句集刊行プロジェクト11ーーいよいよ秒読み。 最後の「紙」頼み!?
国際情勢や国内の大きな事件で落ち着かない日々、新型コロナBA.5の状況も心配されるこの頃、RCは仕事や句集のことで精一杯なので、平静を保てているのかもしれません。
さて、句集製作の進行は、本文も装丁も、校正が済み、完成まで秒読みの段階に来ました。
でも、最後の最後で、紙のことで頭を悩ますとは思っていませんでした。
本文と表紙の紙を選ぶ段階になったのですが、普通のものでいいと思っていたところ、その「普通」にもいろいろあることに、編集担当者から問いを投げかけられて知ったのでした。
本文用紙では、厚みと色味が検討する要素です。
厚みは、背幅に影響します。当初の予定の紙だと10ミリとなる計算の背幅が、1ランク厚いものにすると、1ミリくらいプラス、2ランク厚くすると2ミリくらいプラスとなるようです。背幅は本のイメージに大きく影響しますし、厚くても柔らかい紙を選べば、取り扱いも問題ありません。迷います。
色味は、クリーム系と赤味系の二択。本の紙といえばクリーム系という先入観があったのですが、赤味系の紙は、白にほんのり赤がさしている感じで温かみがあり、最近は文芸書で人気があるらしいです。迷います。
表紙の紙は、色校正で示された二択。
1つは全体が凹凸の模様の、柔らかく風合いのある紙。よくありがちな感じなのが欠点。もう1つは、スッキリした質感で、うっすらと縞模様のある洒落た感じの紙。取り扱いが固そうなのが欠点。ペーパーバックスタイルにするので、この表紙の紙が本のイメージを決定づけます。仕上げ加工も、ある無しで出来上がりが変化します。迷います。
こんなとき、頼りになるのは人的ネットワーク。出版社の編集部に勤めていて、印刷製本に詳しい人に助けを求めました。
超多忙の中、RCの頼み事に時間を割いてくれました。
結果は、次のようなところに落ち着きました。
10ミリの背幅があれば本としてまず十分なので、当初の予定の紙でOK。
目にやさしいのはクリーム系。当初の予定の紙は赤味系で、紙販売会社のプライベートブランド。今売り出し中。ということで、文芸の賞をとったこともあるという、予定の赤味系でOK。
表紙の紙は、色校正だと固い感じがするが、製本では馴染むということで、スッキリした質感の方に決定。仕上げ加工すると10年経ったときにもきれいなものを人にあげられるそうなので、マット加工を選択。(「10年」というのはマットPP加工を想定していましたが、最終的にマットニス加工になりました[2022年8月14日注記])
こんな具合です。なんだかとても勉強になりましたし、出来上がりが今までよりもっと楽しみになりました。
8月上旬には、段ボール箱に詰められて自宅に届きます。所属する俳句会の方々にお送りする手配になっているので、反応が怖い? いや、楽しみと言っておきましょう。
そうそう、段ボール箱を家の中のどこに置くか、スペースを確保しておかねばなりません。こんなときに苦労する、整理の苦手なRCです。
明日も素敵な季語との出会いがありますように。
RC
※本記事は2022年8月14日に改訂しています。