専門家は決して万能ではない 『反対意見も必ず調べる』 #32
『時間最短化、成果最大化の法則』 45の思考のインストールの行動実験中! day32
今日は、情報選択の達人が無意識でやっている『反対意見も必ず調べる』法則
昨日、M&Aのご相談ということでお客様とお会いしました。
その方は、買う側ですが、M&Aは初めての経験で、
・どのようなことをヒアリングするべきか
・どのようなリスクがあるのか
・自社のBSやPLにどんな影響があるのか
・案件としては魅力的だが、注意点や消極的な意見はあるか
などを知りたいとのことで、打ち合わせを進めました。
その方は、非常に手堅く慎重な方で、安定した財務基盤も築かれて、素晴らしい経営をされていらっしゃいます。
だからこそ、あらゆる角度からメリット・デメリットなどを考えられています。
こういった思考パターンがあれば、大きな落とし穴に落ちることはないのでしょうが、
例えば、
・新規事業
・新規出店
・独立して事業
・不動産投資
などを行う際に、反対意見やリスクなどを甘くみてしまって、失敗に至るということは少なくないのではないかと思います。
新規事業などのプランを聞く際に、さすがに計画がないということはないですが、
計画は立てていたとしても、計画自体に楽観バイアス(自分だけは大丈夫だろう)がかかり、
計画錯誤(時間や予算など計画完遂に必要な資源を常に過小評価し、遂行の容易さを過大評価する傾向)が生じているケースがあります。
稲盛和夫氏の『悲観的に計画し、楽観的に実行する』は有名ですが、上記は、『楽観的に計画し、楽観的に実行する』状態ですね。
数年前に不動産投資でも社会問題になったことがありますが、ある一つの意見を全面的に鵜呑みにすることは非常に危険性を孕んでおり、『時間最短化、成果最大化の法則』でも反対意見を聞くことが、1つの思考アルゴリズムとして紹介されています。
さらに、専門家が果たして万能なのか??ということにも触れています。
私の属する業界は、いわゆる士業(会計事務所)ですが、中小企業の経営者から見たら「専門家」として見られるケースが多いです。では、専門家だから万能かというと、専門とついているだけに、
税理士は「税務」の専門家であったとしても、
例えば、「M&A」「事業承継」「事業計画」「経営」などにおいて、詳しいとは限りません。
専門特化(相続、事業承継、医業など)している士業であれば、その分野については詳しいのは間違いありませんが、それ以外は何とも言えません。また、会計事務所は10人以下の事務所が圧倒的に多いですが、そうなると、M&Aや事業承継などを経験する機会も少なく、実力が伸びづらい現実もあります。
そういった意味では、私がいる環境は、
・M&A
・事業承継
・相続
・組織再編
・金融、銀行交渉
・税務調査対応
・高度税務
・経営
・保険
などに詳しいメンバー、もしくは、提携している専門家がいますので、自分自身では対応できなくても、総合的にベストなアドバイスができるようになります。
冒頭に書いたM&Aの相談も、私個人は基礎知識はあっても専門ではないので、M&Aに特化しているメンバーに一緒に対応してもらって、適切な提案ができました。
さらに、いいのは、いくら専門書などで勉強しても体験しないことには、経験値がアップしていきませんが、同席してもらって、リアルな現場に直面することで理解度がグンと上がり、自分の実力も伸ばしていく絶好の機会になります。
この方に聞けば、専門的なこと・メリットやデメリット(反対意見)などを適切に答えてくれるから、何かあれば、いの一番に相談してみようと思ってもらえる状態を作っていこうと思います。
【今日の習慣】
賛成意見も反対意見も述べられるだけの専門性・経験値を積み上げる
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