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働くほどエネルギーが消耗するのではなく、むしろ増幅するには?
こんにちは!株式会社アトラエの加賀です。採用や組織づくりに日々励んでいます。
最近、人や組織に関わるコミュニティに参加させてもらう中で、大変ありがたいことに「アトラエさんの組織づくりについて聞いてみたいです!」「最近どんなことを取り組んでるんですか?」とお声がけいただく機会が多いため、そのことについて書いてみたいと思います。
↑参加させてもらっているコミュニティ(とてもおすすめです)
夢は壮大。こだわりもある。だからこその面白さでもあり、難しさ。
「会社とは関わる全ての人を幸せにするための仕組みである」という考えのもと、「世界中の人々を魅了する会社を創る」というビジョンを据えています。
また中期ビジョンとして、「世界中から注目されるような働きがいのある会社を創る」を定めています。
世界における規模感を大きくしていくために新しい仲間を切望しているものの、誰にとってもいい会社は存在しないからこそ採用は妥協しないと決めています。
闇雲に組織を拡大することをしないからこそ、一人ひとりの生産性の高さが肝になります。そのため、普通にしていくと個々人への負荷が高まりエネルギーが消耗され、疲弊しやすくなります。
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仕事が集まる人のバーンアウトについて
人や組織の変革において重要な役割を果たす、生存チャネルと繁栄チャネル
突然ですが、人や組織の変革において重要な役割を果たす2つの脳のメカニズム、生存チャネルと繁栄チャネルの話をさせてください。
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生存チャネルとは、危険や問題に直面したときにすぐに反応するためのもの。例えば、仕事でミスをしたときにすぐに修正しようとする行動や、締め切りが迫っているときに集中して作業を進めることが該当します。短期的な問題解決に役立ちます。
一方、繁栄チャネルはポジティブな感情を生み出し、長期的な成長や発展を促すものです。例えば、新しいプロジェクトに挑戦したり、チームで協力して創造的なアイデアを出したりすることがこれに当たります。長期的な成功やイノベーションに影響します。
現代の複雑な環境では、生存チャネルが過度に働きやすく、これにより繁栄チャネルの活動が抑制され、創造性や協力が阻害されることがあります。
組織が効果的に変革を遂げるためには、生存チャネルの過熱を防ぎ、繁栄チャネルを活性化させることが重要だとされています。これにより、メンバーは新たな機会に対して前向きになり、持続的なエネルギーを持って変革に取り組むことが可能だと言われています。
だからこそ、生存チャネルだけでなく、繁栄チャネルも活性化させ、二つのチャネルの共存を目指していきたい、アトラエではそんな想いで実験をはじめました。
近い話で分かりやすいのでペタリ。
AmazonやDisneyのFlywheelから着想を得た、「Atrae Organizational Energy Dynamics」
AmazonやDisneyでは独自のFlywheelを考案し、持続的な成長と市場拡大の原動力としています。
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このFlywheelから着想を得て、個人のエネルギーに着目し、仕事をすればするほどエネルギーを消耗するのではなく、むしろ仕事をすればするほどエネルギーが増幅するような、そして持続的な成長とイノベーションを生み出す原動力になるようなエコシステムをつくれないか?ということで、アトラエ流の「Atrae Organizational Energy Dynamics(ver.1.0)」が生まれました。
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元はダイナミズムでしたが意味を捉え直してダイナミクスという言葉でスタート。
アトラエの「Dynamics Session Season1」始動
図示するだけでなく、Dynamicsを元に実践することにしました。
といっても、実践するとはどういうことなのか?どんな目的で、何をゴールとして、どのように前に進めるのか。
アトラエの未来を大きく変える可能性を感じつつも、最初は手探りでどうなることかと思っていたのは正直あります。しかし、結果的にこの取り組みに興味を持ってくれたメンバーがなんと20人超もいたので本格的に実験がスタートしました。
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目的
【1】一人ひとりのエネルギーを最大化させて駆動する → 文化を育むような事例をつくる
【2】実践プロセスや事例をもとにDynamicsをアップデートさせていく
やったこと
期間は3ヶ月間
3人前後のグループコーチング、もしくは個別スタイルで、2週間に1度、1〜1.5時間の対話を実施
対話には Wevox Board 上で特別に作成した専用テンプレート活用
自分がEnergy Dynamicsのどこに位置するかを確認し、毎回前回との差分(動けたこと、動いてどうだったか、次回までのアクションなど)を内省した上で、チームでの振り返り、互いへの問いかけを実施
Wevox Board はこちら!
