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「子ども・若者を対象とした意識調査」結果発表!

こども・若者のみなさんの声を集める

授業「社会調査演習Ⅰ」を受講する心理福祉専攻の学生が、愛媛県と愛媛県児童館連絡協議会主催の「子ども・若者を対象とした意識調査」に協力し、11月17日と23日の2日間、エミフルMASAKIにおいて、対話式アンケート調査を行いました。

24歳以下の方を対象に、普段どこで過ごしているか、愛媛県にほしいもの(施設やサービスなど)、スマホの利用などについてインタビューをしました。

このような調査が行われたのは次のような理由があります。

こども家庭庁では「こどもまんなか社会」の実現を政策として掲げています。

こども政策を推進するにあたり、何よりも大切にするのは、こどもや若者のみなさんの意見です。こどもや若者のみなさん一人ひとりの意見を聴いて、その声を大切にして、こどもや若者のみなさんにとって最もよいことは何かを考え、こどもに関する取組・政策を社会のまんなかに据える「こどもまんなか社会」の実現に向けて、こども家庭庁は、こども・若者のみなさんの声を聴き、反映し、こどもや若者の視点に立った政策を実現するとともに、各府省庁や地方自治体と連携し、こども・若者の意見を聴き政策に反映する取組を社会全体で推進していきます。

子ども家庭庁 ホームページ 「政策」より

ホームページにあるように、子どもや若者の声を政策に反映させ、より良い社会を築きたいというねらいがあるのです。

対象の皆さんと比較的年齢の近い大学生との対話で、率直な生の声を聴かせていただきたいという意図もあり、本学の学生が協力することになりました。

この調査では、対話式とWEBのフォームによる調査を合わせ143名分の結果を得ることができました。

アンケート調査の様子は以前の投稿をぜひご覧ください。

調査結果を発表

この調査結果の発表が「全国児童館・児童クラブ大会えひめ」の分科会にて行われるということで、取材に行ってきました!

場所は松山市総合コミュニティセンター
ロビーにはたくさんの参加者がいらっしゃいました

この大会の主旨は「遊びを通してこどもの声を聴く、児童館の最新事例を研究協議」とのこと。

こども家庭庁が中心になって策定している「こどもの居場所づくりに関する指針」によると、児童館は地域の関係機関と連携しながら、子どもや家庭への支援を行う重要な役割を担うとされています。

子どもの居場所づくりや支援に携わっている方々が参加される大会での発表ということで、学生にとって大変貴重な機会となりました。

分科会受付
もう少しでスタート
始まりました!

居場所はどこ?

発表によると、「家や学校以外でどこで過ごしているか」という質問に対し、公園や図書館と答えた小・中学生が多かったようです。

公園が今も変わらず子どもたちの居場所になっていることに、意外な印象を受けました。大人になって公園に足を運ぶ機会が減り、子どもたちの様子に目を向けることが少なくなっていたことに気づかされました。

愛媛にもほしい!

「愛媛にあったらいいと思うもの」は、
男の子・・・サッカースタジアム、バスケのアリーナなどのスポーツ施設
女の子・・・アパレルショップやライブ会場

が多かったようです。

このような結果が出たのは、近年、全国でエンターテイメント性の高いスタジアムやアリーナが続々誕生していることが影響しているのかもしれません。

例えば、2024年10月14日に開業した「長崎スタジアムシティ」。
JR長崎駅から徒歩約10分という好立地で、サッカースタジアム、アリーナ、ホテル、商業施設、オフィスビルで構成されています。

調査結果の要望が集約されているような施設ではないでしょうか。

開業から2カ月間で利用者が約95万人に達したと発表があり、長崎の新たなランドマークとして、地域創生のモデルケースになりそうです。


松山市も、JR松山駅周辺の再開発でアリーナ建設を検討しているとの発表がありました。それぞれの街の事情もありますので、全く同じとはいかないでしょうが、楽しみですね。

居場所はスマホの中?

他にも、1日のスマホの利用時間についての調査では、3~5時間が43名、5時間以上が39名と、合わせると全体の半数以上を占め、特に高校生以上はスマホに居場所を求めているのではという見解が発表されました。

発表が無事終了

活動を振り返って

学生の皆さんに、今回の調査から発表までの活動で最も印象に残ったことを尋ねると、「生の声を聴くことの大切さを実感した」という意見が多く聞かれました。

調査に協力してくださった方々は、想像以上に積極的に話してくださったそうです。特に、「先生や親にもっと自分たちの話を聴いてほしい」と訴える小学生や中学生もおり、意外に感じたとのことでした。

このような意見は対話していないと聞くことはできなかったと思います。コミュニケーションをとることで、潜在的なニーズを引き出すことができるという貴重な実体験となったようでした。

発表を終えた学生の皆さん

当日会場には、こども家庭庁の職員も参加しておられ、学生の発表内容を熱心に記録されていました。

学生の調査結果は、今後愛媛県のこども計画をはじめとする行政施策に対する提言書として提出し、社会を変えていく貴重な情報として活用されていくそうです。

授業担当の森先生、山形先生から次のようなコメントをいただきました。

学生の皆さんは、全体を通して主体的に活動しました。インタビューの内容も自ら考え、発表にも意欲的に取り組みました。また、今回のような委託調査では、依頼主の意図を汲み取り、それに基づいた調査項目を設計することが大切になります。この経験は、社会に出た後のビジネスの現場でも活かされることでしょう。

皆さんお疲れさまでした!

現在3年生の皆さんは、3月から本格的に就職活動が始まります。この経験を、就職活動はもちろん、先生がおっしゃるように社会に出てからもぜひ活かしてください!


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