【無料特典付き~♪ 患者啓発 薬局版】災害時の対応できていますか?
・はじめに
自分が生きていた中で大きな地震が二つありました。
一つは、阪神・淡路大震災。
もう一つは、東日本大震災。
自分は、関東に住んでいるのでそういった意味では、とりあえず被害は出ていないのですが、被災された方にとっては、本当に大きなイベントだったと思います。
この記事は、地震が起こる前に仕上げたかったのですが、自分の時間がなくつい後回しになってしまっていました。しかし、昨日、大きな地震があったため、本日公開することにしました。
・対応すること
薬局時代に、日ごろからお願いしていたのは、一点だけでした。薬の備蓄です。
現在の重複防止加算からくる残薬調整とは、真逆のことを言っていると思います。もともと、この加算が作られた理由としては、家庭内残薬が多かったためです。理由としては、たくさんもらっておけば後で使えるだろうとか医師が処方してくれるから断れなかったなどが背景にあります。
調剤された医薬品は、健康保険によって賄われています。国保については市町村が負担している関係上、家庭内に眠っている薬で処方変更などで無駄にうなってしまう薬が多くなることが問題でした。また、製薬メーカーは販売することによって利益を得ることになります。MRが頑張って薬局や病院等につかってもらうようにし、それがこのような家庭内残薬を引き起こしています。参考までに記事を載せておきます。
自分は、重複防止加算の残薬調整については、賛成派です。理由として、薬剤師の服薬指導時に聞き取れているからこそ、病院に交渉できることや薬剤師の仕事について加算はあるべきという考え方です。
薬剤師という職業がプロフェッショナルであるのであれば、業務に対してフィーをとることは当然であり、逆に、自分の仕事をディスカウントするのであればそれはプロとして自分の腕を下げてしまうことになり、世間からも認められずらくなります。
諸外国の薬剤師に比べて、日本の薬剤師の地位が低いのはそういった部分もあると思います。せっかく4年or6年かけて卒業して免許を取得しているのでもう少し優遇されてもいいかなといつも思っております。
さて、横道にそれたので元に戻しますが、備蓄と言ってもだいたい1週間ぐらいでお願いをしていました。適切な備蓄であれば、これは家庭内残薬ではなく、緊急時用でしかありません。
この一週間というのがキモでした。一週間と設定した理由はいくつかあるのですが、冠婚葬祭、特に葬祭の喪主となると、やるべきことも多く、病院とか考える暇すらなくなると思います。もちろん気持ちの整理などもあり、とてもじゃありませんが、薬をとりにいくなどむずいかしいと思います。
大病院であれ、近所のクリニックであれ、予約もしくは通常の受診することがあると思いますが、急な事情で時間が取れなく受診できないことが多々あると思います。もちろん、薬だけにして、受付だけで完結するケースもあるでしょう。ただ、本当に時間がないときは病院やクリニックに行けないこともあると思います。
もちろん、処方箋を受け取った後は薬局で調剤をしてもらわなければなりません。患者さんの待ち時間が思った以上に多いことを考える必要があります。
・避難時
さて、避難時ですが、もちろん、薬を持って出ていただくことは言うまでもありません。
できれば、お薬手帳もと言いたいところです。
ただ、マイナンバーによるオンライン確認によるカルテ情報とも紐づきも少しずつ進められています。
もちろん、サーバーも止まってしまえば、お薬の履歴はお薬手帳でしか対応できないので、有用性はあるのですが、こういった国のサーバーもBCPに対応していると思うので、何か所かでバックアップを取っていると思われます。時代に即した対応をしていく必要があるかなと思います。
お薬手帳でさえ、電子版になっている時代ですからね。本当に必要なことを選んで患者さんに話していかないと、ありきたりの内容を話してしまうのは危険ですね^^;。
よく、避難バックに3日分を入れておいた方がいいというのもお聞きします。できたらそういった避難グッズを作られるといいと思います。ただ、こういったことができる方は、定期的に避難バックの薬を入れ替えられる人ですね。
・避難所での対応
自分は経験ありませんが、災害時におけるDMAT(災害派遣医療チーム Disaster Medical Assistance Team の頭文字をとって略して「DMAT(ディーマット)」と呼ばれます)の対応はすさまじいものです。
なぜ知っているかというと、東日本大震災の報告の講演会に参加したからです。様々な諸問題をネット環境がプアな状態でも、対応しなければならないからです。
また、救援物資が全国から送られてきても、その頃のジェネリックの名称が「一般名+メーカー名」ではなかったため、わかりづらいということがありました。今は、調剤過誤防止の観点から「一般名+メーカー名」に移行しつつあります。
薬の選別から始まり、医師から、在庫のない薬があった場合には代替え案を提案、カルテの作成、お薬手帳の確認など。まさに野戦病院といったところでしょうか。かかりつけの医師であってもガイドライン通り治療されているとは限りません。ある情報を元に提案して患者さんをさばく。多くの日数を出すと他の患者さんに薬がいきわたらないので、最小限の日数で対応する。必要に応じてトリアージをして、緊急性を分けて対応する。まさに別な意味での線上になると思います。どの業種であっても、薬剤師であれば、災害時などでは垣根を越えて協力できればと思います。参考までに下記にリンクを貼っておきます。
・薬局でもできること(特典付き~♪)
さてここまでお読みいただけた方だと、いろいろ各個人で思うことがあると思います。
各疾患ごとでもちろん急いだほうがいいのか、多少、薬なしでも耐えられるのか、薬の定常状態からどのぐらいで薬剤の効果が下がるのかなど色々考えることがあると思います。
自分のおすすめは、当たり前な話ですが、すぐに命に直結するような状態のものは、対応すべき論になります。
かといって自身はだれしもあるわけではありません。
そんな場合には、一つの方法としてこちらのサイトをお勧めしています。自分はLCDEを取得していますが、糖尿であっても他の疾患であっても対応は似ていると思います。資料を無料でDLできるので、是非、一回見てみてはいかがでしょうか?
個人的には、下記がまとまっているでお勧めしています。
・最後に
東日本大震災が過ぎ、早10年弱。
大体、防災の日(9/1)にこういったことを啓蒙活動としていうことが一般的かと思いますが、昨日の大きな地震があると普段から啓蒙をしていく必要があるのか改めて思います。
もちろん、患者さんに医療従事者から知識の押し付けをすることはよくないのは言うまでもありません。
ただ、日常の話題の中からこういった話題を提供できる医療従事者が一人でも多くできることを期待しています。
それが、医療従事者の腕であり、かかりつけ薬局などとして患者さんが選んでいただける一つの基準になるのでしょうか?
かかりつけ薬剤師、かかりつけ薬局は、点数ありきで進んでいる部分がありますが、自分にとってこの二つは、どれだけ他の薬局と差別化をはかれているかにつきます。
自分に置き換えればわかると思いますが、自分が食べ物屋でも医療機関、どれであっても選ぶ基準があると思います。
実務をしている方々が、どういう風にしたら選んでいただけるかを模索していかない限り、かかりつけには程遠いと思います。
ゴマをすればいいというわけではありません。
今後、医療関係はますます淘汰の道を歩むと思います。
せっかく、現場で一生懸命働いていらっしゃる医療従事者が報われないというのは、本当にもったいないことだと思います。少しの意識の変化や行動が、差別化につながることも多々あります。
是非、一度今回のトピックから外れることもあるかと思いますが、話題の一つとして心にとめていただければ、筆者としても幸いです。
本日もお読みいただきありがとうございました。