8月18日(木)広げるならばシンプルに〜体育論文より〜#189
みなさん、おはようございます。(こんにちは。)(こんばんは。)
今日は、三日ぶり?に読んだ体育論文を簡単にまとめ、そこから自分が考えたことの記事を書きます。
(詳しいところは、実際に論文を読んでくださいね)
では、今回の論文はこちらです。
この論文は、小学校の体育授業への提言についてです。
はじめに、論文の著者が小学校の体育授業に関して見聞きした三つの事例が挙げられています。
それがこの3つです。
①ある校内研修での研究授業と事後の検討会。走り幅跳びの授業内で取り入れた高度な跳び方である「そり跳び」について、一部の教師以外たくさんの教師が意見を出せずじまいだったこと。またこの実践を参考にして他の教員が授業を行うことはなかったこと。
②ある学校にその年から、体育の専科として赴任した教師が走り幅跳びの授業を初めてやったときに、てんでバラバラに跳ぶ児童の姿から、これまでの学年でほとんど何も指導されてこなかったことに気づいたこと。
③ある学校の教頭が、自校の体育授業を見て、先生たちの体育授業が45分間遊ばせるだけ、自分の経験したことのある運動をやらせてるだけになっていて、多くの教員が、子どもたちの動かし方や、何を教えたらよいかを知らないことを嘆いていること。
これらの三つから、現状の体育の実践は、一部の学校や教員だけが熱心に取り組んでいる一方、多くの教員がそれを追試することも少ないだけではなくて転用もされておらず、貧困な授業が生まれている。
この現状への提言として書かれている論文です。
では、結論を書きます。
体育授業をもっとシンプルにしよう!
多くの教師が指導に悩まずに容易に授業の構想ができるように。
(自分の解釈も少し入れてますが)
つまるところ、体育授業が豊かであるということは、一部の教師だけではなく、多くの教師が主体的に授業実践に取り組めるようになるということであります。
さて、この論文の中でこの結論に至るまでに、学習指導要領についての問題点についても取り上げられてます。
大きな要点としては、指導要領の内容が簡素化されて拘束力を失ったことで、
創意工夫ができる反面、教師の自主的判断や学校の主体的決定に任された結果、現在の忙しすぎる学校現場の状況も加わり、豊かどころか貧困な体育授業が多く生まれている
という状況です。
つまり、画一的な授業を防ぎ、それぞれの教師の個性や創造力を生かせるように拘束性を緩和しても、主体性の発揮につながるとは限らなかったのです。
さらに、その主体性が間違った方向に発揮されたのが、一部の熱心な教師がつくる授業です。
冒頭にある「そり跳び」の実践。
高度な走り幅跳びの論理を中心にして作られた授業なのですが、難しくて多くの人が参考にできないだけではなく、技能の発達を考えると、「そり跳び」は、小学生に適した技能とは言えず、逆に多くの子が距離は伸びなくなります。
学習指導要領の論理に従うならば、「走り幅跳び」の技能は、高学年では、①リズミカルな助走、②決められた範囲での利き足による力強い踏み切り、③両足着地の3つだけで、
低学年では、「走ってきて前に片足踏み切りで跳ぶこと」
中学年では、「きき足で踏み切ること」
高学年では、「足を合わせて踏み切り、両足で着地すること」
このようにシンプルに進んでいけばよいとも書かれています。
最後に自分の考えを書くとするならば、
専門的で属人的な実践に特化した授業研究と、その実践をもとにして、どの教師でもできる汎用的な実践になるように咀嚼した授業研究。
これらを研究を行う上で、もっと明確に打ち出してやっても良いではないかと思います。
特に後者。
(もちろんグラデーションはあってもよいと思いますよ)
後者は、論文にもあるように、
授業で身につけさせたいことをとにかくシンプルにして具体化すること
現状、何を指導してよいか分からずになってる状況の教師が多いならば、
ある程度の型や枠を作って、逆に縛られる部分がある方がプラスは大きいかもしれません。
(体育のトリセツみたいなものがあればよいのですかね。)
そこを徹底的に研究してシェアして、そこからまた汎用性の精度を上げていく。
(全員の技能が大きく伸びるなどの圧倒的な結果を求めることは目的としません。)
少し解像度は粗くて具体性に欠けますが、多くの人が体育授業に対する苦手意識をもっているからこそ
高度な専門性を追求する以上に、
その道を広げて歩きやすくすることを専門にする人や組織・団体が増えることが、豊かな授業を多く生み出すためにも必要である
と考えています。
というわけで、今日の記事は終わりです。
お読みいただき、ありがとうございます💪
さて、こちらのnoteですが、本日で連続189日更新中です。
よろしければフォローしていただいて、面白そうだな!という過去記事も読んでくださると嬉しいです。(もちろんスキもTwitterなどでのシェアも喜びます!
では、今日も一日ご機嫌で✨
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?