BCDとは?PCDとは?チェーンリング交換の注意点いろいろ
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この記事ではBB・クランクは替えずに、チェーンリングだけを交換するという前提で書いています。
◎チェーンリングとは◎
自転車におけるチェーンリングとは、フロントギア(フロントギヤ)のことです。
『ギア板』とも言います。
クランクと完全に一体となっているものもありますが、構造によってはギア部分のみを交換可能です。
歯の数(丁数)が多いとギアレシオ(ギア比)が大きくなり、最高速重視の重たいギアとなります。
反対に丁数(ちょうすう)が少ないとギアレシオは小さくなり、登坂で楽になる軽いギアとなります。
乗り手の環境によってギアの丁数を変更してみるというのは非常に有効な手段です。
ただし、チェーンリングとクランクには互換性の壁が立ちはだかります。
まずはどんな点について注意が必要なのか、この記事で前提知識をお伝えしましょう。
◎取り付け方の違い◎
特殊なものもありますが、現代では『SRAM(スラム)方式』と呼ばれる『ダイレクトタイプ』と、昔ながらの『スパイダータイプ』が主に流通しています。
↑はスパイダータイプで、5本のスパイダーアームに対応しているものです。
『5アームタイプ』とも言います。
他にはスパイダータイプでも『4アームタイプ』や『3アームタイプ』というものもあり、アーム数が異なると互換性はありません。
チェーンリングだけを交換する場合は、今使っているクランクの種類を知ることから始まります。
◎『BCD』『PCD』って何?◎
アーム数が合っていたとしても、次は別の問題が発生します。
それが『BCD』(ボルト・サークル・ディアメーター)や『PCD』(ピッチ・サークル・ディアメーター)と呼ばれる数値です。
呼び方が違うだけで、指す数値の違いはありません。
どちらも同じ意味です。
↑のように、チェーンリングを固定するボルトを通す穴それぞれの中心を円で結んだとして、その直径を『BCD』や『PCD』と言います。
例えば『BCD110』や『PCD110』なら、この円の直径が110mmということです。
この数値の例として…
58、64、74、80、86、88、92、94、102、104、110、120、130、135、144、146等があります。
近い数値のものもありますが、この数値が2mmでも異なると互換性はありません。
ややこしい問題ですが、クランクやチェーンリングにBCDやPCDの数値が表示されているものもあります。
では、表示が無い場合はどうしましょう?
製品カタログで調べることができれば解決します。
または、現物で計算することも可能です。
↑の写真で、Aが直径(BCDまたはPCD)としましょう。
Bは隣り合うボルト用穴どうしの中心と中心の数値です。
下記の計算方法で算出できます。
◆3アームの場合
A=B×1.155
◆4アームの場合
A=B×1.414
◆5アームの場合
A=B×1.701
ちなみに、フロントギアがダブルやトリプルの場合、インナーチェーンリングとアウターチェーンリングでBCDやPCDが異なる場合もあるので、クランクをよくチェックしましょう。
◎チェーンリングやクランクの厚みとボルト・ナットの長さ◎
チェーンリングやクランクによって、固定部分の厚みが異なります。
同じアーム数、同じBCD・PCDなら取り付けは可能ですが、取り付けるための専用ボルト・ナットが必要で、そのボルト・ナットの長さが異なります。
使うクランクやチェーンリングの固定部分の厚みが変われば、それに応じてボルト・ナットを選別しなければなりません。
↑専用工具が必要になる場合もあります。
◎対応変速段数の違い◎
対応変速段数の違いはチェーンの幅に影響します。
例えばシングルスピード(内装変速含む)どうしでも『厚歯』用と『薄歯』用があり、それに適合したリアギアとフロントギアを選ばなければなりません。
チェーンのサイズは基本的にはリアの外装変速機でリアの変速段数によって決まります。
対応チェーン(=外装変速機採用車でリアの変速段数)によって、チェーンリングの歯の厚みも異なります。
この互換性にも注意が必要です。
製品によっては7速~9速や、10速~11速までと、複数対応可能なものもあります。
◎さらに要注意!◎
チェーンリングの歯数を替えると必要なチェーンの長さも変わります。
そもそもチェーンリングとチェーンとカセットスプロケット(リアギア)はセットで交換するのが鉄則です。
無駄にケチってどれかだけ新品に交換すると、他のギアやチェーンが『ピッチずれ』を起こし、上手く噛み合いません。
噛み合わせが悪いまま使い続けると、既存のチェーン・ギアと新品のチェーンギアの消耗が激しくなり、結果として余計にお金がかかります。
高級な物を買えという話ではなく、適切なタイミングで適切なものに交換してあげるということが非常に重要です。
他の箇所にも言えることですが、自転車のように乗り物は下手にケチらない方が余計な支出を抑えることに繋がります。
◎まとめ◎
チェーンリングの交換には…
①取り付け方式を確認する。
②BCD・PCDを把握する。
③チェーンリング固定用ボルト・ナットのサイズを確認する。
④対応変速段数を確認する。
ということが大切です。
◎あとがき等◎
そういえばロードバイク界隈では、リア12速が主流になっています。
そのためか、リア11速対応のBCD110またはPCD110の5アーム用チェーンリングのラインナップで、バランスのいい価格帯のものが減ってきましたね。
品質の信頼性には期待できるものの、どうしても販売価格が高額になってしまうものが多いです。
通販でしか出回っていないようなもの(品質不明のもの)ならありますが…。
リア11速用の駆動系ラインナップの今後にも目が離せません。
by ネイビー
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