Surface Proシリーズの購入を迷っている人に読んでほしいNote
昨年、Surface Pro 8を購入して、そろそろ1年ほど経つのですが、これまで、あくまで、タブレットPCとしての機能を重視し、メインPCとは別に使用していました。
しかし、現在のメインPCは、2016年に購入したWindowds 10のデスクトップPCなのですが、さすがにいろいろと不満な点が出てきました。
ということで、最近は、Surface Pro 8をメインPCにすべく、検討を始めています。
Surface Pro 8をメインPCにするに際し、改めてSurface Pro シリーズの良い点・悪い点について、整理してみたくなりました。
特に、昨年、Surface Pro 8を購入する前に、いろいろ懸念していた点を中心に、実際の使用感を織り交ぜつつ、まとめていきたいと思います。
もし、Surface Proシリーズをご検討中の方で、迷っている方があれば、ぜひとも参考にしていただけると幸いです。
PCのスペックはどうすればよいか?
Suface Proシリーズを購入する際に、悩ましいのはスペックです。主な選択肢は、CPU(core i5/ i7)、メモリ(8GB/ 16GB/ 32GB)、ストレージ(256GB/ 512GB/ 1T/ 2T)ですが、いかんせん実際に使用してみないことには、何が適切かわかりません。しかし、実際に使用してみて、以下のスペックで必要十分であることが確認できました。
Surface Pro 8
インテル® Evo™ Core i5
16GB RAM
256GB SSD
主に行う作業は、以下のようなものです。
Office(Word/ Excel/ PowerPoint/ OneNote)を使用したデスクワーク
文献管理(PDF/ 文献管理ソフト)
オンライン会議(Teams/ ZOOM)
動画視聴(YouTube/ Netflix/ Prime Video)
ブラウジング(Edge/ Brave)
読書(Kindle)
音楽(Amazon Music)
これらの作業を行う上で、上記のスペックで全く支障はありません。一般的な大学での勉強や、デスクワークを行うためには、十分な性能を有しているといえるでしょう。
なお、これから購入される方に、あえて1点だけ申し上げるとすれば、メモリは16GBを選んだ方がよいということです。
今この瞬間、Kindle、OneNote、ブラウザを開いてNoteを作成していますが、使用メモリは10GBを超えています。この程度の作業をする上でも、8GBのモデルでは厳しいと思います。
メモリを消費する主な要因は、Androidのエミュレーター上でKindleアプリを動かしているからなのですが、Kindleを閉じても、7GBは使ってしまうので、ZOOMなどを起動すると、結局は8GBでは足りなくなってしまうでしょう。
現在の最新機種は、Suraface Pro 9ですが、メモリに関しては、16GBのモデルを選んでおいた方が無難だと思います。
ディスプレイ性能はどうか?
次に、ハード面での性能について述べていきたいと思います。まず、特筆すべきは、ディスプレイのきれいさです。
他の一般的なPCと比較して、Surface Pro 8のディスプレイの特徴は、以下の3点にあります。
3:2の画面比
高い画素密度(267 PPI: pixcel per inch)
120Hzの高リフレッシュレート
一般的なノートPCの画面比は、16:9の横長画面がまだ主流です。横長画面は映画鑑賞には適していますが、Word、Excel、PDFやウェブサイトなど、縦長の資料を見るには、情報量が少なくなってしまいます。
一方、3:2の縦に広い画面比は、ブラウジングやOfficeアプリを使用する上で非常に作業がしやすいのです。特に、画面分割を行う際は、視認性に圧倒的な差が生まれます。
次に、画素密度に関してです。画素密度とは、pixcel per inch(PPI)という単位で規定される仕様です。これが高いと、より精緻なディスプレイであるといえます。代表的な機種と比較すると、iPad Proとほぼ同等で、その他のPCよりは、はるかに高い画素密度であることが分かります。
最後は、120 Hzの高いリフレッシュレートです。一般的なノートPCは60Hzですが、高リフレッシュレートが影響するのは、主に画面をタッチ操作しているときです。指に吸い付くような、いわゆる「ぬるぬる」感があり、実にスムーズな動きを見せます。
これらを総合的に考えると、Surface Pro 8(Pro 9も同じ)のディスプレイ性能は、「最高峰」といっても過言ではないでしょう。
手書き性能はどうか?
