平成31年(2019年)度東京都登録販売者試験 試験問題(午前)その11 問51-55
・はじめに
では、少しずつ過去問を解いていきましょう。
流れとして、
問題→解説→ワンポイント(現場で使えるような自分なりの考え方)
を入れて少しでも親しみやすくなれば幸いです。^^
問51
(問題)
店舗販売業に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。なお、本設問において、「都道府県知事」とは、「都道府県知事(その店舗の所在地が保健所を設置する市又は特別区の区域にある場合においては、市長又は区長)」とする。
a店舗管理者は、その店舗の所在地の都道府県知事の許可を受けた場合を除き、その店舗以外の場所で業として店舗の管理その他薬事に関する実務に従事する者であってはならない。
b第一類医薬品の販売等をする店舗において、薬剤師を店舗管理者とすることができない場合、過去5年間のうち、登録販売者として業務に従事した期間が通算して2年以上 ある登録販売者は、その 店舗の店舗管理者になることができる。
c薬剤師が従事している店舗販売業の店舗においては、調剤が認められている。
d店舗販売業者は、その店舗に薬剤師が従事している場合であっても、要指導医薬品を販売することはできない。
a b c d
1正 誤 正 正
2誤 正 正 誤
3正 誤 誤 誤
4誤 正 誤 正
5正 正 誤 誤
(答え)3
a〇 これはこの通りですね。管理者として登録するので、別の場所ではできませんね。
b× これは誤りですね。
薬剤師を店舗管理者とすることができない場合、要指導医薬品。第一類医薬品を販売等する薬局や、薬剤師が店舗管理者で要指導医薬品。第一類医薬品を販売等する店舗販売業、薬剤師が区域管理者で第一類医薬品を販売等する配置販売業において、登録販売者として3年以上業務に従事した者で、その店舗において医薬品の販売等に関する業務に従事する者を店舗管理者にすることができる。ただし、この場合、店舗管理者を補佐する薬剤師を置かなければならない。
ここのポイントは3年と補佐する薬剤師を設置することですね。第一類を販売するため薬剤師は必要であることもポイントですね。
c× これは誤りです。店舗販売業はあくまで一般薬を販売するための業のため、調剤所がありません。調剤をするには調剤所の設置をしたのち薬局開設許可証が必要になります。
d× これは誤りですね。店舗販売業があれば一般薬は販売できるし、要指導医薬品は薬剤師でしか販売できないので、販売できないという部分があやまりです。
問52
(問題)
配置販売業に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a区域管理者が薬剤師である配置販売業者は、一般用医薬品及び要指導医薬品を販売することができる。
b配置販売業の許可は、配置しようとする区域をその区域に含む都道府県ごとに、その都道府県知事が与える。
c配置販売業者は、購入者の求めに応じて医薬品の包装を開封して分割販売することができる。
d配置販売業者又はその配置員は、その住所地の都道府県知事が発行する身分証明書の交付を受け、かつ、これを携帯しなければ、医薬品の配置販売に従事してはならない。
1(a、b)2(a、d) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)
(答え)4
a× これは少し難しいのですが×です。配置販売業では、薬剤師であっても要指導医薬品を販売できません。要指導医薬品を薬剤師が販売できるケースは、店舗販売業か薬局になります。
b〇 これはこの通りですね。薬局も店舗販売業も配置販売業もすべて都道府県が与えます。
c× これは誤りですね。分割調剤以外開封はできないので注意が必要ですね。
d〇 これはこの通りですね。身分証を持っておくというところがポイントかと思います。
問53
(問題)
医薬品のリスク区分 に応じた情報提供に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a店舗販売業者が第一類医薬品を販売又は授与する場合 には、その店舗において医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、書面を用いて、必要な情報を提供させなければならない。
b配置販売業者が第二類医薬品を配置する場合には、その業務に係る都道府県の区域において医薬品の配置販売に従事する薬剤師又は登録販売者に、必要な情報を提供させるよう努めなければならない。
