ラショウ 現代イタチョコ文章 2
あるネパール新聞の記事(1面(一番重大な記事))2018/11
『左磁美賞(さじみしょう)』特集
赤馬(セキマ)が駆使した恐るべき美術拳「左磁美賞(さじみしょう)」
今回はラショウ著作「主なチョ作」で登場した、
恐るべき現代美術拳『左磁美賞』にスポットをあてる。
あたれーー!ええい、そんな口で簡単にあたるものではない。
照明屋になり、それ相応の盛り上がりを見せるスポット配置が
わかるまでどれほどの日数が必要か。同じく左磁美賞にもたく
さんの素質、素養、租庸調、そして日数が必要となる。
左磁美賞(さじみしょう)とは?
そう、辰馬のライバル、赤馬(せきま)が使っていた拳法だ。
美術拳は抽象画系の右磁美掌と具象画系の左磁美賞とに分かれる。
右磁美掌は語の末尾でわかるように、まだ拳法らしさがあった。
だが一子相伝であるため、最後の継承者と目された男が日本イラ
ストレーション大賞欲しさに伝承を辞退してしまった。ここで右磁美掌は
潰えてしまう。それを見てあわてた左磁美掌は末尾を賞とし、美術系の
賞のように見せかけて、なんとか継続をした。一子相伝ではなく
大賞を5名としたのも功を奏したのだろう。それでも応募者が少なすぎて
結局4名が受賞したのは気まずい展開だった。
これがいわゆる左磁美賞4兄弟である。赤馬はこれの三男である。
左磁美賞(さじみしょう)の実際
美術拳法を初めて耳にする人も多いだろう。左磁美賞も象形拳の一つだが
ネズミにだまされて十二形拳に入ることができなかった。
なのでいまだにネズミを見かけると追いかけてしまうのです。
1、まず作品のタイトルを言う。 ここで既に面食らった方も
居たかも知れない。普通の拳法と大きく違う点だ。
2、描きたい作品をイメージする。
なるべく自由にのびのびと考えてください。先生や仲間にほめられようとか
せずに。対戦する敵にどんな風に思われても構わないではありませんか。
それが心から本当にできた時にきっと素敵な作品となり、みんなに喜んでもらえるのです。
3、イメージは具現化し(美術心のない相手にほど)ダメージを与える。
いじょうです。
仮弁筆宅(かりべんふでたく)
まず相手の戦意をそぐ左磁美賞の基本の技であるが、
仮弁筆宅の解釈によって使い手によって全く違う絵柄、
構図になることも多い。赤馬は基本的に直球気味。
複写虎 トナー少 店員呼(ふくしゃどら となーしょう てんいんこ)
左磁美賞究極奥義の一つ。
複写虎シリーズの中でも最も強力でこの技を回避できた相手はいない。
虎が調子の悪いコピー機の扱いに苦戦し、
どうしようかどうしようかと迷いながらもついに店員を呼ぶさまに誰もが感動する技。
読後本塔十一月傾倒(どくごぼんとうじゅういちがつけいとう)
発音しにくく語呂も悪いので比較的使われにくい技を紹介しておこう。
読後に積み上げた本の塔はページの偏りにより特別の力が生まれるというが、
これをベクトルに換算したら?しかも痛い目にあいやすい十一月に
本の塔が倒れてくるとしたら?身の毛もよだつ技である。また、唯一この技のみ
十一月についての何の描写もしなくてよいという決まりがある。
最終複写虎 領収押忘 店員不呼泣々帰
さいしゅうふくしゃどら りょうしゅうおうぼう
てんいんふこ なくなくき
これも少し発音しにくく、覚えにくいので使われにくいが、
複写虎シリーズの究極最終奥義である。最終奥義だから最終ではない、コピーをし終えたという意味で
最終複写虎なのである。その時に領収書ボタンを推し忘れた悲哀はそれを経験したものにしかわからない。
どうにもならないし恥ずかしく、店員を呼べず帰るしかない。
それを技とされたら?涙を禁じ得ない。
もうやめていいですか?
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