儀礼と儀式の違い【儀式論 第一章「儀礼と儀式」】
今日は第一章
『儀式と儀礼』を紹介します。
…
儀式と儀礼って?
儀式と儀礼って
何が違うんでしょう?
辞書的な意味としては
儀礼:社会固有の礼を示すもの
儀式:儀礼を具体化するための個々の行事
これでも、何だかイマイチ、ピンときませんね。
言い換えている部分があるので
そちらも紹介します
つまり、
儀礼=文化
儀式=文化の「核」
ということです。
こうなると、かなり身近なものに
感じられてきますよね。
「文化…って言うと身近かもしれないけど
普段からそんなに儀式とか儀礼ってある…?」
という疑問がある方もいるかも
しれませんが、
アメリカの宗教学者W・R・コムストックに
よると
ということで
お辞儀も、握手も儀式なんです
先ほどの、儀式=文化の核
という話も合わせると
家族間の食前のお辞儀も
友人と出会った時の握手も
文化の核
ということになります。
こうなってくると
私たちが普段何気なく行っている所作に
私たちの「文化の核」があることに気づいて
ちょっと面白い気がしてきますね。
…
カタとカタチ 道と悟り
第1章の中で、個人的に面白かったところを
もう一つ紹介します。
芸能や武道には規範となる「カタ」があります。
それを具体的な実践=「カタチ」にするためには
「カタ」を完全に表現する必要があります。
規範である「カタ」の完成版が「カタチ」
というわけです。
規範となるカタを、
洗練して具現化してカタチにする
その実践の過程が『道』
さらに、実践による「カタチ」から
もう一度抽象的な「カタ」を見出す境地
それが『悟り』だというわけです。
自分なりの悟りの境地…というのは
少し憧れてしまうところがありますが
それは、考えて辿りつくような
ものではなくて
規範の具現化する実践を行い
「カタチ」を作った上で
さらにその先の実践の中で
見つかる境地なんだな…と
まずは規範に従って
「カタチ」を具現化するところから
やる必要がある、ということですね。
…
まとめ
儀礼と儀式は「文化」と「文化の核」である
儀礼は文化であり
儀式は文化の核である
日常の、食事の前のお辞儀や友人との握手も
一種の儀式である。
「悟り」にたどり着くには
実践の中で「カタチ」から「カタ」を
見いだすことである
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