c店舗販売業者において、第三類医薬品を購入した者から相談があった場合、医薬品の販売又は授与に従事する薬剤師又は登録販売者に、必要な情報を提供させることが望ましいものの、特に法令上規定は設けられていない。
d店舗販売業者 は、指定第二類医薬品を販売又は授与する場合には、当該指定第二類医薬品を購入しようとする者等が、禁忌事項を確認すること及び当該医薬品の使用について薬剤師又は登録販売者に相談することを勧める旨を確実に認識できるようにするために必要な措置を講じなければならない。
a b c d
1誤 正 誤 誤
2正 誤 正 正
3誤 誤 正 誤
4正 正 正 正
5誤 正 誤 正
(答え)5
a× ここはすぐに×とわかってほしいですね。登録販売者が第一類を販売できないことがわかればすぐに誤りとわかると思います。
b〇 これはこの通りですね。補足説明ですが、~者とついた場合、通常は法人を指します。そのため、会社がそのような体制に普段からするようになっているということですね。努力義務ですが・・・。
c× まあ普通に考えても×ですよね。第二類は情報提供に努めること、第三類は情報提供することが望ましいになりますので注意が必要です。
d〇 これはこの通りですね。購入者が禁忌事項を確実に認識できるような措置を講じなければなりません。
問54
(問題)薬局における 医薬品の陳列 に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a要指導医薬品と一般用医薬品を混在しないように陳列しなければならない。
b要指導医薬品は、薬局等構造設備規則に規定する要指導医薬品陳列区画の内部の陳列設備、かぎをかけた陳列設備、又は要指導医薬品を購入しようとする者等が直接手の触れられない陳列設備に陳列しなければならない。
c指定第二類医薬品は、薬局等構造設備規則に規定する「情報提供を行うための設備 」から10メートル以内の範囲に陳列しなければならない。
d開店時間のうち、一般用医薬品を販売し、又は授与しない時間は、一般用医薬品を通常陳列し、又は交付する場所を閉鎖しなければならない。
a b c d
1正 正 誤 正
2誤 誤 誤 誤
3正 正 誤 誤
4正 誤 正 誤
5誤 正 正 正
(答え)1
a〇 これはこの通りですね。要指導、第一類、第二類、第三類ともにそれぞれ仕切り等でわかるようにして分けて陳列する必要があります。
b〇 これはこの通りですね。陳列設備から1.2m以内の範囲に購入者等が立ち入ることができないところの区画、もしくはかぎをかけたガラスケースなど、購入者等が直接手を触れることができない陳列設備に陳列になります。あとは空箱を普通に売り場に置いておきますが中身はないのでカウンターで出して説明になると思います。
c× これは×です。こういった数値は覚えるしかないので試験前に叩き込むしかないですね。情報提供を行うための設備から7m以内の範囲に陳列になります。
ただし、かぎをかけたガラスケースなどに陳列されている場合や、指定第二類医薬品の陳列設備から1.2m以内に購入者等が進入できないよう必要な措置が取られている場合を除くので、こういった例外規定も覚えておくといいと思います。
d〇 これはこの通りですね。ここで言いたいのは例えば、薬剤師不在の時に要指導医薬品や第一類医薬品が販売できないので、その間は、閉鎖するという部分を問いかけている問題だと思います。
問55
(問題)
医薬品医療機器等法第29条の3に基づき、店舗販売業者が、当該店舗の見やすい位置に掲示板で掲示しなければならない事項に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a店舗に勤務する者の名札等による区別に関する説明
b店舗の平面図
c取り扱う要指導医薬品の品名
d店舗販売業者の氏名又は名称、店舗販売業の許可証の記載事項
1(a、b)2(a、d) 3(b、c) 4(b、d) 5(c、d)
(答え)2
a〇 これはこの通りです。薬局でも同じですが、どの人が登録販売者でどの人が薬剤師かを明確にするため、名札や白衣の色などいろんなことを書いて掲示しておく必要があります。消費者の人がこれを見るのかという部分では微妙だなといつも思いますが・・・・。
b× これは常識的に考えても無理ですよね・・・。売り場のアイテムを変えるとなったらこれも変えなくてはいけないし・・・。
c× これも常識的に考えて無理です。日々入れ替えしている店舗でこんなのあった日にはやってられないですよね。もちろん消費者の人がこれを見ることはまずありえないし・・・・。
d〇 これはどこでもそうなのですが掲示しておく必要があります。だいたい店舗販売業ならレジのあたりにあるのではないでしょうか。