日常:おれとタニタとバーチャロン
よう、兄弟。俺だ。もう今年も一月が過ぎそうだな。
お前は「電脳戦機バーチャロン」を知っているか?
セガから出てた対戦ロボットアクションゲームだ。初出はもう24年前になるので知らなくても無理はない。もう十分すぎるほどレトロゲームと言える時期の作品だ。
だがこのゲームの楽しさに匹敵するゲームはそう何本も出ていない。
その最大の特徴は「ツインスティック」だ。
ツインスティックとはどんな物かというと、ロボット作品でよくある、主人公とかが操縦する時にガチャガチャ動かすレバーみたいな代物だ。
バーチャロンはその専用のコントローラーのおかげで実際に機動兵器を動かしているような臨場感が得られ、当時としては結構な人気を博した。
俺もこの作品で他者と競う楽しさをしったおとこだ。
しかしこのツインスティックは家庭用ゲーム機で再現しようとすると結構な難物で、はやった当時にでた代物は耐久性が低めで(ユーザーがプレイ中に力みやすいのも手伝って)壊れやすい印象の商品でもあった。
もっともこれはプレイヤーが力を込めすぎなの一因ではある。
そのツインスティックがセガではなくタニタから出る事になったのだ。なぜか。
実はタニタの社長殿が無類のバーチャロン好きで最新フォーマットで使えるツインスティックを作りたいと提案したのである。
※セガ側は様々な検討を行った結果タニタが手を上げるまで諦めていたのだ。
余談だがタニタの社長殿、「一企業の経営を立て直した重装甲高機動のドリル特攻兵器を操るン十年のベテランパイロット社長」とかいう字面だけで美味しすぎる設定の持ち主である。なおメディア露出し始めの頃はちょっと慣れていなかったのか表情が硬めでシャイな印象を受けたものだ。なおバーチャロンの制作者と直接対戦を行って勝利している。つよい。
なお、ツインスティックのクラウドファンディングのプロジェクトページは以下である。締め切りは2019年1月30日までだ。わすれるな。
タニタのスゴイ所は本業のもうけを惜しみなくつぎ込んで…などという無茶ではなく、クラウドファンディングでピンポイントで熱心なファンに届けられるようちゃんとビジネスとして成立するように企画進行した点だ。
今回のツインスティックプロジェクトが成功したおかげでマニア向けのニッチな商品もビジネスとして成立することが証明されたことが大きい。
たくさん売れない、というだけで企画流れになる惜しい商品はいっぱいあるからな、良い事である。
また、俺的にはバーチャロンのバもわからないまま企画進行に放りこまれたあげく「立ってる二本の棒は何でもツインスティックに見えちゃいます……」というくらいに情熱を込めて企画を成立させてくださったプロジェクト担当者に感謝を送りたい。ありがとうございます。
以下にツインスティック対応作品を挙げていく。
同じシリーズだが作品ごとにゲーム性は大きく異なる、好きな作品を選べ。
1:電脳戦機バーチャロン
シリーズの初出となった作品だ。
全機体「カトキハジメ氏」デザインのキャラクターと軽快で臨場感のある操作性からゲームセンターでヒットしこの後に続くシリーズが産まれるようになったのだ。
初出の作品ゆえにとがったバランスとなっているがそれがいいという古参兵もいる。
前作の人気を受けて制作された二作目である。
システムとプレイヤーの思い通りに動く操作性、当時としては非常に美麗なグラフィックから大きな反響を得た作品だ。
ハイレベルなプレイヤーの対戦ともなると攻撃がヒットしないほどの読みあいとなりきわめて熱い戦いが繰り広げられる。
半面攻撃がヒットせずよけあいに終始するのは興ざめになる事もあり今後の作品への課題となった。
対戦フォーマットが2対2へと変更され、多彩な機体へと乗り換える事が可能になった。共闘という要素を取り入れた初期の頃の作品と言えるだろう。
オラトリオタングラムで隙が少なく攻撃が当たらないことからフォースでは隙の時間が拡大し、より読みあいが重要な作品となった。
また共闘対戦なのでパートナーとの連携も非常に重要である。
敵の長距離支援などを声掛けするかどうかなどのコミュニケーションが戦う上で重要な要素となり、プレイヤー間のコミュニケーションを促進したのだ。
なお、侍めいた機体やネコミミ魔法幼女機体とかいうとがった個性の機体も追加された。もちろんカトキハジメ氏のデザインである、どうしてこうなった。
長い長い雌伏の時を経て発売された最新作である。
制作者が何度も企画を出してはボツった結果、「バーチャロンと禁書目録を悪魔合体させたら面白いんじゃね?」とかいう思いつきをそのまま実行した結果誕生した公式クロスオーバー作品。
一見すると際物だがシナリオは全て禁書目録の著者が情熱込めて書き上げており、ゲーム側もセガが手掛けているため決して思いつきだけで作られた作品ではなく、ちゃんと作りこまれている。
この作品の発売を機にタニタがツインスティック制作とか言い出したのであった。
また、本作品のBGMはゲーム曲のレジェンド 古代祐三氏が手掛けておりこちらも要注目だ。
今回はここまでだ。おまえも良いロボゲーライフをおくれ。またな。
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