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JAIST社会人セミナー「キャリアが輝くときを育てる」

JAIST社会人セミナー2018
地域人材育成セミナー【水曜学ぶでしょう】。
2018年度の初回。4月25日開催の講座に参加したときの話です。

この日開催されたのは「キャリアが輝くときを育てる」。
講師は、株式会社SOPHIE代表取締役・阪部恵以子さん。
元ANA国際線客室乗務員。現在は授乳服・授乳製品の製造・セレクト販売、アクセサリーの販売や業務委託などの事業を展開しておられます。

セミナー参加の動機

今回の参加動機はわりとシンプルでした。

起業されている方は、自身の思考や行動がどのようにキャリアに結びついて(結びつけていって)いるのか。やりたいと感じたことを実現して、実現し続けているのか。

自分の持ち前。経験してきたこと。やりたいこと。それらをどのように自分の仕事へ取り込んで自分の身を立てつつ、他者や社会へ貢献することへつなげていくのか。

自分自身の今後の進路を探って定めていくために、ヒントを少しでも得たい。そういう思いで参加してみました。

講義の内容

阪部さんがご自身で設立された会社であり、ブランド名でもあるSOPHIE(ソフィエ)の紹介から始まり、会社を設立されてから現在の発展へ至るまでの経緯・エピソードを、経歴を辿る形で話されました。

SOPHIEのマタニティウェアには、阪部さんの問題意識や現実に対する疑問が反映され、カタチになっています。

上質で、授乳服にはまったくみえないソフィエの授乳服
・上から下へ開けるファスナーを両脇につけたワンピース
・自然なデザイン、機能的な授乳ケープ「360度包み込むケープ」
・正しい姿勢でいられる授乳ブラ

特にワンピースについては、「ファスナーを上から下へ下すように変更する」という阪部さんのちょっとしたアイディアに、アパレル業界の人々は誰も気がつかなかったとのことで、かつて授乳服のワンピースの脇についていた「下から上へ上げるファスナー」は、いまや「上から下へ下げるファスナー」が主流にとってかわってしまったそうです。

当時の授乳服が全然イケてない。
「これはないわ!ありえんわ!」
自分がおしゃれな服をつくることで世のママに貢献しよう!

ご自身が母親になって、育児をするようになって感じた素朴な疑問、問題意識。そこから生じた発想をカタチにしてヒット。

授乳ケープやブラにしても、母乳育児の重要性を強く感じておられたこと、さらには、母親としての機能性や実用性子育てをしていてもひとりの女性としておしゃれで素敵でありたいという心理、それをカタチにされた。

そのために必要なこと、ついてまわることを、自発的に素早く勉強や実践に取り掛かって、失敗を恐れずにどんどん進めていった。そして、そのための努力を惜しまない。

元ANA国際線キャビンアテンダント。現在はマタニティウェアやアクセサリーを取り扱う事業を立ち上げて、東京で店舗を構え、ファッション雑誌にも掲載されており…と、歩んでこられた経歴はとても華やか。

一見、すべてにおいて特別に恵まれてきたのだろうとつい感じがちなのですが、案外そうでもない。学歴がそれほど高いわけでもない。家庭事情や経済的に特別恵まれていたわけでもない。

それでも、節目節目で、自分がチャンスだと感じたものごとが目の前に現れたときに、決して見逃さないで掴み取って、モノにしていく

話をきいているだけでも舌を巻くほどの行動のスピード感。
当たり前とされている既存の現実に対して遠慮なく問題意識を持ち、「いま、これから、どうするんや」という未来志向でどんどん行動していく。

所感

自分が感じたことやこれまでの体験・経験を、持ち前の強みとして捉えて、行動や実践へ移して、自分自身のキャリアへ結びつけていくこと。
そのためのヒントが、阪部さんが話された一連の経歴・経緯・エピソードの中に多く散りばめられていたように感じられました。

既存の常識に囚われない発想
やると決めたらすぐに行動する思い切りの良さと瞬発力
簡単に諦めない粘り

阪部さんにはこれらがあったからこそかな、と。

自分とは無関係な周囲にではなく、自分自身の眼の前の現実やタイミングを大切にして、それに忠実に行動されている。すべては「自分の感覚にとても正直で素直」なところから発しているのだろうと感じられました。

そして、阪部さん、そしてセミナーの司会進行をされたJAISTの敷田さんからのメッセージ。

やりたいこと、自分の思いを、会う人会う人に言う
すると、言って伝えた相手からその知人へ拡がっていく

「とりあえずやってみる」
教科書通りにはいかないこともある。考えるよりも実践あるのみ!
"Choice is yours" やるかやらないかは自分次第!

個人ブランディングの重要性
「何を買うか」よりも「誰から買うか」が重要な時代へ
動いている人に、人は寄ってくる。

できそうなことを言語化する。アイディアを言葉で形にする。言葉にできることこそ、形にできる。形にできるからこそ、実現する。

能力の自己ストレッチ…自分の能力を宣言することで拡張していく。

自分のやりたいことを支援してもらう。
自分自身はコア事業に集中し、支援をうまく利用する。
自分の強みをより強くする。弱い、足りない部分は支援してもらう。

必要なのは、そういうことなのだろうな。
それが、自分に運や恵まれた条件をもたらす。
とても刺激に、励みになりました。

JAIST社会人セミナーについて

JAIST(ジャイスト)とは、北陸先端科学技術大学院大学の略称です。
この大学自体は石川県能美市にありますが、金沢駅前の日航ホテルに隣接する「ポルテ金沢」のオフィス棟の中に、金沢駅前オフィスとしてやや小規模な研修スペースがあります。

JAIST社会人セミナーは、毎月後半の水曜日に開催されています。
事前の申し込みは必要ですが、受講にあたっての前提知識や資格のようなものは特にありません。誰でも無料で参加できます。

北陸先端科学技術大学院大学ホームページ:
 https://www.jaist.ac.jp/index.html

JAIST社会人セミナー案内(事前申し込みはここからできます):
 https://www.social-jaist.com/

「地域人材育成セミナー」という別名のとおり、ここでの学びを、地元に、身近に展開して実践していくことで、地域の活性化に寄与することが主な目的ではありますけども...

あまり敷居が高いものと捉えずに、毎月後半あるいは月末の、水曜日の夕刻から夜にかけて。敷居の高い教育機関が提供する、気軽に参加できる学びの場。そこでひとときを過ごして学び楽しむのも悪くはないと思いました。

「水曜学ぶでしょう」試しに如何でしょう?

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