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春の陽に触れて

転職も決まって、今の職場も数えるほどに。

会社の手続きもそうだし、今までお世話になってきた方々への挨拶もあったり、悔いのないようにちょこまか細かいことやっていたり、案外忙しい。だから案外紛れてはいたのですが…

転職。怖かったんです。

というより今も怖いです。

心の中にずっとそれが留まっているせいか、未だたま~に見る夢が凄い怖い。毎回誰かに追われたり、誰かの命奪い取ったりする夢....寝起きから心臓爆発するんじゃないかってくらいの心拍数。

やはり怖いのはこれから先のこともそうだし、周囲に受け入れられるのか、なにより新しい仕事が我が身に染み込んで全体的に馴染めるのか。

今まで受けてきた会社の面接官に、2~3年前に訪れた先のエージェントサービスの担当の方や、その他諸々に散々言われてきました。

「今の会社、辞めるの勿体ないですよ」

確かに勿体ないんですよ。

「鉄道会社」という外面だけで捉えるなら。

けれども、仮にこの外面に頼りきっていても自分がどう生きていけるかがこの際、重大な問題なのであって。

会社を放り出されるかもしれないし、無くなることはないだろうけど中身は大幅に変わってしまうかもしれない。そのとき会社にとって「勿体ない人材」である自信がなかったですし、それこそいい歳こいて勤務態度が良かろうと、スキルが皆無の「勿体ない人」とされるのも、我ながら勿体ないと。

そんなモッタイナイが随所にこびりついた考えが高じて行動を起こしたものの、そんなことを受け入れてくれるのかが実に不安でした。

その結果がタイトル。

皆さん凄い優しく受け入れてくれました。

短期間ならまだしも、7~8年勤めていたからかもしれないし、そのチャレンジはあくまでも他人事だからというのもあるかもしれないけれど…そんな考えもちらつかない程に皆さん暖かくて。明らかに分野外なのにお世話になった専門学校の先生にも明るく送り出されたのも嬉しかったです。

今の同僚も送り出してくれました。私が抜けてシフトが明らかにキツくなるというのに。なんなら休日出勤が復活すると聞きましたし…そう考えると内心恨まれてもおかしくない、この状況で。

先行きの不安は、その時を迎えてみないと一切拭えないのでもう考えないことにしました。出たとこ勝負です。

ただ、この暖かく包み込んでくれるような応援の言葉が少しずつ道のりを照らしていってくれる気がしています。

会社との縁は切れてしまうけれど、人の縁は切れない。

会社は変わっても、人との繋がりは大切にしたいと思える出会いをさせてくれた今の会社にも感謝。

自分もいつか、そんな春の陽射しのようになれるといいな。



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清水青庸
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