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ビデオゲームは作者との対話なんだ!【フリゲ戦闘なしRPG「WANDERLAND」が面白かった話】


この記事を目にしている皆様。
ゲームをやっていて一番「嬉しい!」と感じるのはどういう瞬間でしょうか?

難しいステージをクリアできたとき。わかります。

レベルが上がって、新しい呪文を覚えたとき。ワクワクしますね。

練習して、できなかったコンボができたとき。感動ですよね。

・・・「嬉しい!」瞬間は人それぞれ色々だと思います。

ですがあえて言いたい、自分が「これこそ嬉しい瞬間だ!」と思うものは、"ゲームを通して向こう側に作者のぬくもりを感じられた時"なんです。

そこで今回は、"作者のぬくもり"をとても感じられて良かったフリーゲーム「WANDERLAND」を紹介したいです。

夢の中の世界を歩くRPG、「WANDERLAND」

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真っ暗な空間にポツンと1つだけ浮かんでいるドア。
歩いていってそれを開けてみると、どこかも分からない場所で目が覚めるところから物語は始まる。

そして、どことなくサイケデリックな風景を当てもなく歩いていく。
すると道すがら、主人公はふたりの人物(ケモノだけど)と出会い、道をともにすることになる。

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名も知らないふたりといっしょに無秩序な世界を彷徨う。
滝の流れる平原、ドアを開けるとトリックアートの中、それから次は空に浮かぶ箱の上・・・

しばらくすると、いくつかのことが分かってくる。

ここが夢の中の世界であること、
それから主人公たち3人はたまたま同じ夢に迷い込んでしまったこと・・・

あてなく彷徨っていた3人は、協力して「夢の出口」を探すことになる。

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・・・これが物語の大筋です。


ここが良い!① バリエーション豊かなマップ

「WANDERLAND」は夢の世界の話ということで、先へ進むにつれて目まぐるしく風景が移り変わっていきます。

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端的に言って、センスが良いグラフィックだなぁ!という感想です。
アセットのデザインもさることながら、スタイリッシュな色合いが○です。

夢というテーマだからできる大胆な表現と変化。
「次のマップはどんな見た目なんだろう?」というワクワクが、ゲームを先へ進めるモチベーションを湧かせてくれます。

スクリーンショットで紹介したのは全体の一部に過ぎないので、他のマップも是非自分の手で遊んで確かめていただきたい次第。


ここが良い!② かわいいけど人間味あるキャラたち

「WANDERLAND」の世界には、主人公と行動をともにすることになる3人と、そしてその他に、夢の住人らしき人たちが登場します。

そして、ここが本題です!
この登場人物たちのダイアローグが好きなんです。

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シニカル、だけど、そのシニカルな態度の奥に純粋さが見え隠れするお兄さん。通称「センセー」
シニカルなんだけど口数がやたら多い。実は作者の人も一番気に入ってるキャラなんじゃないだろうか・・・?

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あまり自分のことを語らない謎の多い少女。センセーと違ってパッと見は人当たりが良さそうなのだが、発言からたまに底知れぬ闇が垣間見える。
どことなく狂言回し的な風味がある、通称「お嬢さん」

このほか、仲間として最後まで連れ回すことになる「センセー」と「お嬢さん」以外にも、個性的な人物たちが登場します。

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さて、すべての登場人物に共通して言えることなのですが、どうやらこの世界にいる人物にはみんな、なにがしか悩みやコンプレックスがあるようなのです。
どのキャラも妙にリアリティのある悩みを吐露するので、とても人間味を感じさせます。この人間味がテキストに魅力を持たせていて、「次はどんなキャラが出てきて、どんな話をするんだろう?」というワクワクが、これまたゲームを先へ進めるモチベーションを湧かせてくれます。


しかし、この「人間味」について思うことがあります。
どうして自分はテキストの人間味に面白さを感じたんだろう?と。

そこで、このnoteの冒頭の部分へと戻ります。


それは、"向こう側に作者のぬくもりを感じられた時"

自分が「これこそ嬉しい瞬間だ!」と思うものは、"ゲームを通して向こう側に作者のぬくもりを感じられた時"なんです。

自分は、冒頭でこう書きました。
つまり、自分は「WANDERLAND」の人間味あるテキストの向こうに、ゲームの作者さんの姿を垣間見ることが出来たから、よりゲームを好きになったのだ。色々考えた結果、自分の中ではこう結論づけました。

「WANDERLAND」の登場人物はみんな、言ってみればきっと、作者の方の「心のカケラ」とでもいうべきものなのだと思います。
たぶん「センセー」も「お嬢さん」もその他のキャラも、きっと作者の方の心のなかに何かしらモデルとなった出来事や人物などがいて、おそらくそのモデルを色濃く反映している。

そうして作者の方自身の心から切り出して作り出されたキャラだからこそ、それぞれのダイアローグに人間味があるのでしょう。

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そして自分は、その「心のカケラ」であるキャラたちを見て、そのカケラを組み合わせながら、「作者の方はどんな人なんだろう?」ということに思いを馳せました。
これが"ゲームを通して向こう側に作者のぬくもりを感じられた時"です。


作者のぬくもりがあるゲームって、貴重だ

「ひとりで作っている」からこそ、作者の個性がダイレクトにゲームの内容に反映される。だからこそ、ゲームに散りばめられた色々な要素から"作者のぬくもり"を感じることができる。
これは、ひとりで作られたゲームならではの良さだと思います。

きっと無意識に"作者のぬくもり"を、そのゲームが持つ魅力として感じ取っているプレイヤーの方も多いはず。
たとえば、自分も大好きなゲームの一つですが、「Undertale」のファンの中には、きっとゲームを通してTobyFox氏という存在そのものに惹かれた方も多いことでしょう。

しかし、「ゲームをひとりで作る」というのは大変なことです。
(いや、多人数で作るのだってもちろん大変ですが・・・)

「WANDERLAND」とその作者さま、
そしてゲームを通して表現者であろうとする全ての人に、拍手とエールを贈ります。

また新たな"作者のぬくもり"のあるゲームに出会えることを祈りながら・・・

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以上

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ぜひプレイあれ!

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「WANDERLAND」が配布されているBOOTH
https://r256.booth.pm/items/2656949

作者「onecon」さんのTwitter
https://twitter.com/R256_

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