フランス料理のコースについて:提供順序や意味/『テーブルマナーのNG行為』や『一般マナーの扱い』について
フランスのコース料理には、通常、前菜、魚料理、肉料理、チーズ、デザートが含まれます。以下に、一般的なコース料理の順番とフランス語の名前を示します。
■コースの正式な順番
Apéritif (アペリティフ)
Amuse-bouche (アミューズ・ブーシュ)
Hors d'oeuvre (オードブル)
Potage (ポタージュ) または Soupe (スープ)
Poisson (ポワソン)
Sorbet (ソルベ)
Entrée (アントレ)
Viande (ヴィアンド)
Légumes (レギュメ)
Salade (サラダ)
Fromage (フロマージュ)
Dessert (デザート)
Café (コーヒー)
Digestif (ディジェスティフ)
17世紀に、ルイ14世の宮廷料理人フランソワ・ヴァテルが「Le Guide Culinaire」(ル・ギード・キュリネール)」という本を書き、フランス料理のコース料理の順番を定めるなど、フランス料理の発展に大きな影響を与えました。その後、19世紀にはエスコフィエがフランス料理の発展に貢献し、現代のフランス料理の基礎を築きました。
■パンの提供タイミングとその意味
一般的に、フランスのコース料理において、パンは前菜とメインディッシュの間に提供されることが多いです。その目的は、口の中の味をリセットすることで、次の料理を味わう準備をするためです。
文献から、パンが前菜とメインディッシュの間に提供される理由は、口の中の味をリセットすることで、次の料理を味わう準備をするためにも使用されるということが、分かります。(お店によって意図している事が違うので、一概にそうであるとは言えません。)
■オードブル(Hors d'oeuvre)と前菜(Entrée)の違い
「オードブル」(Hors d'oeuvre)は、日本語に訳すと「前菜」となりますが、「Entrée」は直訳すると「入り口」となりますが、フランス料理の場合には「メインディッシュに続く料理の前に提供される一品料理」という意味で「前菜」と訳されることが多いです。
つまり、フランス料理において「オードブル」と「Entrée」は、両方とも「前菜」と訳されることがありますが、実際には、オードブルはアントレよりも軽めの料理で、前菜はより重厚な料理とされることが一般的です。したがって、フランス料理の場合には、オードブルと前菜は異なるコースとして提供されます。
一方、前菜は、オードブルよりも重厚な料理で、メインディッシュに向けた準備をするための前菜として提供されます。前菜には、魚や肉、野菜など、様々な食材を使った料理があります。
■ワイングラスの扱い・乾杯時のマナー
乾杯時には、ワイングラスを持ち上げて乾杯を行います
ワイングラスは、底を持ち上げるのではなく、ステム(グラスの柄)を持って持ち上げるようにします。ワイングラスをステム(グラスの柄)で持って持ち上げるのは、歴史的には衛生面やワインの品質を保つためのルールでした。
ワイングラスを底で持ち上げると、手の熱がワインに伝わって温度が上がってしまうため、ワインの味や香りが損なわれる可能性があります。また、手についた菌や汚れがワインに移ってしまうことも考えられます。そのため、ワイングラスをステムで持って持ち上げることによって、手の熱や菌をワインに伝わらないようにすることが重要でした。
ワイングラスを当てあって乾杯することは、一般的なマナーとしては避けるべきです。ワイングラス同士を当てることで、ワイングラスが割れたり、傷ついたりする可能性があり、また、ワインがこぼれる可能性もあります。
東欧や北欧、ドイツ、オーストリア等の地域では、ワイングラスを当てあわせることで、ワインの匂いや味を混ぜ合わせることが意図されている場合があります。
正式な法令や法律ではなく、フランス料理における一般的なマナーとして、ワイングラスを当てあわせて乾杯することが避けられるべきである、とされています。一方で、ワイングラスをステムで持って持ち上げることが一般的なマナーであるとされていますが、これは明確に法律や法令によって規定されているわけではありません。
