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ごみ削減に全力投球。自然素材はぜ~んぶ焚き付け・・・田舎暮らしラプソディーその⑥
思いもよらない展開で東京→茨城の山奥へと引っ越すことになった今から30年前の人生備忘録。
「田舎暮らしラプソディー」は1992年の暮れから1996年に体験した30代前半の時の田舎暮らし経験を、2001年に、あるミニコミ誌からインタビューを受けて記事になったものに追記して書いたものです。
冷蔵庫がないってことは、
おのずと乳製品と肉類、動物性の食品が食卓から消えてゆくってことです。
マクロビオティックというのは野菜の皮をむかないのですが、大家のおばあちゃんは普段から皮をむいていませんでした。
はじめて煮物をもらった時に、
「あ、皮つきだ」って。
びっくりし、皮付きの煮物は鮮烈でした。
でもそこで皮つきってことはゴミも減るんだと気が付いた!
当時はゴミの収集がなかったから、何とかしてゴミを減らそうという意識がすごく大きかったんです。
おばあちゃんはいつも私たちのことを気にしてくれていて、おかずを作っては持ってきてくれました。
野菜を作ったのもこの田舎暮らしでが人生初。
でもそのほとんどをおばあちゃんがやってくれていました。
私たちの手つきが、危なかしくって見てられなかったんだと思います。
朝の5時に起きると、すでに玄関前には収穫された野菜が置いてある。
一体何時に起きて畑をやっているんだ?
あるときおばあちゃんに聞いてみると、
「3時には起きて仕事してるよ」
というのでびっくりしました。
野菜を自分たちで作ると、最初は感動で、丸ごと全部使いたくなります。
マクロビオティックでは当たり前のように大根や人参、ゴボウの皮はむきません。
「野菜を作って食べるということは、自然のものしかゴミにならないんだ」と、
そんな当たり前のことにやっと理解がいったというか。。。
そういう意識の変化から、暮らし方も食事法もどんどん変わっていきました。
大根の葉っぱから花が咲く、っていうあたりまーえなことすら当時は抜け落ちてしまっていて、いちいち感動してましたが、これは花が咲く前に収穫するものとおばあちゃんから諭されました。
かまどを焚くときは、燃やせるものはすべて焚き付けに使います。
ところが、加工のされ方によって焚き付けになる紙とならない紙があることがわかりました。
ゴミになってしまったとき自分たちの手に負えるもの、ということを考えるとおのずと自然素材のものを入手する選択肢となりました。
毎日使う焚き付けは貴重でした。
量も必要なのでトイレの紙すらも助かりましたが、これらはあっという間に燃え落ちてしまいます。
通販の雑誌は全く戦力にはなりませんでした。
乾燥したスギやヒノキの葉や枝は、火にくべるととてもいい香りがするので大好きな焚き付けでした。
灰もリサイクルして、トイレの匂い消しや草木染の媒染、あく抜きに使いました。
灰まですべて使えるなんてすごいと思いながら、自然って無駄がないなぁ~と日々感動して使っていました。