下記のさまざまな場所に貼られている顔写真は、今回の参加者が、今自分がいる場所がどこなのか、次に目指すべき目標はどこ(どんなこと)なのかを意識した過程です。これを元に行動を続け自分自身のエネルギーを増幅させ、定期的に共有し互いにフィードバックする時間を設けました。
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まずは小さく。でも、確かな手応えを感じることができた。
3ヶ月という短いスパンなので、個人の持続的な成長とイノベーションを生み出す原動力になったのかというと不確かですが、参加メンバーのエネルギーは明らかに増幅したという手応えがありました。
Dynamics Sessionに参加したメンバーのリアルな声を一部抜粋します。
内省と行動変化の促進:
・自分の考えを言語化して話すことで、健全な外圧が生まれた。
・定期的な振り返りにより、進捗や成長が可視化され、自信や行動の一歩を踏み出すきっかけとなった。
・自分の感情や思いを深掘りする場となり、対話の重要性を再認識できた。
偶発性や新たな発見:
・頻繁に話さないメンバーとの対話が、偶発的な価値を生み出し、新しい視点や協力関係を生むきっかけになった。
他部署や他職種との交流:
・あまり接点のないメンバーとの交流で、新しい視点や考え方を得られた。
・職種やプロジェクトを超えた対話が、チームの理解を深める機会となった。
行動や文化への影響:
・書き出すことで行動が促進され、周囲の支援を得て成果が生まれるなど、積極的な文化が醸成された。
・他者のフィードバックを通じて自己効力感や自己成長が得られた。
逆に伸び代は、ファシリテーションの質や参加者の意欲、グループメンバーの組み合わせによって、セッションのクオリティが左右されることや、挙手したメンバーの特性のばらつきがあるという点が挙げられました。
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左上の象限がぽっかり..!
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急遽デザインしてくれたデザイナーのひらね氏には感謝しかない。
世界レベルで注目される働きがいのある会社は、なぜできたのか?
アトラエの中期ビジョン「世界中から注目されるような働きがいのある会社を創る」が実現されたとき、「なぜ成し得たのか、その原動力となったものは何なのか?」と問われたら、
「アトラエの強い組織づくりの源は、個人のエネルギーの高さであり、エネルギーを消耗させるのではなく増幅させるエコシステムを開発したことである。」と言いたい。むしろ言うんだと信じて取り組んだ3ヶ月間でした。
個人的な想いとしては、
むちゃくちゃエネルギーある人に仲間になってもらいたい。会社に入って社会がより豊かになるようなチャレンジの過程で、さらにエネルギーが高まるようにしたい。入社から活躍はもちろん、それだけでなく逃げ出したくなるようなハードシングスがあったとしてもだからこそ、たぎって乗り越えて、いい思い出になるような、充実した最高の人生だったなと思えるような、そんな体験をつくりたい。
というものがあるので、採用でも組織づくりでもこの想いを胸に秘めて今後も頑張っていこうと思います!
そして Dynamics Session の Season2 については、総勢30名が参加してくれすでにスタートしているので、より確かな手応えが得られるようにしていきたいです!
最後にアトラエのお話
今回の Dynamics についてはあくまでも取り組みのひとつなので、もしより深い根本の想いや考えなど気になる方はこちらをぜひ!
またアトラエでは、12月1日から25日まで、「#組織づくりの実践知」をテーマにアトラエのメンバーがnoteを書いています。こちらもぜひお楽しみに。
それでは!最後までお読みいただき、ありがとうございました。