
「軽井沢のセンセ」からの暗号(16)〜内田康夫先生からの日本への渾身のメッセージ?
「軽井沢のセンセ」からの新たなる挑戦状
内田先生の作品、こわくて最後が読めない、というファンの方々は結構多く、ひろこもそうだった。
最後の作品は、かの有名な『孤道』だ。内田先生のご体調により休筆となった未完の作品を、才能のある別の作家の方が完結された。
その前に発表された、『遺譜…』は、浅見光彦さんが生きる世界の時系列的には一番最後の作品である、と、軽井沢の浅見光彦サマから、教えて頂いた。
ユーチューブインタビューでも内田先生は、
「・・・日本の将来にも少しかかわってくるかもしれない・・・非常に大きなメッセージを投げかけてくる作品」
とおっしゃっておられる。
どう考えても、こちらの二作品は、とりわけ重要で、大切なメッセージが込められている、といってよいだろう。調査が必要だ。
『遺譜…』。
ついに対峙した。最初から背筋がゾクゾクし、途中驚いてせき込みながら、しかし一気に読ませていただいた。
これは冗談ではなく、ミステリー文学の神様、内田先生からの、日本に対する強い警鐘だ。
それも、≪日本が、世界が、いま大変なことになっている。気がついた人は、誰でもよいから、急いで何か行動をしてほしい≫
という、切羽詰まった、強烈なメッセージだ。
特に、上巻に、浅見光彦を除けば主役級の、忌部氏の長いセリフがある。
何度読んでも深く引き込まれてしまうこのメッセージは、
内田先生が、忌部氏の口を借りて、何か伝えて下さっているとしか思えない。
昔が全て良かったとも限らないが、
現代の隠れ貧困のような状況や、価値観がすべてひっくり返り、
沈没しかかっている日本に対し、
根本的な原因を言い当てられ、
さらに立て直すための方策を講じられているように感じる。
しかもそれは、一部の人たちしかできない秘策というよりも、
一人一人が心がければ、少しずつ日本は上向いていくような内容だ。
今すぐ日本国民全員、読まなければならない。いや、翻訳されて、世界各国で必読の重要なテーマだ。
「きっと神様が、どこかで見てくれていた」
というお言葉の通り、もっと言えば、
内田先生の奥にいらっしゃる、大いなる存在からのメッセージが、ここにすべて結実している、というほかない。
この衝撃をどうにかして、伝えなければならない。書かなければならない。しかしひろこは、「でも・・・、私に書けるのかしら?」という迷いがあった。
しかし、内田先生から、
「書けなくてもいいから、書きなさい」と言われているような気もした。
『遺譜…』が発表された時よりも、日本の状況はさらに悪化している。
急がねばならない。
いいなと思ったら応援しよう!
