第七回:理想は理想的なのだろうか
理想の理想性について考えましょう。
たとえば、理想的な一日を思い浮かべてください。なんだって構いません。私なら、だれにも邪魔されず一日中執筆に時間を使えるとか、あるいは読書に没頭できるとかいった一日になるでしょうか。そのような一日が訪れたら、実に素晴らしい気がします。
では、その日がずっと続いたらどうでしょうか。死ぬまで一生続いたら。
きっと私は退屈を覚えてしまうでしょう。そこにあるのは、単調さであり、常に予測可能な事態です。
あるいは、極端な例を考えることもできます