同世代の名優の死

同年代の俳優、西田敏行(76歳)の死の報道で、改めて我ら70代の生き方について考えてみた。

10歳年下の老年医療のオーソリテイになった和田秀樹氏の助言は、たまに参考にしているが、

彼の謂いに「老人は好きなことを、我慢するな→そしてその一つの形として、シニア族に知的好奇心に加え、「性的好奇心の勧め」を主張している文章がある。

彼の文章には、老人も身ぎれいに若い格好してキャバクラに行ってみたら如何。若い世代相手に、この時代の話題を話し合う、若い方に色気を感じるなどの時間を持てと悪魔的にささやく。いいアイデア、いつか行動を起こそうと思いつつもなかなか実践できずにいる。

一方で、シニア(老人)といった方がいいのかな、

昔本屋で立ち読みした谷崎潤一郎70代に書かれた「老人と性」をテーマにした著作でシニア層のエロス論に触れてみる。

代表作数多の中、「鍵」などは何度も映画化され話題になったようだ。京マチ子さん、松尾嘉代さん、川島ナオミさんが主演したとの記憶だ。この投稿ではそれではなく、大谷崎が死(79歳)の2年前(77歳)に著わした「瘋癲老人日記」に触れたい、いつだったか立川談志が高座で話題にしていたので、いつか読もうと思いながらそのままにしてあった。


上記の和田秀樹アドバイザー助言の、「シニアとエロス」にかなうものか定かではないが人生の後半戦というより最後に近い場でこのような老人のエロスへの傾斜を覚えるものかは人それぞれだろう。

77歳のお金持ちで病気の山に囲まれた主人公と、息子の嫁の間のエロス交歓のストーリだ。談志がどういう思いでいたのかわからないが、そんな思いになるのかも知れないなと感じつつ。

今回再読してみて、思うのは老人のエロス論というよりは、主人公の病気のオンパレードに驚いた、その治療や投与される数多の治療薬の山に圧倒された。よくこれだけの薬名を覚えたもんだと感心。これじゃエロス論よりも、ただの金持ち老人の治療日記ではないかと感じた次第。この大谷崎は79歳で旅立つ。ノーベル文学賞に最も近い存在だった。

我らの時代、すでに70代の道は喜寿を超え,傘寿その先まで見えている。

ここは、大谷崎よりも、一休さん(一休宗純)の生き方にアプローチしたい。

77歳・喜寿あたりから新たな恋愛物語をはじめる禅坊主だ。

彼の著作―狂雲集を見てみれば、彼と森信女との大人の関係は作り物ではないことがわかる。77歳から88歳までの恋愛物語を実践したのは

禅僧だからできたのかわからないが、我らの次の刺激になるかも知れない。

新宿繁華街に繰り出し嘘物語をするもよし、

これから新たなパートナー探し(緩やかな関係性の維持)をしてもいいんじゃなかろうか

我が家では、ワイフは異性関係も60まではうるさいことを言っていた(恋友との年賀状・便り交換も止められたが)それ過ぎてからは、好きなようにしなさいとなり今は自由なさまを楽しんでいる。

先の一休宗純は、自身天皇とのかかわりを持つようだが、お相手の森信女も高貴な血筋を引くと書いてある。高貴なものどおしだから80代のラブストーリが叶ったのか?


一休宗純の道歌;

有漏路より無漏路へ かへる一休み

雨ふらばふれ 風ふかばふけ

ちょっといたずらし

たまには恋路寄り道もよし


女性の長生き(男性よりも長く生きる)は、聞けば男性ホルモンの増加によるもの。

肝心の男性たちが、男性ホルモンを枯らしていいことあるまい。

ここは「チョイ悪爺イORシニア」を目指し、たまにはめかし込んで街に出るのも悪くあるまい。おつむが気になるタイプの方には、最近はAGA治療も浸透(相棒・杉下右京がCMしているミノキシジル効果も世に浸透したようだ)。

これからは、その気になれば何でもできるような気がする。

まずはこの70代、自ら身体オーバーホールをして、次なる80代、90代を走りぬく準備を始めようじゃありませんか。

そういえば、ポン友中村雅俊も、60代に駒場公園散歩時に身体異常以上を感じ、そのまま

病院直行、血管狭窄の疑いから血液サラサラ薬の投与開始、10年たって

今も健康な70代俳優を演じこれからも健康ファーストランナー(一病息災)を続行する気でいる。


ささき@「ピアノが弾けたなら」で雨降る日は雨のようにと歌っていた西田さんに合掌。

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