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ラミン・カリムルー来日記念「オペラ座の怪人」のファントムを語りたい!

「オペラ座の怪人」のファントム役とラウル役でお馴染みの世界的ミュージカル俳優ラミン・カリムルーとハドリー・フレイザーが8月に来日するそうな。
東京渋谷のシアター・オーブで「ペテン師とサギ師」ミュージカル・コンサート版が3日間開催させるらしい。


永久保存版!
『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン』

ラミンの素晴らしさを伝えるために、私が衝撃を受けたこちらの映像版をご紹介しよう。そう、私はレンタルでは飽き足らず、購入してしまったほどだ。

こちらは25周年記念ということで、本場ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われた豪華絢爛な『オペラ座の怪人25周年記念公演inロンドン(2011年)』の映像版。
記念公演のための特別な舞台装置や特殊効果、総勢200名を超えるキャストとオーケストラ、舞台規模も全てが規格外!恐らく観客も、ロイヤルな方々もお集まりになっていたはずだ。
野球界でいう、話題だったWBC決勝戦くらいのレア感のイメージ。

過去に類を見ない豪華絢爛さ

象徴的なシャンデリアの演出も、ゲスト出演するバレエ界のレジェンド、ポルーニンの華麗なる跳躍が見られ、冒頭からワクワクが止まらない。
私は劇団四季も、ロンドンのウェストエンドでも『オペラ座の怪人』も見たが、それとは全く別のものである。

『オペラ座の怪人』の歌の重要性

『オペラ座の怪人』はオペラ座を舞台にしているだけあって、歌が抜群に上手い人しか出れない演目。とにかく、歌と歌唱力が一番の見せ所のミュージカルだ。

ミュージカルの演目によって「歌、ダンス、演技」の重要度が違っていて、得意分野が歌系かダンス系かで活躍する演目が異なる。
例えば『レ・ミゼラブル』も歌系なので『オペラ座の怪人』と同じようなキャストが名前を連ねているし、宝塚歌劇団の『エリザベート』は、歌が上手いトップスターコンビが選ばれている。

一方で『CATS』や『ウエストサイド・ストーリー』はダンスで魅せるシーンが多く、『Singin' in the rain 雨に唄えば』も、バレエダンサーのアダム・クーパーが土砂降りの雨の中を最高にかっこよく踊っていて感動したものだ。

とにかく凄い!ファントム中のファントム

ファントム役に、史上最年少28歳で抜擢されたラミン・カリムルー。ファントム役と言えば一流の歌唱力を持つ証だが、1度しかない記念公演の映像版である代表格ファントムである彼は、スター中のスターだ。
『レ・ミゼラブル25周年記念コンサート』 でも、アンジョルラス役を務めたその本物の声を聞いてほしい。

The reunionのパンフレットより

日本でも大人気のラミン・カリムルー

日本でも、めちゃめちゃ人気のある世界的スター。
多分、この映像版がその人気に拍車をかけていると思われる。
コロナで日本公演が連続で中止になって、やっと昨年2024年8月の『The Reunion』で生歌を聴けたなあ。ラミンのアクリルスタンドとかグッズ購入の列を見て、驚いたっけ。
赤ん坊の時に、イラン革命でカナダに家族で亡命していた過去があったり、クルーズ船のショーで独学で歌っていただとか、興味深いエピソードも続々出てくる方。

ラミン・カリムルーの魅力

まず声量がすごい!出だしの声のクオリティがすごい!
(素人表現で、ごめんなさい。)
高い声も低い声も自由自在に使い分けて、圧倒される表現力。
特に「怒り」の感情表現が、私は好きだな。
そして、そっと語りかける時や愛を切なく伝える場面はハッとするほど美しいし。そのギャップにやられてしまう。
服や仮面で覆われていて素顔が見えないファントムが、声だけでこれほど感情豊かに伝えられることに、激しく感動してしまった。