ただし、フランスの国立料理・製菓学校である「フランス国立料理・製菓学校(Le Cordon Bleu)」など、一部の料理学校では、ワイングラスをステムで持って持ち上げることが指導されています。
また、一部のフランス料理レストランでは、ワイングラスの持ち方についてのマナーを明確に示していることがあります。ただし、明確な法令や法律としては存在していないため、あくまでも一般的なマナーとして理解されるべきです。
■コース料理の食事中に席を立つこと
コース料理の食事中に席を立つことは、フランス料理においては一般的に好ましくないマナーとされています。特に、テーブルに着席したままでの食事が重要視されるため、食事中に何度も席を立つことは控えるべきです。
フランス料理においては、コース料理の提供が始まる前にトイレなどの用を足すことが望ましいとされています。また、コース料理の途中でトイレに行く必要が生じた場合は、他の人が食事を楽しんでいる最中に席を立たないよう、適切なタイミングを見計らってテーブルを離れることがマナーとして重視されます。(メインディシュの後等)
ただし、急な事情ややむを得ない事情が生じた場合には、周囲に事情を説明するなどの配慮をすることが望ましいです。また、フランス料理レストランでは、スタッフに声をかけてからトイレに行くように指示されることもあります。
■ナプキンに関する細かなマナー
ナプキンに関するテーブルマナーは、フランス料理において非常に重要なものとされています。以下に代表的なルールをいくつか紹介します。
ナプキンは食前に用意されていることが多く、ドリンクが着いたタイミング(つまり食事が始まる前に広げる)でナプキンは膝の上に広げるようにし、食事を始める前に手を拭くなどして使用感を確認します。
➡食事の準備が出来たことを意味します。ナプキンをかけないと一向に料理が提供されない可能性があります。
食事中は、口を拭いたり、手を拭いたりするたびにナプキンを使い続けます(折り目が外側にくるようにし、内側だけを使います)。ナプキンは膝の上に置いたままにし、食事が終わるまで使用します。
食事が終わったら、ナプキンを左手に持ち、右手で折りたたみます。折りたたんだナプキンは、テーブルの上に置きます。ナプキンをテーブルに置く際には、食べこぼしなどが出ていないように気を配りましょう。
食事中に立ち上がる場合は、ナプキンを椅子に置くか、椅子にかけるのではなく、席の左側に畳んで置くことが一般的です。
実際には、食事が終わってテーブルを離れる前に、ナプキンを大まかにたたむことがマナーとされています。これは、丁寧にたたむと「満足いく食事ではありませんでした」という意味に取られるため、他の客やスタッフに対する礼儀とされています。
また、大雑把に畳むのは、「ナプキンをたたむのを忘れてしまうほどおいしかった」という意味として理解されることが多いからです。
以上のように、ナプキンには細かなマナーが存在します。テーブルマナーに自信がない場合には、周りの人のマネをするか、事前に確認しておくことが望ましいです。
■一般的にマナー違反や、そう思われる行為
他にも様々なルールやマナーが存在しています。意味や理由について今回は紹介しませんが、一部紹介していきます。
大きな声を出す ➡声をあげてスタッフを呼ぶのはマナー違反とされています。手を上げるかアイコンタクトが一般的です。
テーブルにものを置く
香りの強い香水をつける
乾杯時グラスをあわせる
水の注文は基本有料オプション➡水を注文する場合は、ドリンクメニューにあるミネラルウォーターの『ガス抜き』『ガス有』か聞かれます。水道水は無料の場合があるので、水道水でお願いしますと言えば無料になりますが、レストランによっては、あまりしない方が良いかもしれません。
音をカチャカチャ立てる
食べる速度が相手方に合わせられてない
ボトルを自ら注ぐ
食後のコーヒー/紅茶は基本有料オプション➡基本的にコーヒーはコースに含まれていないのが一般的です。コーヒー等は追加注文になるのが基本です
色々細かい部分がありますが、基本的にお店次第ですから
気になる場合は、お店に確認すると良いかもしれません。