映画『君たちはどう生きるか』を観た感想
(下書きに書いたまま長らく放置していて、熱も冷めたので中途半端だけど投稿しちゃうかと思ったので、投稿w)
やっと、宮﨑駿監督作品「君たちはどう生きるか」を蔦屋で借りてきて、鑑賞した。
一言でいうと「とても面白かった!」
私より頭の良い色々な方々が、考察を入れて素晴らしい感想をまとめていらっしゃる※が、私もバカなりにどう観えてどう感じたのか無駄に書いてみることにした。
※4記事ほどしか読んでいないが
あらすじ
作中年表をまとめてくださっている人も…
時間軸について
少なくとも3人の時間軸が存在していると思う。
大叔父とヒサコ(ヒミ)と眞人
これらは並行して存在しており、各時間軸から他の時間軸の過去には干渉できない。
そしてもう一つの並行の時間軸が塔の中、下の世界の時間軸。
並行に存在している塔の時間軸を通してのみ、他の時間軸と交わることが出来る。
また、上の世界の時間と下の世界の時間は同じ進み方ではない。
眞人とヒミが一度父親の前に姿を表したとき、糞まみれになった父親が、脱出後のシーンでも糞まみれのままなので、外の世界では殆ど時間が経っていない。
となると、1年間行方不明だったヒサコは、相当長い時間下の世界にいたことになる。しかし成長していないヒサコ。下の世界では体の時間は止まっているようにも思える。
しかしそうなると、大叔父が老けている説明ができない。
なので、体の時間が止まっているわけではなく、ゆっくりと進んでいることになると思う。
きっと永遠とも思える時間、悪意のない13個の積み木を探していたのだろう。
ヒサコの子ども時の時間と眞人の時間が並行なのは、時の回廊が有限であることからもわかる。
そして、異なる時間軸の世界があると、タイムパラドックス問題が発生するが、この世界には存在しないと思われる。
そうすべてが予定調和なのだ。
大叔父も眞人には、引き継いでほしい。やら13個の積み石を積み上げてほしいとは言っているが、ヒサコには、最初から帰すつもりな発言をしている。そう継ぐなんてことは最初から考えていないのだ。
まぁこの表現は若干語弊があるのだが…
またこれは大叔父の意思なのか、石の意思なのか、きっとどちらでもありどちらでもないのだと思う。
ペリカンについて
私はこのペリカンたちは、年金生活の高齢者を表しているのではないかと思った。ワラワラという新しい命を食べたいわけではないが、世の中の仕組み上、犠牲にして生きざる得ない状況なのではないかと。
あの老ペリカンが「殺せ」的なことを言うのも、安楽死を願っている高齢者の言葉なのではないかと。
そして新しいペリカンは飛ぶことすら諦めた。とは、この世の中の仕組みを自ら変えようとしてない60,70代の高齢者の人たちを指しているのではないか?
そんなふうに思った。
個人的に、私は介護費の100%自己負担にしつつ、公費での安楽死制度を早く導入していただきたいと常々思っている。
きりこの謎
きりこは、最後まで謎の人物だった。
上の世界を知らず、下の世界にずっといたらしいので、下の世界で生まれたのではないかと思う。そしてヌマガシラを殺している。ヌマガシラもワラワラのための食料だったのか、そうではないのかはわからないが、その際頭に傷を負っている。眞人の頭の傷は悪意だが、きりこの傷も同じく悪意を示しているのだろうか?
また、きりこはヒミと一緒に、ヒサコの現実時間に出ている。出た瞬間から記憶を無くしているはずなので、なかなか大変だったのではないかと思う。
あいこの話には出てこない所から、一緒に出はしたものの、すぐに別れたのではないかと思う。
で、行く宛もなく少し彷徨い、後から使用人として上がり込んだのではなかろうか?というか、青鷺を通して大叔父が手引きしたのかもしれない。
若かりしきりこがたばこを吸わないのは、おそらく知らなかったから。使用人になってから出会ったのだろうと思う。
雑多
ばあやたちの名前
作中「きりこ」くらいしか、頭には残らない(出てこない?)けど
あいこ
いずみ
うたこ
えりこ
おゆき
かずこ
きりこ
と、あいうえお順で名前になっている。
7人のこびとのオマージュなんていう噂も…
わらわら
わらわらは、人として生まれる予定の存在。
きりこがずっと飛べなかったと言っている