手作り味噌のすすめ
お味噌って手作りできるんですか?
・お味噌ってどんな材料?
・難しそう・・・
・特別な道具がいるんじゃない?
・材料は手に入るのかな
そもそも、一般家庭で作れるのか?
作ってみようとも思わなかった、
買うのが当たり前
って多くの方が考えていらっしゃるかもしれません。
私は、母がいつの頃からか
家で手作り味噌を作ってくれていたので
当たり前のようにそれを食べていました。
一緒に手伝ってみると
「え?こんなに簡単なん?」
って感じでした。
それでは
まずは、作り方をご案内しますね。
手作り味噌の作り方
お味噌を作る時の材料は
大豆
麹(こうじ)
塩
水(大豆を煮る時)
これだけです。
他に用意するのは
出来上がった味噌を入れる大きな容器。
私はタッパーウェアの大きい入れ物を
使っています。
材料を購入したサイトを紹介します。
昨年はこのセットと米みそ15歩麹の2種類を購入して作りました。
10歩とか15歩とか
見慣れない言葉が出てきていますが
麹と大豆の割合のことです。
麹の量が多いほど甘くてまろやかな
高級感のあるお味噌になります。
10歩麹みそも十分美味しいお味噌に出来上がります。
作り方
大きな鍋に大豆を入れて
大豆の2倍から3倍くらいのお水につけて一晩戻します。大きく戻った大豆の鍋を
火にかけます。
沸騰してきたら泡立つアクを丁寧に取ります。沸騰した後は弱めの中火から弱火で1時間から
2時間くらい煮ます。水が減ってきたら足してください。
煮る時間はおおざっぱですが、時々大豆を取り出して
柔らかく煮えていたらOKです。煮えたら大豆をざるにあけて冷まします。
煮汁はあとで使うので捨てないように。大豆が冷めたら、キットに添付されている
分厚い袋へ大豆を入れます。大豆が柔らかく煮えているので袋の上から
大豆を押しつぶしていきます。大豆がつぶれたらセットされていた麹と塩を入れて
混ぜていきます。混ぜるときに固かったら
大豆の煮汁を足しながら混ぜると混ぜやすいです。キットの説明書には煮汁の量も書かれているので
その量を参考にしながら混ぜてみると良いです。全体に混ざって柔らかくなったお味噌を
容器に入れていきます。できるだけ空気が入らないように
びっしりと詰めます。全部入ったら上からサランラップかキットに入っている
セロハンを空気に触れないように包み込みます。容器のふたをして冷暗所で寝かしておきます。
3か月から半年寝かすと美味しく出来上がります。
文字で説明すると長ったらしいのですが
大豆を戻して
大豆を煮て
大豆をつぶして
材料を混ぜてこねて
容器に入れて保存する。
これだけなんです。
保存する場所や温度によって
表面にカビが生えることがあります。
(我が家の昨年のみそはカビが生えました)
表面をきれいにへつって取り除けば
問題なく食べられます。
母の手作り味噌を再現
便利なキットに出会うまでは
どんなふうにしていたか?を紹介します。
ここからは、思い出話が多いので
興味がない方は読み飛ばしてくださいね^^
ずっと、母が手作り味噌を作ってくれていて
「はい、今年のお味噌」と
出来上がったものをタッパーに入れて
毎年もらっていました。
子育てと仕事でいっぱいいっぱいの
日々を送っていたので
手作り味噌はとてもありがたく
子ども達も「ばあばの味」といって
喜んでいただいてました。
子育ても手が離れてきたころ
母のお味噌つくりを手伝うようになりました。
実家は饅頭屋だったので
大きな鍋もあるし、
お味噌を混ぜる大きな容器もあるし
お味噌を保存する大きな冷蔵庫もありました。
大豆は父が営業用の大きなコンロで
じっくり茹でてくれました。
材料をそろえるのと、大豆を茹でる大変な作業は
両親任せでした。
私が手伝ったのは
大豆をつぶして混ぜて容器に入れるところだけ。
お味噌をつぶす道具は
おばあちゃんが使っていた
骨董品のような道具を使っていました。
こんなの ↓↓↓
こんな機械に茹で上がった大豆を入れて
ハンドルを回すとと
ニュルニュルとまるでスパゲッティのように
つぶれた大豆が出てきます。
つぶれて出てきた大豆を
大きなばんじゅうに入れて
塩と麹を足して煮汁を入れながら
こねて混ぜていきました。
しっかり混ざったら容器に入れて
サランラップで空気に触れないように
上部を包んでしっかり蓋をして
冷蔵庫で保管しました。
そんな味噌つくりも
母が10数年前に亡くなって
作らなくなりました。
けれど、ずっと母の手作り味噌を食べていたので
