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ちょい長編part1#55

あなたは夫の兄妹と仲良いですか?

夫には妹がいて。わたしは姉がいるけど、ウチ姉とは父の遺産調停でガッツリ対決してるし、その後いちおうの仲直りはあったものの、姉は末長くお付き合いしたい手合いでは無いので、親族とは言え微妙な距離。

で、旦那妹。結婚前は、わたしが妹の立場で下というものがいなかったから、妹が出来るのか!ってちょっと嬉しいくらいに思っていたし、仲良くしたいと思ってましたよ。

ところが現実は…

個人の好みの問題ですが、自分が式を上げたのは、ハウスウェディング。派手な式場でもなかったし。お色直しでもカラードレスは着なかった。あくまで白いウェディングドレスを、式用のものと、披露宴用のものと。式用は長いトレーンが美しく、披露宴用はシンプルなデザインですが背中が編み上げになったもので、両方とも気に入っていたのでカラードレスは選ばなかったのです。

結婚式の集合写真を見てビックリ‼️

義理妹、結婚式に白いスーツで出席するわ。挙句その言い訳を姑からしてくるわ。
は?でしたよ。
(結婚式において、白は花嫁の色とされ、普通白い服、着物は避けるのがマナー)

こちらの抵抗出来ない存在に力借りて、言い訳かい‼️
えー度胸しとるやないけ!

と結婚式時点でもう、微妙にケチついてた。

んで妹夫婦は地方都市に住んでるし、正月だからと夫実家で集まるなんて事もまずなくて。

妹は語学を生かして何冊も本を出してるキャリアウーマン、その夫は弁護士ときて。妹、もともと海外旅行が趣味ときてるから、盆暮は夫婦水入らずで出かけたいと、海外旅行定番。

正月に夫実家を地道に尋ねる、兄夫婦とは一線を画する。

世界が違うのよ。

で、超つくくらいイラッとするのは、本の宣伝を兼ねてブログやってらっしゃる。そこに旅行記事とか出すわけさ。それもドバイだかの高級リゾートで部屋にプライベートプール付きの部屋に泊まって、むすめをそのプールで遊ばせてる写真とか載せてるわけ。

良いですよ。人のことだから。
でもさ、コッチに旅行土産だって送ってきた物がふるってる。

は?大中で買いました?
(日本に有るエスニックショップでリーズナブルな雑貨屋)
よくわからない手彫りのペンケースか、箸箱かわからんものに、多分ホテルの部屋に備え付けで置いてるお茶パックを数個。それを大中で買いました?と思われる様な、日本で買っても100円くらいで買えそうなスダレ風ランチマット2枚。とかね。
で、コレをありがたがれと?

何がしたいわけ?意味不明すぎ。

そんなこんなで、特に交流も無く。
こういうもんなのかな〜?で済ませられるんだから、いいんだろと思ってました。

それが3年前の12月、舅が突然死した。夫は長男ですから直ぐ駆けつけ。
わたしも後から参りました。

夫両親も80代と70代の老境。
数年前からいかにも高齢者の家で、
どうやら掃除もサボりがちの様だし、
物が溜まっていく様をみていると、いよいよヤバいと思い、年に数回、東京から掃除道具も持っていって、徹底お掃除をやってました。なんで掃除機迄持って行ってかと言えば、高齢になった舅、姑はハンディの掃除機が良かったらしく、何台持もあるんだが、通販の安物なのか、ちゃんとゴミを吸わない。その割に音ばかり大きいものが数台あっても使い物にならないので、やむなく道具も持って行ってたと。

突然、舅が亡くなって何が1番気がかりかというと、ちょっと前から軽い認知の症状が見られる姑の事。夫婦2人で生活してきて、お母さんこの歳になるまで銀行でお金ひとつ下ろした事ない人。舅は家での突然死だったので、司法解剖に回され、死因が特定されるまで遺体を引渡してもらえない。
警察からの連絡の電話にすら、『え?主人亡くなったんですか?』と事実が飲み込めてない様子の話しも聞いた。

実の母の介護を長くやってる身の上としては、こういう精神的ダメージが大きい場合、一気に認知が進んでしまうことは往々にしてある。
それでとにかく、姑の様子と気を確かに持たせる注意を義理妹に何度も忠告してたのだ。

だが、自分の親が高齢でもう自分の知ってるそれではないと認識してない場合、わたしの忠告はただただ、うっとおしく不安にさせる話しばかりする嫌なヤツと思われたらしく。

顔を合わせても、まあ木で鼻をくくるようなスゲない態度で。
ともかくこちらは手伝いに来たの基本方針で接しました。

舅が死んだ家に後から合流して、準備するも、かつての居間がホコリダラケ。さらにそこに置かれている長方形の座卓の上に物とホコリの積層が酷くて。とにかく物を退けているうちに、なんだコレ?と思うのは、どうやら100円ショップで老眼鏡を鬼の様に購入していた様で、ビニール袋に入ったままの老眼鏡が出るわ、出るわ。
おそらく、もう探し物するのが面倒で、まとめて大量購入し、その辺にボンボン置いていた。また新聞やら、ただのチラシの様なのを積み上げ。
その間に自分の記事が掲載された新聞の切り抜きなどが無造作に重ねられていては、どれを捨てたら良いのやら。
それをひとつひとつ、わたしは部外者だろうから、あんた方判断してよといちいち『コレはどうします?』『コッチはどうです?』と聞いていたら、義理妹が半ギレ気味に。

それはお父さんの◯◯だから、触らないで‼️とか何やら大切だと言い始めるが、かと言って自分は手を出してくるわけではない。

そもそも長男だから、夫が喪主やるのかと思いきや、仕切り屋妹が采配してる。

いや別に、葬儀なんて面倒なこと誰かやりたいのがいるならそれが1番ですから、ぜんぜん反対しませんけれど。

ともかく自分はお手伝いとして、その場でやる仕事を淡々とこなしている感じでした。

後になってこの時、意外とテンパっていたのだと気付いたのは、喪中の家に行くのに、うっかり手編みのセーターを着て行ってしまったこと。というのも、姑は編み物好きで、かつて子供達が小さかった頃は熱心に編み物をしていた人。いまだ取ってある編針のセットを見せられた事もあり、お父さんを突然亡くして気が動転しているであろう姑の慰めになると良いなと思って、自作の手編みのセーター、トナカイ柄で手首、首回りには赤を配したセーターでした。

ま、コレがのちに仇となるわけで。

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