次は、なんといっても、Surface Pro 8のタブレットとしての機能を考える上で必須の手書き性能について述べてみたいと思います。
実は、前述した、「高画素密度 X 高リフレッシュレート」の性能を最大限活用しているのが、「手書き機能」なのです。
実際使用してみると、ペン入力の書き心地は素晴らしいものでした。Apple pencilよりもはるかに軽い、Surface slim penのおかげで、iPad Proよりも、個人的には、ずっと使いやすいと思います。
拡張性はどうか?
次に重要な点は、拡張性です。自宅でメインPCとして使用する場合は、やはり大きめの外付けディスプレイにつなぎたいところです。ところが、Surface Pro 8には、HDMIポートがありません。したがって、HDMIで画面出力したい場合は、Type-C-HDMI変換アダプター、もしくは、Type-Cハブが必要になります。
一般的なノートPCは、まだHDMIポートが付いているものが多いため、拡張性に関しては、少し弱いといえるでしょう。
Thunderbolt 4ポートが2つついてますが、これを最大限活用するためには、本格的なThunderbolt 4対応ドッキングステーションが必要になりますので、追加投資が必要という点も考慮が必要です。
なお、私は、自宅では、スタンド一体型のType-Cハブを使用しており、環境整備を行いました。外出時は、他のType-Cハブを携帯しています。大学や仕事で、Surface Proシリーズを使用したい場合は、必須道具といっても過言ではないでしょう。
携帯性はどうか?
次は、携帯性について述べてみたいと思います。
まず、重量についてですが、本体だけでも、891gと重たく、片手で持つにはちょっと厳しい重さです。これに、純正のタイプカバー・ペンを一式含めると、1.2 kgと、普通のPC並みの重量になります。純正充電器だと、さらに+300gと、なかなかの重さです。タブレットタイプだからといって、軽いというわけではない点、注意が必要です。
次に、出先での使い勝手ですが、これも一般的なPCと比べるとやや劣る部分があります。まず、一般的なノートPCだと、キーボード部分を置くスペースがあれば操作できます。ところが、Surface Pro 8は、キックスタンド分余計にスペースが必要になります。したがって、奥行きの短い大学の講義用のデスクでは少し手狭に感じてしまうかもしれません。(なお、狭い場所でも、タイプカバーを外すか、裏返しにして下敷きにすることで設置はできますので、大丈夫です)
最後は、バッテリー性能です。これは、使用環境にもよりますが、リフレッシュレートを120Hzに設定している場合、4~5時間で充電が必要になるという印象です。1日充電なしにフルで使用は難しいでしょう。
純正の充電器は、大きくて重たいので、普段は、サードパーティの軽い65W充電器を携帯しています。出先での使用が多い方には、絶対的にお勧めしたい装備です。
想定外に良かった点・悪かった点
最後に、購入前には想定外だった点について書いてみたいと思います。
まず、音質です。普通のノートPCの音質に慣れた身からすると、これは本当に驚きました。スピーカーの質に加え、画面を見たときに、ちょうど耳の前にスピーカーが設置されており、それが臨場感を高めているのではないかと思います。ぜひ、実機で確認してほしいです。
次は、キーボードです。最初はあまり使っていなかったのですが、独特の打鍵感、薄いながらもバックライトが付いている点、ペンを充電しながら収納できる仕様は、予想外に使いやすかったです。
また、静音性能も、予想以上に優れていました。薄いので、結構ファンの音がするのではないかと心配していましたが、普通のノートPCよりも、はるかに静かでした。
一方で、想定外に悪かったのは、発熱です。ノートPCスタイルで使用しているときは、まったく気にならないのですが、タブレットスタイルで手書きなどしていると、やはり熱を感じます。
また、バッテリー持ちも、想定以上に悪かったです。外で使用するときは、電源の確保には注意したいところです。
結局のところ、Surface Proシリーズは、買いか?
実際に使ってみた経験も踏まえると、間違いなく「買い」だと思います。というのも、Surface Proだからこそできることが多いからです。特に、手書き性能、美しいディスプレイと、優れた音質は、他のPCではなしえません。結果的に、仕事・学業・プライベート、全方位で高い満足感が得られると思います。
もし、Surface Proシリーズをご検討中で、迷っている方がありましたら、ぜひともご参照ください。
もし、Surfaceの活用術にご興味のある方は、以下のマガジンも、よろしければ、ご参照ください。
Surface Labo 主任研究員|カイト
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