詞」といった要素も可能である点に対する言及がほとんどないこと、
こういった点に対しては、遺憾ながら、<分詞構文>の包括的な記述にはなっていない(「木を見て森を見ず」になってしまっている)という意味で、個人的にはやはりかなり不満をもっています。


ps4
いわゆる「懸垂分詞dangling participle)」に関しても、意味的な要因次第で文の容認度acceptability)が上がるケースがある、といった点が動画では指摘されていますが、
こうした事実も従来の伝統的な記述ではほとんど触れられない、というのが残念ながら現状なのです。


まさしく「学びて思わざれば即ち罔(くら)し。思いて学ばざれば、即ち殆(あやう)し」ですね。
cf. https://note.com/real_hare9943/n/na656d1d88a3b


最後に、以上を踏まえて応用練習なんぞをどうぞ。
以下の文をぜひご自身で解析してみてください
The baby looks cute sleeping.
You can’t play the role unmotivated!
I can’t focus on it very hungry.
(これを I can’t focus on it very hungrily. とすると意味が変わってしまいますし、少々変な意味になってしまいます
You can’t fulfill your duties without action taken!
(≒ You can’t fulfill your responsibilities without taking action!)


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