どんなに「無添加」とか「田舎つくり」とか
表示された味噌を選んで買っても
母の味が恋しくて仕方がなかったんです。
その思いは父も同じでした。
そこで二人で母の味を再現しよう、と
挑戦することにしたんです。
幸い、大豆の仕入れは父が担当していて
「多分これくらい」という量が分かっていたので
用意できました。
麹はいつも行く漬物屋さんで
注文していたのを知っていたので
漬物屋さんで母が買っていた量を確かめてもらいました。
漬物屋さんのノートに
「○○さん、こうじ4升」とだけ
おばちゃんの手書きのメモが残っていました。
このメモが見つかった時は
こうじ4升を購入して
父が覚えていた大豆を3升購入しました。
粗塩の分量はこうじ1升につき600グラム。
塩の分量は一緒に作っていたので
私が覚えていました。
母が亡くなって3年目に
母と同じ分量で作りました。
出来上がりを食べたとき
「あ、ばあばのお味噌汁や!」と
子ども達が喜びました。
父も喜びました。もちろん私も^^
この分量は2軒分の分量で多かったので、
のちにこの半分の量に調整して
我が家の味になっていきました。
こうじ 2升(こうじ1升が約1.2kg~1.5kg)
大豆 1升5合 →1.95kg→2.5kg
(3升の半分は1升5合ですが父が調整して最終的に2.5kgになりました。)粗塩 こうじ1升あたり600g
この分量で数年作っていましたが
父も年老いてきて、とうとう饅頭屋を
やめることになり、工場も片付けてしまいました。
そしてさらに困ったことに
漬物屋さんも閉店することになったのです。
この漬物屋さんの麹はとても美味しくて
全然味が違います。
麹を使って甘酒を作ったこともあるのですが
ここの漬物屋さんの麹で作った甘酒と
道の駅などで買った麹では、全然味が違います。
麹が手に入らなかったら
お味噌が作れない・・・・。
そこで、一生懸命リサーチをして
見つけたのが上記にリンクを貼った
河村麹屋さんでした。
昨年、初めてここのキットを購入して作ってみましたが
麹の味も、いつもの漬物屋さんと
ほぼ変わらない味で大満足でした。
もう一つ心配していたのが
大豆をつぶす機械を実家から
持って来ないといけないかな、と
悩んでいましたが
河村麹屋さんでキットを購入すれば
機械を使わなくても大豆を
つぶせることが分かりました。
実際、ここのお味噌キットを購入して
作っていますが
とっても美味しいお味噌に仕上がりました。
手作りを広めたい
私は以前からできるだけ安全で自然な食べ物を
家族に食べてもらおう、と
作ってきました。
田舎育ちの母の影響も大きかったです。
昭和の素朴な日本食が
日本人の体に合っているし
守っていかないと、と感じていました。
けれど、ママさんたちも仕事をするのが
当たり前の世の中になって
忙しいママさんたちが増えてきて
ここ最近の生活様式が変わってきました。
どんどん便利なものが出てきたのは
良いことと思えますが
素朴な日本食が無くなってしまうんじゃないかと
危機感を持っていました。(ちょっと大げさだけど)
忙しい日々を送らないといけなかったり
ストレスだらけの世の中だからこそ、
家族の健康には食事が
とっても大事だと考えています。
栄養管理をしっかりして、
なんてガチガチに言いたいんじゃなくて、
ただ、自然なものを口にしてほしいと
思っているだけなんです。
せめて日本食の基本のものだけでも
安全でおいしいものを
家族に食べさせてあげてほしいな
って思います。
お出汁にしても
「カツオと昆布でとった出汁はこんなにおいしんだ。」
ってことを知ってもらいたいし、
実は簡単なんだよって体験して欲しいんです。
「本物の味」を知ったうえで
「今日はどうしても忙しくて出汁をとる暇がない」から
ほんだしで代用、っていうのもアリだと思います。
けれど、私が心配なのは初めっから
化学調味料だけを使って
その味しか子どもたちが知らないことです。
しかも、料理番組でも
当たり前のように加工された
調味料を使っていることが悲しい。
便利だけど、その中には必ず添加物が入っていて
本物の味とは違うことに
気づいてほしいなって思っています。
昔の日本人がずっと作ってきたもの。
そして、それは決して特別なものじゃなくて
日常に溶け込むもの。
延々と続けてこれたものを
これからも各家庭で続けていけたら
良いなって思います。
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