BABYLON
映画が好きです。
BABYLONとは、古代都市のことである。
上映開始早々、糞とか尿にまみれ、裸体、流血、ゲロ・・・。
モザイクとピーの世界に圧倒された。
映画の世界に憧れるメキシコ人の男は、雇われたパーティ会場で女優志望の女(マーゴット・ロビー)と意気投合し、酔った大スター(ブラッド・ピット)のお世話をして気に入られ、映画の撮影現場で手伝いをすることになった。
一方女優志望の女も、急遽“酒場の女”役に抜擢され、監督に才能を見出され、一躍スターに。
しかし、人気とは長くは続かないもので、時代の流れと共に、2人のスターは徐々にスポットライトの外に・・・。
忘れさられた女優を、もう1度スターへとメキシコ人の男は奔走するが、クスリとギャンブルに墜ちた女優がもう一度返り咲く事は無かった。
大スター俳優もまた、恩人のプロデューサーが亡くなってから、自信喪失に陥り、自身の存在価値を失ってしまう・・・。
人は、誰にでも《輝く時》があるのだと思う。
その光がより強い人間が《スター》という存在になり、人々の視線を惹きつけるのだと思う。
しかし、その《輝く時》が一生涯続く人など極僅かであり、多くが《スター》によって金儲けしようとする人達によって強いスポットライトで輝かせられてしまうのである。
それはもう、本来の輝きでは無い。
その事に気付いた時、ショックを受けるのか、チャンスと思うのか、その違いがその後の第二の人生の輝きや生き方に繋がるのだと思う。
「もしもタイムマシンがあったら、過去に行きたい?未来に行きたい?」
こんな「もしも話」の質問に、以前まで私は「どちらにも行きたくない」と答えていた。
しかし、近頃の私は「未来に行って、私が死んだ後の世界が見たい」と答えるようになった。
温暖化や近年の気象現象で、地球はどうなっているのか?私の死後も人間は変わらずに地球に暮らしているのか?死後はどんな物が流行っているのか?
もし、そんな未知の世界で、生前の自分の顔が街中に溢れ、見たことも、会ったことも無い人達が自分の名前を叫び、生前の自分に熱狂していたとしたら、それは『悦び』であろうか?それとも『恐怖』であろうか?
それは「悦びである」と答えた人は《スター》の素質のある人・・・なのかもしれない。
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