【二十二節】暇乞い
ここは怪奇幻想倶楽部
雨の降った日だからもう十日経つだろうか
にこにこ笑う翁が宿に来た
一様に見た者は皆、ニタア~と笑うと言う
どうも声が出ない老翁らしい
近寄って来るふうもなく、ただ幸せそうに笑う
同じ頃、別の宿に巣食っていた婆さんと手招き女が揃って消えた

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