数学苦手でも大丈夫🎯臨床検査を目指すならココだけはおさえよう
皆さんこんにちは🐰
専門学校で臨床検査技師の学科で学生をしながら中学・高校では理科の先生をしています🥼
先日,高校3年生の生徒から「臨床検査技師に興味があるけど学校の数学はイマイチできなくて…」と相談をいただきました!
今回は 高校までに学ぶ算数・数学が臨床検査技師の学科での学びにどう役立つのか を 学生×先生の視点から 書いてみようと思います📊
大学や専門学校入学までに必須🐯
四則演算 (いわゆる足し算・引き算・掛け算・割り算)
臨床検査では試薬・薬剤の正確な希釈比率や検体の量を計算する必要があります!
時間をかければ誰でもできるような四則演算でもきちんと自力でできることが必要です!
また小数や分数も出てくるので数値計算に慣れておくことがおススメです!
小学生向けの計算ドリルみたいなものでタイムアタックできるとよいかもしれません!単位の変換・比率と割合の計算
薬剤の配合比率や検体の成分比率を求める計算は日常的に行われます!
さまざまな単位間で正確に変換する能力が求められます!
リットル (L) をミリリットル (mL) に書き換えたり…
質量 (g) からモル (mol) を求めたり…
高校の化学基礎に出てくる諸計算は特に大事です!
遺伝子や生化学の領域になるとμ (マイクロ) ($${10^{-6}}$$) や n (ナノ) ($${10^{-9}}$$) のオーダーが出てきますのでこちらにも慣れていきます!n 進法の理解
医療情報システムでのデータ処理や機器の設定において n 進法が使用されることがあります!
2 進法や 16 進法など異なる数の表現方法を理解して適切に扱う能力も求められます!統計とデータ分析の準備
確率は特定の事象が起こる可能性を数値化したものです!
例えば特定の病気の発症確率を理解してリスク評価を行う場面でこのスキルが必要になります。
そのために基本的な確率の計算 (場合の数の求め方を含む) になれておくといいでしょう!
入学前に学んでおくことを推奨🐱
高校の教科書に書かれていることくらいでいいので知っておきたい ことです!
学校によってどこまで履修できるかが異なる と思いますが 市販の解説本・参考書 や 動画 を使って触れておくとよいでしょう!
化学の理論の説明や各種測定機器の原理の理解,測定値のモデル化などに用いる "ツール" としての役割 が大きいです!
数学としての深掘りよりも 広く浅くでも触れておく ことはお勧めしたいです!
方程式の解法
未知の変数を持つ 方程式を解く ことで 数値を算出 していきます!
例えば特定の条件下での化学反応の結果を予測します!
基本的には中学校の一次方程式 (x=~として求めていくやつ) をきちんと解けることが大事です!さまざまな関数
基本的な 関数 について 式とグラフの形 は知っておきましょう!
中学~高校で出会う一次関数・二次関数・三角関数・指数関数・対数関数はどこかしらで出会います!微分・積分
微分や積分の考え方 は多用されるので定義とイメージを持っておきましょう!
変化率や速度の概念 は 微分の発想,積み重ねて形 (立体) にする のは 積分の発想 といった具合です!
例えば画像診断である臓器の断面をみる→断面を変えていって重ねると立体に見えるという流れ自体が積分の発想を使っています!
高校の数学 III で扱うような微分・積分の計算が直接要求されることはほぼないですが…
大学だとミカエリス・メンテンの式の導出に微分方程式を解くのかな?… 専門学校ではそこまでやりませんでした!
(理学系の生化学では微分方程式を解いた経験がありますが医療系だと式を覚えて使えれば OK くらいの温度でした)
((追記)) 7/1, 2024
高校数学の学び直しや大学数学のガイドのための解説本として…
私はマセマ出版社の書籍をお勧めすることが多いです😉
先生が授業しているような優しい口調の本文と途中の計算式が丁寧に書かれているのが特徴です!
特に分野・単元の未修者には『初めから始める数学』シリーズをお勧めしています🌱
まとめ
中高の数学が臨床検査技師の学科での学びにどのように活かされるかの一端を書いてみました!
数学 IA までは何とかなっても数学 IIB になると知識を新しく上書きしていく機会も増えて大変と思えることも増えるでしょう!
それでも高校までに頑張った分はその先の世界で役立つこともありますので数学の内容理解にはぜひ積極的に取り組んでもらいたいです🐰
資料として,高校理科や化学の領域と専門学校での学びについて書いた記事へのリンクを貼ります!
よろしければこちらも一読くださいませ💕