【読書は格闘技】と格闘してみた
最近、「瀧本哲史さん」の著書に熱中しています。
瀧本さんは京大の教授をしていたり、エンジェル投資家や経営コンサルタントとして活動されていたりした方でした。
でした、というのは惜しまれながら若くして2019年に亡くなられたからです。
存命中から「武器としての決断思考」や「君たちに友だちはいらない」などと言ったヒット著書を連発していたことで有名です。
その切り口はさすがは起業論を教えていたり投資家をされていたりといった納得の文章ばかり。
大学の授業で若い人に教えていたことからも、非常に文章が明瞭でわかりやすい。
その瀧本さんの著書の中でも、一際目立つタイトルの「読書は格闘技」について今回は取り上げます。
そのタイトルから連想されるように、「本と真剣に向き合うこと」をテーマにしている本です。
ただ読むだけではなく、時には否定的な視点や自分の意見を交えつつ読書をすることで、より教養が磨かれていく、といった主旨になります。
内容はRound1.Round2といった見出しが付けられており、それぞれの見出しでテーマとなる本を色んな角度から議論していきます。
例えばRound1ではD・カーネギーの「人を動かす」やロバート・B・チャルデーニの「影響力の武器」を取り上げて、新たな学びを提供してくれています。
そのようにそれぞれの見出しで「どこに住むか」をテーマにした本や(瀧本さんらしい)、才能をテーマにした本など、全くはじめて知る本や誰もが知る有名な本をテーマに教養を深めることができる内容です。
Round12では児童文学としてハリーポッターなども取り上げられています。
これまで誰もその角度から切りこまなかったであろう切り口で紹介や解説してくれているので、非常に興味深いです。
面白いことに、この本は瀧本さんがこれらの著書と格闘した結果を書いているのですが、あたかも自分自身もそれらの本はもちろん、瀧本さんの知能と格闘しているかのように思えること。
クリティカルシンキング(批判的思考)がメインの論調ですが、さまざな気付きを与えてくれたり、知的好奇心を駆り立ててくれたりする内容です。
さらに、テーマとして扱っている本以外に、それぞれの見出しで瀧本さんおすすめの本をいくつも紹介してくれています。
リベラルアーツとして、教養を深めたい人はぜひ一読をおすすめします。
紹介されている本を全部読破するには数年はかかりそうですが、この本(読書は格闘技)だけでも、同等の教養を得られると思います。
秋の読書に「読書は格闘技」と格闘してみてはいかがでしょうか。
参考になりましたら幸いです。