見出し画像

韓国ワーホリで(実質)クビを経験した話

3ヶ月前、韓国で4か月働いた飲食店を実質クビになりました。クビ当時は悶々としていましたが、今となっては「外国人としての洗礼をたっぷり受けたぞ!」と、むしろ清々しい気持ちでいっぱいです。

今回は、韓国ワーホリ中にバイトがクビ(?)になるまでの流れや、その後の生活について綴りたいと思います。


クビ(?)になるまでの経緯

クビ(?)になるまでの流れは、ざっくりとこうです。

一時帰国前にシフトに入れてもらえなくなる
→心配になって社長に連絡「クビではない」と言われる
→韓国に戻ってもやっぱりシフトに入れてもらえない
→辞めますと宣言

韓国に戻ってからのシフトは、私のように日本に一時帰国する従業員がいたため深刻な人手不足。
私がシフトに入る余地はしっかりとありました。というか、私がいなきゃ回らない状況でした。

ところが、シフトには私の名前は入らず、なんならすでに辞めた子をヘルプとして呼ぶという始末。
も〜、あからさまに私を入れたくないというメッセージに取れて、怒る気にもなれない…

いろんな疑問にも答えていきます。

Q.それってクビなの?
「あなたはクビです!」とはっきり宣告されたわけではないので、クビ(?)と余白を持たせた表現しています。そもそも、日本も韓国もアルバイトをクビにすることって法律上できないんですよね。

なので、こいつ辞めさせたいな〜と思っても「お前はクビだ!」とドラマのようにクビ宣告をされることは少ないようです。シフトを徐々に減らしたり、何かしらの嫌がらせを行うことで自主的な退職という流れにするのが一般的とのこと。

Q.仕事ができなかったからでは?
これを聞かれると、自分から「いや、私仕事できましたよ」と証明するのはなかなか難しいものです。自分ではなんとでも言えますからね…

私はバイトを始める前に「韓国は日本と違って働くの簡単じゃないよ」と言われていました。いやいや、働くことはどこの国でも大変なのはわかってるよ、と当時の私は心の中でツッコミを入れました。

でも、たしかに蓋を開けてみると日本よりも中小企業が潰れやすいと言われているし、仕事の不出来にかかわらず解雇になった、という話も聞くようになりました。

そこで、バイトを辞める前後で同僚に私の出来を聞いてみたら「いやいやいや、いなくなったらまじで大変だよ」「韓国語もできてたから4か月働けてたんじゃん」とのことでした。

仕事も韓国語も、よっぽどできてなかったということはなかったと言い切りましょう。(安心)

Q.勤務態度が悪かったとか?
これは全然なかっと言い切れます!
遅刻も無断欠勤もなければ、誰かに歯向かったり仕事をなーんにもしなかったとかもないです(そういう人はクビになってた)

というか周りが30分遅刻とか、始業しても5分くらい化粧してるとかザラにあったので、時間ぴったりに来る私でも優等生に写っていたはず…

あ、遅刻は一回ありました。

韓国では、地下鉄の労働組合のデモ運動が定期的に行われます。その日は地下鉄の本数が減らされるので、周りから「その日は遅刻になっても問題ないよ!」と言われたんですよね。

バイト先はぎりぎり徒歩でも通える距離だったので、5分遅れで到着。これでも早い方だよね♪と扉を開けるとメンバー勢揃い・みんなふつーーーに働いてました。

私の地下鉄は本数制限の対象じゃなかったそうです。情弱はこんなときに不利になります。

Q.ではなぜ実質クビに?
私もこれ、聞きたいんですよ…まじでわかりません。
ちなみに、仕事を覚えるのがゆっくりであまり韓国語を使えない子が残留しています。

ますますわからない…

とにかく私のいた職場では、日本みたいに「真面目に働く」「コミュニケーションも自分からする」「あいさつは基本」+語学もできる
あたりを網羅してもダメな理由があったみたいです。

社員は社長を含めほとんど男性なので、容姿が気に入られなかったとか…?くらいしか思い浮かびません(理由が容姿だとしたらこっちから願い下げだー!)

でも、もしも、記憶を片っ端から整理して、これかな?という理由を挙げるとしたら、つまずいて店長のコーヒーをぶちまけて量を半分にしちゃったことですかね…

…たしかに申し訳ないけど、理由になるわけあるかい!

理解ある友人に助けられる

シフトが入れなくなった時点で「この職場に未練はないな」と思っていたものの、同僚がめちゃくちゃ心配してくれたのがなにげに嬉しくもありました。

それも「かわいそう、大丈夫?」みたいな同情ではなく「なんでアンタが?え?」みたいな、純粋なキレ方をしてくれたのが結構意外でした。

さらにおもしろいのが、私がシフトに入れなくなった理由を、友人がそれぞれ勝手に考察してくれているんです。(笑)

幸せなもので、当時の同僚とはバイトを辞めたあともずっと交流があります。
みんなで集まるたびに、友人たちは「私がなぜ辞めさせられたか」について、それぞれ頭を捻って生み出した見解を発表してくれるのです。

(毎回、やっぱ理由わかんないわ!!という結論に至る)

私としてはもう気にしてないことですが、心のどこかに「なんでダメだったんだろう」という思いはあるので、これが地味に嬉しかったりします。

バイト先自体はほかにもいろいろと問題がありましたが、同僚には本当に恵まれました。

同僚との2次会の道中で食べたタンフル(フルーツあめ)

バイト辞めてから不思議なことが起きている

その後の私はというと、ライターの仕事一本でなんとか生きています。なんなら、バイトを辞めてライター仕事一本になった月に、最高月収を記録できました(!)

一応、バイトを辞めて数日間は近所のレストランに名刺を配ったり、メッセージでバイトに応募したりはしたものの芳しい反応はなく…

「当面はなけなしの貯金を崩す覚悟で生きていこう…」「でもやれることは全部やろう」と思って行動し続けた結果、最高月収に到達。

ほかにも、今までとは趣向の違った記事に挑戦させてもらえたり、記名記事のご提案をいただいたりと、不思議巡り合わせをたくさん体験する月となりました。

何かを諦めると何かが巡ってくるってよく言うけど、こういうことなのか…と体感する日々です。

もちろん、機会があれば韓国でのバイトはやりたいです!お金のためというよりも、純粋に韓国語を使いたいし、国が違えど接客業が大好きだということに気づいたからです。

バイトをスタートしたから辞めるまで、外国での労働がどういうものなのかを肌で感じられて本当にいい経験になりました。

外国人だからって、なめられたままじゃNO!NO!

とはいえ、外国人だからってなめられたままじゃいけません!外国人という肩書きは、海外だと本当になめられやすいです。
Xでもちらほら、在韓の方の「給料不払いと戦った」別の国在住の方の「レイシストがうるさい」なんて話も聞こえてきます。

日本で日本語を使い、プライドを持って働いていた人でも、海外に行くと基本は「外国人」扱い。もちろん、国籍を問わず従業員を大切にしてくれる善良な職場あるでしょう。でも、そのようないわゆるホワイトな職場に必ずしも巡り会えるという確証もありません。

おかしいな?と思ったら、しかるべき方法で冷静に対処をしましょう。
私もシフトが入れなくなったタイミングで、社長に冷静に質問しました。こんな条件でこんな場合は、早く退職しないといけません。みたいに。この話し合いがあったら、すぐに損切りができました。

なめられたままじゃNO!NO!冷静に戦いましょう!

そして、日本に帰ってきたら、一生懸命働いている外国人にこれまで以上に敬意を示したいな、と思います。

おわり

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?