腸内細菌と食物繊維の重要性:ご飯を食べて腸を元気に!
腸の健康を保つために、腸内細菌を元気にすることがとても大切です。腸には1000種類以上、100兆個もの細菌が存在し、これを「腸内フローラ」と呼びます。腸内フローラは、善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌の3種類に分類されますが、腸活の目的は善玉菌を増やし、悪玉菌を抑えることです。
腸活を行うために、プロバイオティクスとプレバイオティクスの2つの方法があります。プロバイオティクスは、納豆やキムチなど発酵食品に含まれる善玉菌を摂取する方法。プレバイオティクスは、善玉菌のエサとなる食物繊維を摂取して腸内環境を整える方法です。特に、食物繊維の摂取が腸活において非常に重要です。
ここで意外に感じるかもしれませんが、食物繊維を摂るためには野菜ではなく「ご飯」を食べる方が効果的です。葉野菜は90%が水分で、食物繊維の量は実際に少ないのです。日本人は伝統的に主食として米から食物繊維を摂取してきましたが、現代ではその量が減り、1日に必要とされる18~21グラムの目標に対して、現在は4~7グラムほど不足しています。
さらに、日本人は炭水化物を分解するアミラーゼ遺伝子を多く持っており、これが長寿の一因とされています。また、日本人の腸内細菌は炭水化物を効率よく利用する特徴があり、炭水化物に含まれる食物繊維から生成される「短鎖脂肪酸」が免疫機能の強化や肥満予防など多くの健康効果をもたらします。
炭水化物制限のダイエットが流行っていますが、過剰な制限は腸内環境を悪化させるリスクも。日本人にとっては、ご飯を適度に食べることが腸内環境を整え、健康に繋がる道なのです。