【感染予防】ついうっかり顔に手をやって感染してしまう24の仕草(写真付き)
ここで紹介する24の仕草は、手指にウイルスがついている前提で目鼻口から接触感染する可能性を示したものです。もちろん、安全に管理されている自宅内では問題ありませんし、外出先やオフィスでも、しっかりとした手洗いやアルコール消毒をしたあとであれば、これらの行為はまったく問題ありません。
[目]
1. 目をこする(かゆさ、眠さ)
目がかゆいときに、まつ毛の上から横に指を擦りつけるようにしてしまいがちです。また、眠いとき、寝起きのときも、人差し指の側面や親指の付け根で目をゴシゴシしがちです。乗り物内で眠いとき、居眠りしたときなどに注意が必要でしょう。小さな子どもよくやる仕草です。
2. 疲れ目を押さえる
仕事や勉強で目を酷使したとき、目頭を押さえたり、まぶた全体を手のひらで押さえてしまうことがあります。
3. 涙をぬぐう
つらさなどに滲み出た涙を指でぬぐうことや、誰かの訃報に接するなどの悲しみの涙を指でぬぐうことで感染することがあり得ます。
逆に、感動して出た涙を指でぬぐうときにも注意が必要です。感動する映画を観るときなども気をつけなければいけないでしょう。
4. コンタクトを出し入れする
コンタクトは直接、眼球に接します。指も粘膜に触れる可能性があります。必ず十分に手洗いや消毒をしたあとの清潔な手で扱うようにしましょう。
5. アイメイクする
アイシャドウやアイラインを指でぼかしたり、二重瞼をつくるときに指先で目の粘膜に触れてしまうかも知れません。特に、外出先のトイレの鏡の前などで化粧するときには注意が必要です。
6. 目ヤニを取る
目ヤニが溜まって違和感を感じると、無意識に手が目に伸びてしまいます。指先や人差し指の第二関節で目頭をこすってしまいがちです。
[鼻]
7. 鼻をほじる
手指が清潔でないときの鼻ほじりは、体の中にウイルスをインサートするような行為です。特に、公共トイレの個室で鼻をほじる行為は自爆行為といえるでしょう。鼻なんかほじりませんという人も、鼻の穴の中が痒いときに無意識に5ミリほど親指や人差し指の先を突っ込んで爪先で中を掻くことがあります。
8. 鼻水が出そうなときに鼻の下を指で触れる
鼻水が出そうなときに無意識に鼻や鼻の下を指で触ることがあります。泣きそうなときや、ラーメンを食べて鼻水が垂れそうなときなどにやりがちです。また、鼻をすするために片方の穴を指で塞ぐこともやりがちです。
実際に指に鼻水が付くようなら危険です。
9. ティッシュで鼻をかむときに指が触れる
鼻水の話ではありませんが、ある調査によると、0.05ml(およそ水1滴分)の900万個の大腸菌液が何枚トイレットペーパーを重ねると大腸菌数がゼロになるか測定したところ、36枚だったそうです(「ふん便の特殊性と糞便汚染指標菌(大腸菌)の測定」日本防菌防黴学会誌,1991)。鼻をかんだときに、鼻水が手についたことはないでしょうか。逆に、指のウイルスがティッシュ1枚を通して鼻の粘膜に付く可能性もあると考えた方がよいと思います。
10. 咳やくしゃみで唇に手が触れる
マスクをしていれば別ですが、手のひらなどで咳を受けるときに、唇と手がくっつくことがあります。こうなると、手指についたウイルスを体内に入れてしまう可能性が生じます。体から出す行為という意識で咳やくしゃみをするものですが、実際には、体に入れるという行為になってしまうおそれがあります。
11. 薬を飲むときに唇に手が触れる
手のひらに乗せた薬を飲むとき、必ずといってよいほど、下唇と手のひらがくっつきます。病院や介護施設では最も警戒し、院内感染や施設内感染の重要な原因として対策を講じなければいけない行為だと思います。
具体的な対策は私の下の記事を参考にしてください。
12. お菓子やナッツを手のひらに乗せて食べて手指が唇に触れる
小さなお菓子やナッツ類は、手のひらに乗せて一気に煽るように食べがちです。唇と手のひらがくっついてしまいます。柿の種、ナッツ類、ポップコーンなどをお子さんに食べさせるときは、注意してあげてください。
13. 小さな果物(ブドウ、イチゴなど)を食べて指が唇に触れる
小さな果物、特にブドウやイチゴは指でつまんで食べることが多くあります。清潔な手で食べるようにしてください。
14. 食べこぼしの拾い食いをして指が触れる
食事時、テーブルにこぼした米粒やおかずを反射的に指で拾って食べてしまうことはないでしょうか。この際に指先と唇が触れてしまいます。大人でも人目がないときにはやってしまう人がいるかも知れません。
15. 飲み物・食べ物が指についたときに舐める
缶飲料を開ける際にしずくが手に跳ねたりしたときや、ケーキのクリームが指に付いたりしたときなどに、思わず舐めてしまうことがあります。小さなお子さんには特に注意が必要かも知れません。
16. タバコ、つまようじで唇に指が触れる
タバコをたしなむときに、唇に指が触れがちです。また、つまようじで奥の歯をせせるときに、リーチ不足で指が唇に触れてしまうことがあります。
17. 飲食後に口を手でぬぐう
飲み物を飲んだあとなどに濡れた口を無意識に手のひらや指でこすってしまうことがあります。
18. 爪を噛む、唇の皮をむく
爪を噛んだり、唇の皮をむく癖のある人がいます。手が清潔でなければかなり危険な行為です。
19. 笑うときに口を手でおおう
大きく口を開いて笑うときに、口の中を見せないように、マナーとして口を手のひらで覆うことはよくあります。その際に、手のひらと唇がくっつかないようにしましょう。
20. 驚きで口をおおう
驚いたときに思わず口を押さえてしまうことがあります。
21. アクビで口を押さえる
退屈したとき、疲れたとき、眠いときにしてしまうアクビにも注意。口を押えてしまいがちです。つまらない授業、仕事明けの疲労ピーク時、あるいは列車・バスに乗ってウトウトしている際などに注意しましょう。
22. 痛み、吐き気で口をおおう
痛みや吐き気など、体の異状に耐えるときなど、人は顔を手でおおうことがあります。トイレできばるときも顔に触る人はいるかも知れません。
23. 考え事をするときに口に手を当てる
考え事をするときに、無意識に口に手を当ててしまうことがあります。
24. 頬杖をついたときに口に手が当たる
頬杖をつくときに、手であごや頬を支えていれば問題ないのですが、少しずれて口に手が当たってしまうことがあります。疲れているときなどに注意しましょう。
まとめ
ああ、こんなに無意識にやってしまう行為まで注意しなければいけないのかと、絶望する必要はありません。
「接触感染」に対する意識すべきことは、ひとつ。目鼻口に手を近づけないこと、これだけです。
ここでは「接触感染」の注意の仕方について解説しましたが、これに加えて「飛沫感染(空気感染)」に注意を払うために、三密とマスクに注意を払えば、どんなにウイルスが蔓延している環境でも、かなり安全といえるでしょう。