私のお気に入り曲ベスト5

The Music of the Night
ファントムの歌声をたっぷり堪能できる
The Phantom of the Opera
やっぱり代表的なコレ
Masquerade
華麗なシーン最高
All I Ask of You
ファントムが愛を叫ぶ方のAll I Ask of You
Angel of Music
何度も繰り返される二人のデュエット

ハドリー・フレイザー

クリスティン役のシエラ・ボーゲスとともに、ラウル役のハドリーも素晴らしかった。過去に3人セットの来日公演が企画されていたのだが、コロナで中止なって、ただただ悲しかった。
若く紳士的で情熱的なラウルの声。めちゃめちゃカッコ良い。
『オペラ座の怪人』では、こんな素敵なラウルなのに、続編のミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』ではとんでもないクソ野郎になっている衝撃も合わせて知ってほしい。

映画とは違う雰囲気のキャラクターなのでご注意

映画『オペラ座の怪人』のファントムは、ジェラルド・バトラー。
『300』主演の彼ですね。かっこいいです。
しかしながら、ファントムなのに胸元とかやたらセクシーで、全く醜く見えない!顔半分でも、その辺の男性よりよく見えるやないかい!と突っ込みたくなる外見で、歌い方もちょっとダサく感じてしまい、私は違和感ありました。
クリスティンやラウルは、良いんですけどね。

出来るだけ肌は隠し、クリスティンに間近で直視されると顔を背け、彼女に触れるのも躊躇し、最後は大きな目で切なくウルウル訴える。
架空の物語ですが、このラミンのファントムが、屈折した愛情表現に一番リアリティがあって胸を打ちました。

踊るセルゲイ・ポルーニンにも注目

冒頭でのオペラシーンでは、セルゲイ・ポルーニンの驚異的なジャンプに度肝を抜かされます。えええ!オペラ座の怪人の世界で、この人のバレエ見れるの?至福の限り!

ポルーニンはウクライナ出身で、史上最年少19歳で英国ロイヤルバレエ団プリンシパルになるも、2年後の人気絶頂期に退団したバレエ界のレジェンド。YouTubeでバレエ動画を検索して、彼のレベチ具合をぜひ見てほしい。彼のドキュメンタリー映画も見てほしい。

我が家の娘がかれこれ6年以上バレエを習っているので、バレエもそれなりに詳しくなった私。何度か見た後に、「この凄い人、ポルーニンだったじゃん!」と気づいたという。

終幕後のカーテンコールも見どころ

ファントム大集結で大合唱の熱狂

コルム・ウィルキンソンやジョン・オーウェン・ジョーンズなど名だたる歴代スターのファントム達が、並んで歌うという奇跡の瞬間を目撃できる。
ミュージカル初心者でも、大丈夫。ただ者ではない歌声やオーラ、ファンの歓声で彼らの存在感に圧倒されるだろう!
仮面で素顔が隠れているはずのファントム達は、実はみんなスーパーイケメン揃いで驚いたのは、この私だ。

その中でも、コルム・ウィルキンソンは、特別なレジェンド俳優だ。ラミンは12歳の課外授業で、コルム・ウィルキンソンの『オペラ座の怪人』のカナダ公演を見たことが俳優を目指すきっかけという師弟関係。コルムは映画『レ・ミゼラブル』の司教役でも拝見できる。渋カッコ良さ抜群だ。

作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーも登場

カーテンコールでは、作曲家のアンドリュー・ロイド=ウェバーとプロデューサーのキャメロンも出てくる!
『CATS』『エビータ』『ジーザス・クライスト・スーパースター』などを手がけた、イギリスの作曲家。『オペラ座の怪人』とともに私の中の双璧をなす『CATS』のメロディアスな曲は、私の心を何度癒してくれたことか。
初代クリスティン役に抜擢した、彼の元妻のサラ・ブライトマンも終幕のカーテンコールでゲスト出演し歌唱するのでご注目。

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8月のラミン・カリムルー来日公演の詳細はこちら

そろそろ、チケットの先行発売も始まる頃。
楽しみー

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